「都銀」「地銀」「信金」の違いとは?特徴や選び方も紹介

2019.7.14
FINANCE
(写真=Vlad Kochelaevskiy/Shutterstock.com)
(写真=Vlad Kochelaevskiy/Shutterstock.com)
ATMの利用や定期預金などで普段から利用している金融機関は、日常生活に不可欠な存在となっている。これらの金融機関は都銀や地銀、信金といったようにさまざまな種類に分かれている。それぞれの違いを説明できるだろうか。

都銀、地銀、信金の違いとは

都銀は日本で4行の大都市基盤銀行

都銀は「都市銀行」の略称だ。都銀の特徴は営業基盤が大都市にあり、全国規模で業務展開している点だ。東京都に本店のある銀行の総称ではないという点は覚えておきたい。

現在都銀として営業しているのはみずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行の4行だ。それぞれ全国規模での業務展開をしている銀行だ。都銀は「銀行法」によって管理されている。

地銀は「第一地銀」と「第二地銀」に分かれる

地銀は「地方銀行」の略称だ。それぞれの地方の名前を冠した銀行名が多いのが特徴だ。実は地銀には「第一地方銀行(第一地銀)」と「第二地方銀行(第二地銀)」の2種類がある。

第一地銀は全国地方銀行協会の会員、第二地銀は第二地方銀行協会の会員であるなどの違いや歴史的成立ちの差などがある。ただ、どちらも「銀行法」に基づき業務を行なっているので取扱い可能な業務に差はない。

もともと第二地銀の多くは第一地銀がカバーしきれない中小企業を主な取引先とする相互銀行という組織から普通銀行に転換した所が多く、第一地銀に比べて規模が小さいことも多い。

信金はより地域に密着した金融期間

信金は「信用金庫」の略称であり、会員制度による協同組織として運営される非営利法人だ。都銀や地銀の会社形態は、営利企業である株式会社だが、信金は非営利法人であることが最大の特徴となっている。

都銀や地銀は銀行法によって管理されているが、信金は「信用金庫法」により業務を行なっているのも特徴の一つだ。同法によって営業地域も限定されており、特定の地域の活性や相互扶助を目的としている。

都銀は潤沢な資金量とさまざまな商品ラインナップが特徴

都銀は全国各地に支店を置き、大規模に業務を展開していることから、信用力も高く、個人が安心して預金を預けることができる。

個人の預金による潤沢な資金量を背景に、巨額の融資が必要な上場企業などの大企業との取引が多く、貸出量が多いのも特徴だ。

都銀ではさまざまな金融商品が用意されており、資産運用をする際の幅広い選択肢も魅力の一つだ。特に大口顧客や富裕層の資産運用に注力しており、きめ細かなサポートを受けられる。

一方で個人顧客や中小企業に対しては、都銀が大企業や富裕層、大口顧客への営業に注力していることもあり、あまりきめ細かな対応が期待できない可能性もある。

また、全国的に業務を展開しているので、1つの支店で広大な地域をカバーしていることも多く、地銀や信金に比べて地域への密着性が薄い場合もある。

地銀は地域の中小企業のリクエストにもきめ細かに対応

地銀は地方都市を中心に地域内に数多くの支店を持っていることもあり、地域住民・企業を対象に地域密着型の営業を行なっている。

個人顧客に対してはそれぞれの地域にあったきめ細かなサービスが期待できる一方、金融商品のラインナップは都市銀行に比べて少なくなる場合もある。

地銀は都銀に比べて規模が小さいため、上場企業などの大企業向けの巨額の融資は困難な場合も多いが、地域の中小企業向け融資に関してはきめ細かな対応が期待できる。

都銀では対応してもらえなかった中小企業でも地銀であればしっかりと相談にのってもらえる可能性もある。

支店数やATMの数も地銀の業務エリア内では都銀以上に設置されていることも多く、地域住民の利便性が高いのも特徴だ。

また、地銀といっても営業するエリアを法律で限定されているわけではないので、都道府県関係なく、幅広いエリアで業務展開する規模の大きな地銀も存在する。

信金はエリア限定で完全地域密着型

信金は信用金庫法により業務エリアが限定されている。仮に業務エリア内の景気が悪くなった場合でもそのエリア内のみでしか業務ができず、ほかのエリアでの業務は許可されていない。

信金は中小企業や個人を対象にした会員制度の非営利組織であるため、完全なる地域密着型営業によって、地域の活性や相互扶助を目的としている。

エリアだけでなく対象となる会員も信用金庫法によって定められている。対象となるのはエリア内に住所や居所、事業所がある個人などだ。また法人の場合は資本金が9億円以下や従業員300人以下といった制約がある。つまりエリアの中小企業限定の金融機関となっているのだ。

信金は地域が限定され、顧客も限定されていることから完全に地域密着型の金融機関と言える。

利用しやすさや、融資の可能性も考えて選ぶ

都市銀行、地方銀行、信用金庫それぞれの特徴を紹介したが、大切なのは生活エリアに店舗やATMが充実していて、日常的に利用しやすい金融機関を選択することだ。

また、住宅の購入や起業を考えている場合には、資金を融資してもらえるかどうかも考慮にいれておくと良いだろう。都市銀行では貯金は融資審査に影響しないと言われている。一方で地方銀行や信用金庫は長期定期預金が審査に影響を与えることもあるようだ。

借りる際の金利は一般的に規模順になっており、都市銀行、地方銀行、信用金庫の順に低い。しかし信用金庫は小規模融資でも手厚いアフターフォローを受けられるなどもメリットがある。

貯金以外に、資産運用の可能性や融資も考え、自分の目的にあった金融機関を選択するのが肝要だ。

文・右田創一朗(元証券マンのフリーライター)
 

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