NISAの非課税投資枠を使い切るには?メリットを最大限活用する方法

2019.7.11
INVESTMENT
(写真=AB Visual Arts/Shutterstock.com)
(写真=AB Visual Arts/Shutterstock.com)
NISAを最大限活用するには非課税枠を使い切ることが重要だ。NISAではその年に使わなかった非課税枠を翌年へ繰り越すことはできない。NISAの非課税枠を余すことなく使い切ってフル活用する3つの方法を紹介しよう。

NISAでは最大600万円の非課税枠をフルに使い切るのがベスト

通常のNISAでは毎年120万円の非課税枠が利用できる。非課税期間は5年間なので上限は合計で600万円になるが、未使用の非課税枠を翌年に繰り越すことはできないルールになっている。毎年100万円までしかNISAで投資をしなかった場合、5年間で100万円分の非課税枠が失われる。

NISAのメリットを最大限活用するために、非課税枠を余すことなく使い切る方法や考え方を紹介していこう。

NISAの非課税枠を使い切る方法1……投資信託を活用する

NISAの非課税枠を使い切るには投資信託を活用する方法が最も一般的だろう。投資信託は金額を指定して購入できるからだ。

株式は単元株式数での売買が原則となる。例えば単元株式数が100株の銘柄で株価が1,300円だった場合、1単元である100株の購入金額は13万円になる。この銘柄をNISAの非課税枠いっぱいまで購入すると900株の117万円となる。非課税枠の残りは3万円になるが、同じ銘柄は追加購入できないのだ。このように、株式は単元株式数の縛りがあるため購入金額の調整が難しい。

一方で、投資信託の場合は金額指定で購入できる。金額を指定した上で、購入時の基準価額から購入口数を計算するため購入金額を自由に設定できるのだ。NISAの非課税枠いっぱいの120万円で金額指定して購入したり、中途半端に余ってしまった非課税枠を少額購入によって埋めたりすることも可能だ。

NISAの非課税枠を使い切る方法2……単元未満株式を購入する

NISAの非課税枠が余ったら、単元未満株式を購入するという方法もある。単元未満株式とは、その名の通り銘柄ごとに設定された単元未満の株数で株式を売買できる制度である。例えば、国内株式の売買単位は100株単位からだが、1株単位で売買できるということだ。

単元株式数が100株で株価が1,300円の銘柄の場合、単元株式数の購入には13万円が必要だが、1株単位で購入できれば最低投資金額は1,300円となる。少額で株式を購入できるため、NISAの非課税枠の調整には向いている。

単元未満株式の売買は市場では行えず、証券会社が相手方になる取引である。証券会社によってサービス内容が異なり、単元未満株式の買付が原則できない証券会社もある。購入時の株価も市場価格ではなく証券会社ごとに決め方が異なる。通常の株式取引と比べ手数料が割高となる点にも注意したい。

様々な制約のある制度ではあるが、どうしてもNISAの非課税枠を株式で使い切りたい場合には検討してもいいだろう。

NISAの非課税枠を使い切る方法3……保有商品の益出し(利益の確保)を行う

NISAの非課税枠が余っているのに投資余力がない場合には保有商品の益出し(利益の確保)も検討しよう。大きな利益の出ている商品を売却し、その売却代金で余った非課税枠分の投資を新たに行うのだ。

NISAでは売却時に損失が出ている場合には利益がなかったものと見なされる。損益通算もできないため利益が出ているタイミングでの売却が重要となるが、この売却タイミングに頭を悩ませる人も多いだろう。非課税枠を使い切りたいときに利益の出ている商品を思い切って売却すれば、投資資金の確保と利益確定が同時に行える。売却代金で相場状況に合わせた新しい投資を行うようにしたい。

保有商品を売却する際は売買手数料に注意が必要だ。手数料を差し引いても益出しと新たな投資を行うメリットがあるのかを十分に検討したい。ただし、NISAではネット証券を中心に株式の売買手数料を無料としている会社も多い。こういったサービスのある証券会社で取引している場合にはハードルはかなり低くなるだろう。

NISAの非課税枠をあえて残すという選択肢も

非課税投資枠は1円でも多いほうが良く、使い切ることがベストであるという考え方は間違いではない。一方で、投資とはあくまでも余裕資金で行うべきものであり、投資余力がないのに無理に非課税投資枠を使い切ろうとすると全体的なマネープランに影響を及ぼす場合もある。

保有商品の益出しについても、今後もその銘柄が上昇すると考えられるなど売却しないほうが良いケースもあるだろう。自身のマネープランを見つめ直し、適切な選択を心掛けたい。

文・樋口壮一(金融ライター)
 

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