『食品新聞』より

ゼリー飲料市場 コロナで活動量減り低迷 トップブランド「inゼリー」が考える窮余の策とは?

2021.2.22
ビジネス・キャリア
ゼリー飲料トップブランドの「inゼリー」(森永製菓)(写真=食品新聞より引用)
ゼリー飲料トップブランドの「inゼリー」(森永製菓)(写真=食品新聞より引用)
ゼリー飲料市場はコロナで人の動きが制限されたことが痛手となり20%弱の落ち込みで推移している。コロナで大きく失ったのは、ボリュームの大きいスポーツシーンとオフィスワーカーが通勤途中にコンビニなどで購入するビジネスシーン。人の活動量に左右されやすく、トップブランドの「inゼリー」もこの影響をもろに受け、なかでも看板アイテムの「エネルギー」が苦戦している。

コロナ終息のめどは立たず、今年1月には緊急事態宣言が再発令されたことで、人の活動量は当面戻りそうにない。

ゼリー飲料はこのまま停滞し続けてしまうのだろうか。
 
食品新聞
榎本浩二マネジャー(森永製菓)(写真=食品新聞より引用)
「inゼリー」を担当する森永製菓の榎本浩二健康マーケティング部ブランドマネジャーに聞くと「スポーツや通勤の失ってしまったところを躍起になって取り返すよりも、新しく生まれた飲用シーンや伸長しつつあるシーンを掘り起こしていきたい」との答えが返ってきた。

この考えの下、新たな可能性として期待を寄せるのが今期(3月期)、全体が厳しい中で善戦している「プロテイン」と「マルチミネラル」の2品。

「プロテイン」は、コロナ以前からプロテイン粉末ブームで伸長傾向にあったが、コロナでその勢いが加速。

「在宅時間が長くなることで、体型の変化や体重の増加、筋肉が落ちるといったことへの意識が高まり、プロテインの摂取ニーズが一層高まっている」。

日常使いの「inゼリープロテイン」と本格的なトレーニング向けの「inゼリープロテイン15000」がともに好調で、昨年9月には同2品にプロテインの働きを強めるEルチンを配合して磨きをかけた。
 
食品新聞
「プロテイン」と「マルチミネラル」(inゼリー)(写真=食品新聞より引用)
この狙いについては「プロテインを求めるユーザーも細分化されトレーニングに対する知識を持たれるようになっていく中で、タンパク質の量を追求するのではなく、効率的に理想の体に近づけるためにEルチンという抗酸化成分を入れることで差別化を図った」と説明する。

一方、「マルチミネラル」は体調管理ニーズの高まりに対応して伸長している。

これについては「ビタミンはどちらかというと体調を崩したときに、それに対処するものとして摂取されるととらえている。その点、今シーズンはインフルエンザや風邪の罹患者数が少なくビタミンはいまひとつだが、その反面、予防ニーズの高まりでミネラルの動きはいい」とみている。

苦戦している「エネルギー」は「エネルギーは体を動かすだけがすべてではなく、体を動かすエネルギーと考えるためのエネルギーの2つの側面からアプローチできると考えている」とし、目下、受験生応援でアプローチしている。
 
食品新聞
「エネルギーブトウ糖」(inゼリー)(写真=食品新聞より引用)
森永製菓では、ブドウ糖含有ゼリー飲料の単回摂取で認知機能の一部である実行機能と運動速度のスコアが改善することを確認。受験生らに向けて、このエビデンスの伝達に加えて、エビデンスとは切り離して交通広告・TVCM・SNSを使って昨秋に全チャネルへ本格発売を開始した「エネルギーブトウ糖」を押し出している。

“考えるエネルギー”の新たな芽としてはAmazon限定発売している「inゼリー〈GAMEBOOSTER〉」を育成していく。昨年11月にパッケージを刷新し、昨年8月に開設した「inゼリーゲーム部」でゲームにまつわるコンテンツの発信を強化して「ゲームの世界でも『inゼリー』を定着させていきたい」という。

来期に向けては、スポーツや通勤といったシーンの復活を期待しつつ“家トレ”や予防など今期手応えのあった部分を深掘りしていく。

なかでも注目しているのが在宅での間食ニーズ。「在宅勤務で間食が増えているというアンケート結果もある。家族持ちの方は特に限られた時間で効率よく結果を出さなければならず、リモート会議などを詰め込み過ぎてゆっくり昼食をとる時間がないという話も聞く。間食ニーズや在宅勤務で気分転換したいニーズに対応した新商品を予定している」と意欲をのぞかせる。

提供元・食品新聞

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