「足元が暗いからカネを燃やせ」なぜ明治維新後に成金が発生した

2019.2.2
FINANCE
(画像=cowardlion / Shutterstock.com)
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今から150年前の1868年、明治維新がおこり日本は江戸から明治へ変わった。士農工商の時代が終わり、江戸時代は低い身分とされていた商人たちが主役ともいえる時代となった。日本国内は国家の制度が大きく変わる一方、日本を取り巻く世界では戦争が起きていた。1894年日清戦争、1904年日露戦争、1914年第一次大戦と日本も戦争を経験し、世界では大戦が行われた。

成金とは

明治時代に財を成した鈴木久五郎という人物がいる(第一次大戦期における船成金の出現 上岡一史著)。日露戦争の後に株式投資で大儲けして、馬鹿遊びをして世間から「成金」だと言われた男だ。鈴木久五郎は株式ブームの終焉とともに没落した。これが成金という言葉の元祖だとされている。今日、成金とは一夜にして財を成すなど、将棋の歩があっという間に金に成りあがるごとき様を指す。ここには尊敬の念は無く、侮辱や反感の意味が込められている。

第一次大戦のときは、日露戦争後とは比べ物にならないほど成金の数は多かった。戦争による特需で船成金、鉱山成金などが大量に生まれたからだ。成金の多くは、のちの恐慌で没落したが、金遣いは眉を顰めるようなものであった。成金たちは金を湯水のごとく使い、常軌を逸した行動をとった。

あの絵のモデルになった成金?

船成金の1人である山本唯三郎も金遣いが荒かった。巨万の富を得た後、選挙に出馬するも落選。腹いせのためか新聞記者をつれて朝鮮にわたり、トラ退治を行った。仕留めたトラは日本に持ち帰り、帝国ホテルで食したとされ、大臣や軍関係者を招いて盛大に行われたそうだ。山本唯三郎はタイトルにあるお金を燃やす風刺画のモデルであるとされている。

時代が変わるごとに新しい産業が生まれ、その度に成金たちが生まれては消えていく。高度経済成長後のバブル景気に便乗した株成金、不動産成金。2000年に入ってからはITバブルで儲けたIT成金、最近ではアベノミクスや仮想通貨で大量発生した億り人など、いつの時代も成金が存在する。

お金の「使い方」で品格が決まる

一夜にして財を成した成金は、手もとのお金の有効な手段を見つけることができないで、遊び呆けてしまう人もいる。財産を形成したプロセスや、受け継がれた家訓などもないことから、お金を無駄に使ってしまうのだろう。

一方で、学校などへの寄付を行うお金持ちもいる。海外では著名な企業の創業者が、財団を作り出資し、社会貢献のために資金を活用することがあるが、成金という表現は好ましいものではないと思うが、日本でも同様の取り組みをしている人もいるだろう。

没落した成金から得る教訓

時代に会わせて時流に乗ったビジネスを展開することで、莫大なお金を手にすることになった成金たち。一時的に大金を手にしても、景気の波や時代の流れの中で、手にしたお金をあっという間に無くしてしまう人がいるのも事実である。一瞬にして手に入れた資金は、一瞬にしてなくなってしまうというのも、資産形成の経験を積んでいないからとも考えられる。

もし、このような時代にファイナンシャルプランナーがいたら、一夜にして大金持ちになった成金たちにアドバイスをすることで、その後の不況に伴う没落を防ぐことができるかもしれない。FPは比較的新しい仕事であるが、証券業などは古くから存在する。お客さんを成金にすることは難しいが、成金の地位を維持するためにはファイナンシャルプランナーにもできることがありそうだ。

いずれにしても、一夜にして築き上げた財産は、一夜にして失うもろさを内包している。もしあなたが一夜にして巨万の富を得たとしたら、大切に使う事をお薦めしたい。

文・高橋成壽(寿FPコンサルティング)/ZUU online

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