子供の貯金はいくら必要でいつから貯め始める?教育費や貯金方法について解説

2020.2.11
運用・家計
(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
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子供のための貯金をしている人は多い。ベビー用品のコンビ株式会社の調査によると、子育て世代の75%が子供のための貯金をしている。子供のための貯金はいくら必要で、いつから始めればいいのだろうか。今回は子供のための貯金の方法や貯金額の目安について見ていこう。

子供のための貯金の目的は?約9割の人が「学費」と回答

そもそも子供の貯金はどのような目的で貯めるのだろうか。博報堂の調査では、子供のために貯金する目的として約9割の人が「子供の学費・進学資金」と回答している。

その他の目的として「子供が成人したときに自由に使えるため」や「子供の結婚資金」と回答した人も約2~3割いたが、やはり子供用の貯金の目的は「学費」と考えている人が圧倒的に多いだろう。

【子供の貯金を準備する目的】
子供の学費・進学資金 93.6%
子供が成人したときに
自由に使えるため
30.3%
子供の結婚資金 21.0%
子供の勉強以外の習い事 18.9%
子供が将来海外留学するため 6.8%
その他 5.7%
※博報堂広報室「2016年こそだて家族の『小学生ファミリーのお金事情と消費』レポート」より筆者作成
※複数回答可

子供の教育費、どれくらいかかる?私立小学校は6年間で約900万円

それでは、実際に子供の学費はどれくらいかかるのだろうか。

文部科学省によると、年代ごとの1年間の学習費総額は以下の通りだ(※文部科学省「子供の学習費調査」2016年度より)。学習費とは学校教育費、学校外活動費、学校給食費を合計した費用だ。
 
学校区分 公立・私立 1年間の学習費 総学習費
幼稚園(3年間) 公立 23万4,000円 70万2,000円
私立 48万2,000円 144万6,000円
小学校(6年間) 公立 32万2,000円 193万2,000円
私立 152万8,000円 916万8,000円
中学校(3年間) 公立 47万9,000円 143万7,000円
私立 132万7,000円 398万1,000円
高等学校(3年間) 公立 45万1,000円 135万3,000円
私立 104万円 312万円
大学(4年間) 公立 53万8,000円 215万2,000円
私立 87万8,000円 351万2,000円
※文部科学省「子供の学習費調査」2016年度を基に筆者作成
※ただし、私立大学では施設設備費18万6,000円が別途かかる

学校外活動費には学習塾や習い事といったものも含まれている。学校でかかる費用以外も含めると各学年でおおよそこれくらいの費用がかかると考えてよいだろう。

最も私立と公立の学習費の差が大きいのは小学校だ。公立小学校の学習費は6年間で約193万円だが、私立では約916万円かかり、この差は約723万円になる。

公立と私立、学習費はいくら必要?シミュレーションで比較

実際にどれくらいの養育費がかかるのか、「幼稚園から大学まですべて公立の場合」と「幼稚園から大学まですべて私立の場合」と分けてシミュレーションをしてみよう。

すべて公立の場合の学費総額……約782万円

幼稚園から大学まですべて公立の場合の学費総額は以下のようになる。
 
学校区分 すべて公立の場合
幼稚園(3年間) 70万2,000円
小学校(6年間) 193万2,000円
中学校(3年間) 143万7,000円
高等学校(3年間) 135万3,000円
大学(4年間) 25万3,000円(入学料)
215万2,000円
合計 782万9,000円
※文部科学省「子供の学習費調査」2016年度を基に筆者作成

子供が幼稚園から大学まですべて公立の学校に通った場合、1人あたり782万9,000円の学費が必要になる。

もし大学生になり親元から離れて一人暮らしを始めた場合、仕送りも必要だ。仕送りの年間額は平均118万円。4年間仕送りしたとすると、上記の費用に472万円が追加で必要となる。(※独立行政法人日本学生支援機構「学生生活調査結果」2016年度より)

一人暮らしの仕送りを含めると学習費の総額は1,254万9,000円とかなり高額になる。

すべて私立の場合の学費総額……約2,200万

一方、幼稚園から大学まですべて私立の場合の学費総額はどうだろうか。以下の表に学費をまとめた。
 
学校区分 すべて私立の場合
幼稚園(3年間) 144万6,000円
小学校(6年間) 916万8,000円
中学校(3年間) 398万1,000円
高等学校(3年間) 312万円
大学(4年間) 23万円(入学料)
425万6,000円
合計 2,220万1,000円
※文部科学省「子供の学習費調査」2016年度を基に筆者作成

すべて私立の場合は総額2,220万1,000円の学費がかかることになる。公立の場合と同様に、仕送りが発生すると私立の場合の学費総額は2,692万1,000円だ。

幼稚園から大学まで全て公立の場合と私立の場合でかかる学費の総額を比較すると、約1,440万円の差が出る。

子供のための貯金はいつ始めるべき?多くの人が0歳で始めている

ここまで見てきたように、幼稚園から大学までを考えると、通わせる学校の種類にもよるが、子供の教育費はかなり高額になるだろう。早い時期から教育費として子供のための貯金を始めたほうが、より多く貯金できるともいえる。

実際、子供の教育費のために学資保険に加入した時期は「生後0歳から0.2歳」と答えた人が最も多く23.7%となった。学資保険の毎月の支払い額は「1万~1万4,999円」が最も多く、中学校卒業まで国からもらえる児童手当の支給額とほぼ同じ金額となっている。(※コンビ株式会社「2015年子どものための貯金アンケート」より)

子供のための貯金をする2つの方法 預貯金と学資保険

では子供のための貯金はどのように始めたらよいのだろうか。貯金方法には、主に「銀行の預金」や「学資保険」があり、それぞれメリットとデメリットがある。順番に見ていこう。

⑴銀行の預貯金……口座の名義が子供の場合は注意

手軽に始められるのは、都市銀行やネット銀行の普通預金口座などに預けることだろう。利率は2019年12月現在、主な都市銀行で0.001%、ネット銀行でも0.02%といったところが多い。

銀行の預貯金は、普通預金では利息はほとんどつかないが、預金した金額は目減りすることはないため安心だろう。ただ利率が低いため、将来的に貯金が増えることは期待できない。またインフレに弱く、物価が上がれば価値が下がることも考えられる。

普通預金は気軽に始められるので、とにかくまずは子供のために貯金を始めたいと考える人にはおすすめだ。だが貯金を始めるときには、子供名義にするのか、親名義にするのか、選択しなければならない。

・子供名義の場合……子供のために貯金しやすい引き出し方法や税金に注意
子供名義の場合は、通常の生活費と分けて預金することができ貯金が管理しやすい。また、その預金通帳を子供にそのまま渡すことができる。子供がもらったお年玉やお小遣いだけではなく、月々決めた額を預金するといいだろう。

ただし子供名義の口座では子供が成人後は、親であっても委任状がないと引き出せないため手続きが煩雑になるデメリットがある。

また、一年間に110万円を超える金額を贈与すると場合によっては、贈与税がかかってしまうので注意したい。ただ教育資金の場合は特例があり、一括で贈与する場合でも子供1人につき1,500万円まで非課税となる。(※そのうち習い事や塾の費用は500万円まで)

この制度は金融機関に子供名義の「教育資金口座」を開設し、領収書を金融機関に提出して資金を払い出さなければならない。また、子供や孫が30歳に達したときの残高は贈与税の課税対象になるので注意しよう。

・親名義の場合……生活費と区別がつきずらいが管理はしやすい
親名義の場合は、通常の生活費と区別がつきにくくなり、つい学費などに使ってしまう可能性があるため貯まりにくい場合がある。また預金中に親が亡くなった場合、その預金は相続財産となるため相続税が課せられる。子供のために預金していたのに、全額を渡せなくなる可能性もあるだろう。

ただ、親名義の場合は前述した贈与税や委任状が必要となることはないため、親が子供のためにお金を使いやすいというメリットもある。

子供自身が使うお金を貯めるなら子供名義、親が子供のために使うお金を貯めたいなら親名義、と目的によって名義を決めるとよいだろう。

⑵学資保険……祝い金や満期保険金が受け取れるが解約には注意

学資保険とは、子供の教育資金を準備するための貯蓄型の保険だ。毎月保険料を支払うと、高校入学時や大学入学時などの教育資金が必要なタイミングで祝い金や満期保険金を受け取れる。また親などの契約者が亡くなった場合、それ以後の保険料の支払いは免除されるが、祝い金や満期保険金を受け取れるなどの保障は続く。

子供のための貯金でありながら、いざというときの備えにもなる。保険会社が毎月決まった金額を銀行口座から引き落とすことから、確実に貯金することができるため、子供のための貯金をつい取り崩してしまう人には向いているだろう。

学資保険のメリットは、貯金と異なり口座から引き落としのため、確実に貯めていくことができる点だ。また満期まで払えば、払い込んだ額より受け取れる金額のほうが多いことがほとんどだ。学資保険は一般的な生命保険と同じく年末調整で生命保険料控除の適用を受けられるため、節税効果もある。

一方でデメリットも存在する。金利が固定のためインフレに弱く、満期保険金が受け取れたとしても学資保険の価値が下がってしまう可能性がある。また、急に資金が必要になった場合でも途中で引き出すことは原則としてできない。仮に解約した場合、解約返戻金が受け取れるが、払込保険料総額を下回ることもある。

子供の貯金に贈与税がかかる場合は? 贈与税の額をシミュレーション

前述のように子供名義の口座への預貯金の場合、年間の贈与額が110万円以下、もしくは教育費としての貯金であれば1,500万円までは贈与税はかからない。ただ習い事の費用は500万円までという制約や教育資金として使用したという証明ができる領収書の提出が必要なため注意したい。

もし教育費以外の目的で、年間の貯金額が110万円以上になると、110万円を超えた金額に贈与税がかかることがある。また、毎年同じ時期に同じ金額を子供名義の口座に貯金している場合も注意が必要だ。あらかじめ決めた金額を定期的に贈与したとみなされ、貯金した全額に贈与税がかかる場合がある。

贈与税の計算式は、以下のようになっている。

贈与金額-基礎控除額110万円=課税金額
課税金額×税率-控除額=贈与税額

税率は子供が20歳未満か20歳以上かで異なる。子供の年齢が20歳未満の場合の税率は以下の通りだ。

・一般贈与財産用(贈与を受けた年の1月1日において子や孫の年齢が20歳未満の場合)
課税
価格
200万
円以下
300万
円以下
400万
円以下
600万
円以下
1,000万
円以下
1,500万
円以下
3,000万
円以下
3,000万
円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 - 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円
※国税庁の公式サイトより筆者作成

では例をあげて、贈与税の計算シミュレーションをしてみよう。

・親から15歳の子供へ500万円贈与した場合(一般贈与財産)
500万円(贈与金額)-110万円(基礎控除額)=390万円(課税価格)
390万円(課税金額)×20%(税率)-25万円(控除額)=53万円(贈与税額)

親から子供名義の口座へ1年で500万円を預けた場合、53万円の贈与税がかかる場合があるということになる。一方、子供の年齢が20歳以上の場合の税率は以下の通りだ。

・特例贈与財産用(祖父母や両親(直系尊属)から贈与を受けた年の1月1日において子や孫の年齢が20歳以上の場合)
課税
価格
200万
円以下
400万
円以下
600万
円以下
1,000万
円以下
1,500万
円以下
3,000万
円以下
4,500万
円以下
4,500万
円超
税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 - 10万円 30万円 90万円 190万円 265万円 415万円 640万円
※国税庁の公式サイトより筆者作成

・親から22歳の子供へ500万円贈与した場合(特例贈与財産)
500万円(贈与金額)-110万円(基礎控除額)=390万円(課税価格)
390万円(課税金額)×15%(税率)-10万円(控除額)=48.5万円(贈与税額)

子供が20歳以上であれば、同じ金額を贈与しても税率が下がるため、贈与税は48万5,000円となる。

ただ、教育資金以外にも結婚・子育ての資金や住宅を購入する資金を子供に贈与する場合は特例で贈与税がかからない場合がある。使用目的が決まっている資金の場合、これらの制度を活用して贈与税の節税に取り組みたい。

養育資金は早めに貯め始めるのが得策

子供の養育費は高額なので、意識して子供の貯金をしていきたいものだ。まずは簡単に始まられる普通預金でもよいので、貯金を始めよう。その後、少額からでも投資信託を始めるなど、無理のない範囲でその貯金を増やしていこう。また贈与税については、特例を利用するなど知らないことで節税できないことのないよう、制度の変更などには注目していただきたい。

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文・MONEY TIMES編集部
 

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