3月23日、米国のブルームバーグは米国百貨店ニーマン・マーカスグループが破産法適用の申請を検討中と報じた。同社はここ2年間、1988万ドル(約21億円*)、3118万ドル(約34億円*)と最終赤字を続けているが、何よりも年間3億ドル(約330億*)の支払利息が重くのしかかっており、買収の噂は後を絶たなかった。さらにここに来てのコロナ・ショックでいよいよ名門百貨店グループの命運も尽きたようだ。ニーマン・マークスの現在のオーナーは2013年に買収したカナダ・ペンション・プラン・インベストメント・ボードだと買却価格60億ドル=6600億円*)。買収先としては、カナダのハドソン・ベイ・カンパニー(サックス・フィフス・アベニューやロード&テイラーを保有)が有力視されているが、現在のコロナ・ショックに対する猶予措置で支払利息の支払い遅延が認められる可能性もあり、事態は流動的だ。

*1ドル=110円換算(3月26日時点)

文・久米川一郎/提供元・SEVENTIE TWO

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