自動車保険の「型式別料率クラス」とは?同じ自動車でも型式の違いで保険料が変わる?

2019.12.22
投資
(写真=BLACKWHITEPAILYN/Shutterstock.com)
(写真=BLACKWHITEPAILYN/Shutterstock.com)
自動車保険の保険料を決める要素には補償内容や等級などがあるが、契約する自動車の種別も関係する。同じ車種でも型式ごとの保険金支払実績によって保険料が異なるのだ。それを定めているのが事故リスクを区分する「型式別料率クラス」である。

自動車保険の保険料は2種類の料率で決まる

保険会社は自動車保険の保険料を独自の料率に基づいて決めている。料率は以下の2つだ。
  • 純保険料率……事故が発生したときに保険金の支払いに充てる部分
  • 付加保険料率……保険会社の事業運営に必要な経費に充てる部分
自動車保険の純保険料率は、自家用か事業用、普通自動車か軽自動車、運転者の年齢、事故歴などから細かく料率区分が設けられている。このうち自動車ごとにリスクを区分したものが「型式別料率クラス」であり、自動車の形状や性能、事故歴などから設定される。

自動車保険の型式別料率クラスとは

自動車保険の型式別料率クラスがどのようなものか具体的に見ていこう。

自動車保険の型式別料率クラスは4つの項目で評価される

型式別料率クラスとは、自動車の型式ごとの事故実績に基づく保険料の割増・割引率だ。型式別料率クラスは「対人賠償保険」「対物賠償保険」「傷害保険(人身・搭乗者)」「車両保険」の4つの項目から評価され、それぞれ1~9の数字で料率クラスが区分される。保険金の支払実績が少ないほど数字が小さくなり保険料も安く、逆に支払実績が多いほど数字が大きくなり保険料も高くなる。
 
項目 安い→高い
対人賠償保険 1 ~ 9
対物賠償保険
傷害保険
車両保険

型式別料率クラスの数字が大きくなりやすいのは、一般的な自動車よりも高級車やスポーツカーだ。高級車やスポーツカーは修理費が高額になるだけでなく、盗難などの対象にもなりやすいからだ。例えばプリウスとBMWを比較するとBMWの車両保険は高い。
 
車種/型式 プリウス/NHW20 BMW4i/3C30
対人賠償保険 6 6
対物賠償保険 5 3
傷害保険 4 4
車両保険 4 9
(※損害保険料率算出機構の型式別料率クラス検索より筆者作成)

自動車保険の型式別料率クラスの適用対象自動車と料率クラスは2020年以降に細分化される

型式別料率クラスはすべての自動車保険に適用されているわけではなく、「自家用普通乗用車」と「自家用小型乗用車」が対象になっている。それ以外の軽自動車やキャンピングカーなどは対象外だ。ただし保険始期日が2020年以降の自動車保険は、適用対象自動車と料率クラスが細分化される。

2019年までの型式別料率クラスは9段階だが、2020年以降は「自家用普通乗用車」と「自家用小型乗用車」は1~17クラスで区分される。さらに、1~3クラスで区分される「自家用軽四輪乗用車」も追加される予定だ。これによって評価の幅が広がり、より実態に合った保険料が算出されやすくなるだろう。
 
保険始期日 自家用普通乗用車
自家用小型乗用車
自家用軽四輪乗用車 左記以外
2019年12月31日まで 1~9クラス 対象外 対象外
2020年1月1日以降 1~17クラス 1~3クラス

型式別料率クラスの見直しで自動車保険料が増減することもある

自動車保険の型式別料率クラスは損害保険料率算出機構が算出しており1年に1回見直される。保険会社はその料率を参考に毎年の保険料を算出しているため、料率クラスに変化があれば同じ条件でも翌年の保険料が増減することがある。

無事故でも契約内容を変えてもいないのに保険料が変わるのは、契約自動車の型式別料率クラスが見直された可能性が高い。

自動車の型式別料率クラスを確認しよう

自動車の型式別料率クラスを知るには、まず契約している自動車の型式を調べる必要がある。型式は車検証に項目があり、「◯◯◯ - △△△」と記載されている。ハイフンより後の記号が型式だ。

型式がわかったら損害保険料率算出機構のホームページにある「型式別料率クラス検索」で調べれば各補償内容の料率クラスが表示される。メーカー名と車名で絞り込むこともできるが、型式は必ず必要になるため事前に確認しておこう。

同じ自動車でも型式別料率クラスで自動車保険料が変わる

自動車を購入するときに型式別料率クラスを意識する人は少ないだろうが、同じ自動車でも型式の違いで保険料が異なることは知っておいて損はない。新たに自動車を買うときには型式別料率クラスを意識してみてはいかがだろうか。

執筆・

大手証券会社で株式・債券・投資信託などの金融商品販売に携わる。その後、ファイナンシャルプランナーの養成団体やFP事務所を経て、現在は資産形成ファイナンシャルプランナーとして活動。個人の資産運用経験も活かし、金融機関や一般の人向けに毎月セミナーも行っている。

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