自動車保険の保険料が高くなる年齢は?見直しをすべきはどんなとき?

2019.9.14
FINANCE
(写真=Khongtham/Shutterstock.com)
(写真=Khongtham/Shutterstock.com)
自動車保険の保険料は事故歴に基づく「等級」や「補償内容」、あるいは「年齢」などによって細かく設定される。中でも「年齢条件」は大きな要因の1つで、近年は高齢運転者の事故がクローズアップされているが、保険料がもっとも高いのは高齢者ではないのだ。

自動車保険料は年齢が若いほど高い

保険料はリスクが高いほど高額になるようにできている。運転者の年齢によってリスクは異なるため、自動車保険では年齢区分に応じて保険料率が変えられている。リスクが高い年齢層として想像できるのは主に「若年」と「高齢」だろうが、どちらがより高リスクなのだろうか。

交通事故件数が多いのは高齢者より若年運転者

免許を保有している10万人あたりの交通事故件数を見ると、19歳以下が1,655件、20~29歳が828件、30~39歳が512件、40~49歳が475件、50~59歳が449件と、圧倒的に若年運転者のリスクが高く、基本的に年齢が上がるほどに事故率は低下している現状がある。

ただし60~69歳は471件とわずかだが増加に転じ、70歳以上となると556件と急激にリスクが上がり始める。今も昔も交通事故を起こしがちなのは、運転技術が未熟な若者である(警察庁交通局「平成29年における交通事故の発生状況」より)。

運転者の年齢は3区分に分けられる

このような交通事故の状況を踏まえ、運転をする人の年齢範囲に応じて保険料率は以下の3つに区分されている。
  • 全年齢補償
  • 21歳以上補償
  • 26歳以上補償
全年齢補償とは運転者の年齢を問わず補償されるもので、もっとも対象が広く、そのため保険料が一番高い。19歳以下のハイリスク運転者はこの全年齢補償に含まれる。

21歳以上補償はリスクの高い19歳以下を除外した保険で、全年齢補償よりは保険料が低いが、40代や50代ほどまだ信用がない。

26歳以上補償は3区分のうちもっとも保険料が安く較差は約3倍もある。

記名被保険者の年齢は6区分に分けられる

運転者の3区分のうちもっとも安全と考えられている26歳以上だとしても、60歳以上となると話が変わってくる。そこで保険会社では26歳以上で車を運転する記名被保険者に限り年齢をさらに6つの区分に分けている。記名被保険者とは保険証券の被保険者欄に名前がある人のことだ。
  • 30歳未満
  • 30歳以上40歳未満
  • 40歳以上50歳未満
  • 50歳以上60歳未満
  • 60歳以上70歳未満
  • 70歳以上
30歳未満と70歳以上では、対人賠償責任保険において保険料は約1.34倍の較差がある。加齢による保険料の負担増は、若年であることの保険料の高さに比べると意外と控えめだ。

自動車保険の運転者限定特約と年齢条件

自動車保険は、補償対象となる運転者を限定することで保険料を節約できるのだが、限定の範囲はおおむね以下のように分類される。保険料は運転者の範囲が狭いほど安く、広いほど高くなるが、分け方や割引率は保険会社によって異なる。
  • 「本人型」記名被保険者のみ
  • 「夫婦型」記名被保険者の配偶者(内縁を含む)
  • 「家族型」記名被保険者またはその配偶者の同居親族・別居の未婚の子
  • 「限定なし」運転者を限定せず補償
保険料は一番上がもっとも安く、下に行くほど高くなる。運転する人の範囲が広くなるほどリスクが高くなるというわけだ。本人型と夫婦型を分けていない保険会社もある。

年齢条件は「一番若い人」に合わせる

では、複数の運転者が対象となる場合、誰の年齢が基準に適用されるのだろうか。答えは「本人・配偶者および同居の親族の中で一番若い年齢」だ。

例えば「家族限定」で夫が50歳で妻が45歳、23歳の子供がいるのなら「21歳以上補償」となり、子供が運転をしないなら「夫婦限定」で妻の45歳が基準となる。

「別居中の未婚の子」は年齢条件から外して良い

「本人・配偶者および同居の親族の中で一番若い年齢」を言い換えると「別居の未婚の子や知人・友人が運転者の年齢は考慮しない」ということを示す。例えば下宿している大学生の子供が帰省のときに運転をする程度であれば、年齢条件を適用しなくても「家族限定」の補償の対象となる。その際、年齢の基準は妻の45歳となる。

自動車保険の見直しのタイミングは3つ

自動車保険は状況に応じて内容を見直すことで保険料を節約できる。逆に条件設定が適切でなかったために期待していた補償が受けられない場合もある。次に当てはまるケースでは自動車保険の見直しのタイミングとして覚えておきたい。

同居家族の年齢が21歳または26歳の誕生日を迎えた場合

運転者が20歳までは保険料は高く設定されているが、21歳以上になると若干安くなる。26歳以上になると運転者の3区分のうちもっとも保険料が安い区分に入るので手続きは忘れず行いたい。記名被保険者については、30代から40代など大台を超えたタイミングで見直しが必要だ。

子供が別居・同居した場合

先ほども述べたが子供が別居している場合は年齢条件に問われない。そのため26歳未満の家族が別居して26歳以上しかいない場合は年齢条件を変更すると保険料の節約になる。逆に別居していた子が同居する場合は年齢条件を下げておかないと、事故の時に補償の対象にならないおそれがある。

子供が結婚・離婚した場合

子供が結婚して別居することになった場合は「家族型」の自動車保険には入れない。帰省の際、実家の車を運転するのに備えたい場合は、運転者の範囲を「家族限定」から「限定なし」にする必要があり、未婚の別居と混同しないようにしよう。

離婚した場合は未婚とは異なるので「家族型」に戻すことはできない。実家と別居したままなら「限定なし」で年齢に関わらず補償の対象になる。

文・篠田わかな(フリーライター、ファイナンシャル・プランナー)
 

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