『訪日ラボ』より

月間ユーザー1億以上の「小紅書(RED)」とは?KOL起用時の注意点やインバウンドの活用法も紹介

2020.9.15
ビジネス・キャリア
(画像=訪日ラボより引用)
(画像=訪日ラボより引用)

小紅書(RED)とは、中国発のソーシャルECプラットフォームです。InstagramとAmazonを掛け合わせたようなサービスで、次世代SNSプロモーションの中心として注目を集めています。

小紅書におけるプロモーションでは、KOLとよばれるインフルエンサーを起用することで、自身の商品やサービス、観光地をユーザーにアピールすることが可能です。

今回の記事では、小紅書のユーザー層やサービスの特徴、有効なPR戦略について紹介します。

小紅書(RED)とは?

小紅書は、中国の若い女性に人気のSNSで、Instagramのように写真を中心にユーザーが情報を発信したり、集めたりできるアプリです。

それに加えて、小紅書はEC機能も備えており、気になった商品を小紅書のアプリからそのまま購入・決済できるようになっていることが特徴で、新しいECプラットフォームとして注目されています。

ここでは、小紅書の特徴や主なユーザー層について紹介します。

中国最大規模のソーシャルコマースプラットフォーム

小紅書は中国発のSNSで、EC機能とSNSの機能を持っており、InstagramとAmazonを掛け合わせたようなサービスです。

中国発のSNSというとWeiboやWeChat が有名ですが、小紅書はそれらと同等規模のユーザー数を獲得しています。

2019年7月には登録ユーザー数は3億人を突破し、月間アクティブユーザーは1億人以上といわれています。

小紅書のユーザーは、SNS機能を使って自分自身で写真や記事を投稿するだけでなく、お気に入りのアカウントをフォローして情報を集めます。そして、気になった商品やサービスをアプリ内のEC機能を使ってそのまま購入・決済しています。

このように情報発信から実際の購買までを一つのアプリで完結できることが小紅書の大きな特徴です。

主力ユーザー層は都市部在住の若い女性

小紅書のユーザーの多くは、都市部の比較的裕福な若い女性です。

ユーザー層は18~30歳が多く、そのうち70~80%が女性で、都市部在住で可処分所得が高いユーザーが主体です。

投稿される内容は、美容製品やファッション、お出かけの情報や文化、グルメが人気のトピックとなっています。

また、ユーザーは自分のアカウントを作るときに、好きなトピックを選べます。

「メイク」「エクササイズ」「ファッション」「学習」「科学技術」「食」「ペット」「レストラン」など、様々なトピックから自分の興味に合わせて選ぶと、関連した投稿が自分のページに表示されるようになります。

小紅書は幅広い層にアプローチできるWeibo(微博)やWeChat(微信)と異なり、特定のユーザー層にアプローチするのに有効な手段であるといえます。

長い滞在時間と高いコンバージョン率

小紅書のユーザーの月間平均使用回数は52回で、一度アプリを開いたら平均45分間滞在しているという統計もあり、比較的高い頻度と長い時間で使用される傾向にあることがわかります。

さらにEC機能の平均コンバージョン率が9%に達し、これは他のECサイトに比べて非常に高い数字となっています。(コンバージョン率とは、ここでは商品のページを開いた人が購入に到達する確率のことを指します。)

小紅書でKOLを使ったPR戦略

小紅書を使った商品やサービスのPRには、中国のインフルエンサーKOL(Key Opinion Leader)の存在が欠かせません。

ここでは、KOLの起用が小紅書でのPRに有効な理由や、起用の際に注意する点について紹介します。

中国でKOL起用が大切な理由

中国ではSNSで大きな影響力をもつ人物のことをKOL(Key Opinion Leader)と呼びます。

KOLはもともと医師など医療業界での専門家や研究者を指す言葉でしたが、現在は中国において販売促進に影響力のあるインフルエンサーという意味で用いられていることが多いです。

中国市場におけるマーケティングでKOLが重視されている理由のひとつとして、中国人は企業によるPRや広告よりも、客観性の高い口コミ評価を重視する傾向にあることがあげられます。

KOLは、中国のSNSユーザーにとって身近な存在であり、専門知識が豊富で社会的に信頼されています。

そのため、KOLによるレビューは信ぴょう性があると判断される可能性が高く、商品やサービスの購入につながりやすいといわれています。

このことから、小紅書でPRを行う際に、KOLの起用が有効といえそうです。

KOL起用の際のポイント

小紅書でKOLを起用したPRを実施する場合、いくつか注意すべき点があります。

ひとつは、自身の商品のターゲット層やイメージにあったKOLを選定し起用することです。

やみくもに、人気の高いKOLにPRを依頼しても、ターゲットとしたい層にアプロ―チできなかったり、KOLのプロモーションの意向が商品イメージと異なり良い口コミを得づらかったりすることがあります。

ターゲット層を明確にしてそれに合ったKOLを起用することや、事前にKOLの意向をヒアリングし、プロモーションの方法のすり合わせをする必要があります。

また、KOLを起用する際には、できるだけ複数のKOLに依頼するのが望ましいといえます。

中国人は、口コミを重視する文化があるため、商品購入時には、実際に使用した人のレビューを出来るだけ多く参考にしたいと考える人が多いです。

そこで、自社商品の投稿を依頼する場合は複数のKOLに依頼することで、様々な視点からのレビューを得られ、ユーザーの信頼度に向上につながります。

偽の投稿やフォロワー数に注意

小紅書をPRに使用する場合に気を付けるべき点が、誇大広告です。

例えば、小紅書上での美白化粧品のレビューで、画像を加工して美白効果に「見せかけた」写真の投稿や、商品購入に誘導するための記事の閲覧数偽造などが為され、過去に批判を受けています。

また、KOLはフォロワーを水増ししている可能性があります。フォロワー数を売買しているケースがあり、人気のKOLに見せかけたアカウントには注意が必要です。

閲覧数の偽造や誇大表現などの蔓延により、2019年7月には小紅書のアプリはAndroidストアで一時期的にダウンロードが停止された事態となりました。

偽の広告投稿に加担してしまわないためにも、必要であれば専門のマーケティング支援を展開している会社にKOLの選定を依頼することがひとつの手段といえるでしょう。

小紅書をインバウンドに活用するには?

観光庁が発表した2019年の訪日外国人消費動向調査では、中国人が旅マエに役立った情報源として「SNSの投稿」が1位となっています。

小紅書でも、日本の観光地の情報やお土産の情報が多く発信され、これらから情報を集めている訪日中国人も少なくありません。

ここでは、インバウンド集客を行う際の小紅書の活用方法や、現在のトレンドについて紹介します。

日本の観光地情報を投稿:飲食店や観光スポットの集客に

小紅書は、特定の商品のプロモーションだけでなく、観光地のプロモーションにも活用できます。

近年では、訪日中国人の増加にともなって、日本に旅行をした中国人や在日中国人による日本の観光地に関する投稿も増加していました。

例えば、中国人に人気のスポットのひとつである中目黒を小紅書で検索すると、目黒川の桜並木についての投稿や、周辺の飲食店についての投稿が多くみられます。

小紅書のユーザーは、これらの情報を基に、日本で行きたいお店や観光スポットを選ぶ可能性もあります。

そのため、観光地や飲食店のプロモーションを日本に詳しいKOLやグルメに詳しいKOLなどに依頼することで集客に効果が期待できます。

日本製化粧品の人気:18歳以下が担い手・プチプラがキーワードに

日本の化粧品は、質の高さや信頼性が評価され、中国でも人気を集めており、小紅書でも日本の化粧品を紹介する記事が多く投稿されています。

小紅書が2020年8月に発表した「化粧品業界2020年中間レポート」では、小紅書の主なユーザー層が18歳以下や19~22歳の若年層に変化していることが分かっています。

また、このようなユーザーが注目しているのは、日本、韓国、タイの比較的手に入りやすい「プチプラ」の化粧品です。

また、新型コロナウイルスの感染拡大により「マスクメイク」がブームとなり、アイメイク関連の製品も人気となっています。

これらのトレンドを参考に、小紅書上のプロモーションが商品の売り上げにつながるかどうかや、KOLの選定の基準を考えるとよいでしょう。

小紅書でのプロモショーンは適切なKOL選定がカギ

小紅書は、中国の若い女性を中心に人気のソーシャルコマースのプラットフォームです。

ユーザーは、アプリ内で商品やサービスを検索し、口コミやレビューを参考に購入を検討しています。その際に最も影響力が大きいのがKOLです。

KOLを起用したプロモーションを実施する場合には、商品やサービスとKOLのマッチ度や、偽のKOLでないかなどに気を付ける必要があります。適切なプロモーションを打つためには、これらのKOL選定や依頼を代わりに実施するサービスを利用するのも有効です。

また、訪日中国人の集客においても小紅書は大きな効果を発揮していました。

新型コロナウイルスの感染により、現在は訪日することが難しい状況ですが、小紅書を活用して観光地の情報や人気の商品についての情報を発信し、中国人の日本に対する興味を引き付けておくことも、現在できるインバウンド対策のひとつといえます。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ


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