イオンでポイントを4重取りする方法  簡単に2重取りするには?

「塵も積もれば山となる」という言葉があるように、よく利用するショッピングモールやスーパーマーケットでポイント多重取りができると長い目で見たときに大きなお得となる。ここでは、最大4重取りも可能なイオン(AEON)での多重取り方法を解説しよう。

イオンでポイント多重取りするための基礎知識

ポイント多重取りとは、1回の支払いでクレジットカードのポイントのほか、バーコード決済の利用ポイント、ショップ独自のポイントなどを同時に獲得することをいう。

ポイントを2重に獲得した場合は「ポイント2重取り」、3重に獲得した場合は「ポイント3重取り」といい、難易度は高いがイオンではポイント4重取りまで可能だ。

イオンでたまる共通ポイントは「WAON POINT」

イオンでの買い物時にはイオンの共通ポイント「WAON POINT」がたまる。現金で支払い「WAON POINTカード」を提示すると0.5%分、「電子マネーWAONカード」で支払うと1%分、「イオンカード」で支払うとクレジット利用ポイントも含めて、1%分のポイントが付与されるだろう。

なお、「イオンカード」によるクレジット払い分に対しては、これまで「ときめきポイント」が付与されてきたが、2021年9月11日からは「WAON POINT」が付与されるようになった。

イオンカードセレクトの詳細をみる
(公式サイト)

多くのクレジットカードで支払い可能

イオンでは各種「イオンカード」のほか、VISA・MasterCard・JCBのいずれかの国際ブランドの付いたクレジットカードを使え、それらのクレジットカードで支払うことでクレジット利用ポイントを獲得できる。

JCB CARD Wの詳細をみる

イオンの電子マネー「電子マネーWAON」とバーコード決済「AEON Pay」

イオンで使える電子マネーは「電子マネーWAON」、バーコード決済はスマホアプリ「iAEON」による「AEON Pay」となる。このうち、「AEON Pay」はイオンマークの付いたクレジットカードやデビットカードを登録することで、全国のグループ店舗でバーコード決済ができるサービスとなった。

一方、他社の電子マネーやバーコード決済(スマホ)は各店舗により対応が異なる。

まず、電子マネーは、一部店舗で「Suica」などの交通系電子マネーや「iD」「QUICPay」など後払い式電子マネーの利用が可能だが、これらは電子マネー利用自体にはポイントが付与されないのでポイント多重取りには向かない。

バーコード決済は一部店舗で「PayPay」「d払い」「楽天ペイ」などを使えるが、いずれにせよ、最寄りの店舗でどの支払い方法が可能かは各自で問い合わせる必要があるだろう。

「電子マネーWAON」へのチャージにポイントが付与される「イオンカードセレクト」

ここまでのところで分かるように、実はイオンではポイント多重取りを非常に行いにくい。

多重取りの基本パターンとして【(ポイントカード提示による)共通ポイント+決済ポイント】による2重取りが挙げられる。しかし、イオンでは「電子マネーWAON」や各種「イオンカード」による支払いでは決済ポイントのみの付与となり、2重取りができない。

ただし、「電子マネーWAON」や各種「イオンカード」の決済ポイントはイオン以外で利用する場合の2倍となるため、実質的にこれを【共通ポイント+決済ポイント】の2重取りと見なしてもいいだろう。

そこへさらにポイントを加えたいなら、各種イオンカードの中から「イオンカードセレクト」を選べばよい。これはイオン銀行のキャッシュカードとクレジットカード、「電子マネーWAON」の機能を1枚に収めたもので、「電子マネーWAON」へのオートチャージ分に0.5%分の「WAON POINT」がたまる。そのチャージ分をイオンで利用する場合には、合計で1.5%のポイント還元率だ。

なお、「イオンカードセレクト」では、イオン銀行における各種公共料金の口座振替1件につき毎月5ポイント(5円相当)がプレゼントされるほか、給与振込口座に指定すると毎月10ポイント(10円相当)がプレゼントされる。

イオンカードセレクトの詳細をみる
(公式サイト)

イオンでポイント多重取りする5つの方法

それでは、イオンでポイント多重取りする方法について具体例を挙げて解説しよう。

【「イオンカードセレクト」によるオートチャージ+電子マネーWAON決済】でポイント2重取り

先に触れた通り、「イオンカードセレクト」でオートチャージした「電子マネーWAON」を使いイオンで支払うと、チャージ分の0.5%と支払い時の1%で合計1.5%のポイント還元率となる。

なお、「イオンカードセレクト」にはカード自体に「電子マネーWAON」機能が搭載されているので、別にカードを作る必要はない。

「イオンカードセレクト」に入会するにはイオン銀行の口座が必要だが、イオンをよく利用しているなら、その手間以上のメリットがあるのは間違いないだろう。

ポイントとは別の話となるが、このカードを含む各種「イオンカード」では、毎月20日・30日に全国のイオングループ店舗でお買い物代金が5%オフになる(55歳以上であればさらに毎月15日にも5%オフが適用される)。これもまた、大きなメリットといっていいだろう。

《イオンでのポイント獲得例》
クレジットカード名 クレジット利用ポイント還元率 「電子マネーWAON」利用ポイント還元率 合計還元率
イオンカードセレクト 0.5% 1% 1.5%
(※イオンカードの公式サイトをもとに筆者作成)

なお、イオン以外の電子マネーWAON加盟店では、チャージ分の0.5%と支払い時の0.5%で合計1%のポイント還元率となる。

【クレジットチャージ+電子マネー利用】でポイント2重取り

支払い時にポイントが付与されるタイプの電子マネーを利用できるイオン店舗なら、クレジットカードでそこにチャージすることで、電子マネー利用ポイントとクレジット利用ポイントの2重取りができる。

この組み合わせのメリットはイオン以外でも同じポイント還元率での2重取りとなり、さらに、店舗で「Tポイント」や「dポイント」などの共通ポイントが使える場合、それも合わせた3重取りも容易という点だ。

おすすめの組み合わせは、1.2%という高還元率の「リクルートカード」(VISAブランドかMasterCardブランドを選択)と、0.5%分のポイントが利用時に付与される「楽天Edy」の組み合わせとなる。

ただし、「リクルートカード」では、月間3万円を超える電子マネーチャージ分にはポイントが付与されないので、その点だけ注意したい。

《イオンでのポイント獲得例》
クレジットカード名 クレジット利用ポイント還元率 「楽天Edy」利用ポイント還元率 合計還元率
リクルートカード 1.2% 0.5% 1.7%
(※リクルートカードの公式サイトをもとに筆者作成)

正確には2重取りになるわけではないが、Suicaが使える店舗なら各種「ビューカード」(一部提携カード除く)でチャージした「Suica」で支払うのもおすすめだ。

「ビューカード」は通常0.5%のポイント還元率だが、「Suica」へのチャージとオートチャージ分は3倍の1.5%還元となる。それで支払うとイオンも含め、全ての店舗で1.5%のポイント還元を得られるだろう。

ポイント還元率のみを重視するなら、年1回のカード利用で年会費が無料になるビューカードである「ビックカメラSuicaカード」をおすすめしたい。

(リクルートカードCTA) (ビューカードCTA)

《イオンでのポイント獲得例》
クレジットカード名 クレジット利用ポイント還元率(Suicaへのチャージ)
「Suica」利用ポイント還元率 合計還元率
ビックカメラSuicaカード 1.5% - 1.5%
(※ビューカードの公式サイトをもとに筆者作成)

【クレジットチャージ+Kyash+電子マネー・バーコード決済利用】でポイント3重取り

「Kyash」というプリペイドカードにクレジットカードでチャージすると、クレジット利用ポイントと「Kyash」支払い時のポイント(0.2%還元)の2重取りができる。ただし、月間のポイント付与上限は100ポイント(5万円利用分)だ。

さらに、クレジットカードから「kyash」をはさむ形で電子マネーやバーコード決済にチャージ(あるいはひもづけ)すると、3重取りも可能になるだろう。

例えば、「リクルートカード」(VISAまたはMasterCardブランドを選択)で「Kyash」にチャージし、その「Kyash」から、さらに「楽天Edy」にチャージ、あるいは「d払い」にひもづけすると、クレジット利用ポイント+「Kyashポイント」+電子マネー・バーコード決済利用ポイントの3重取りとなる。

ただし、スマホ決済にチャージ・ひもづけ可能な「Kyash」は発行に900円がかかる「Kyash Card」のみとなるので、その点には留意が必要だ。

《イオンでのポイント獲得例》
クレジットカード名 クレジット利用ポイント還元率 Kyashポイント 「楽天Edy」または「d払い」利用ポイント還元率 合計還元率
リクルートカード 1.2% 0.2% 0.5% 1.9%
(※各社の公式サイトをもとに筆者作成)

【「イオンカードセレクト」によるオートチャージ+電子マネーWAON決済+楽天Pasha】でポイント3重取り

「楽天Pasha」とは、全国のコンビニエンスストアやスーパーマーケットで対象商品を購入した上で、購入時のレシートを撮影して送信すると商品ごとに設定された「楽天ポイント」が付与されるサービスだ。

対象商品には例えば、「お茶飲料や牛乳がどれでも5ポイント」「サンドイッチやおにぎりがどれでも5ポイント」……などがあり、「イオンカードセレクト」でオートチャージした「電子マネーWAON」で該当商品を購入した場合、1.5%相当を超えるポイントを獲得できる。

【クレジットチャージ+Kyash+電子マネー・バーコード決済利用+楽天Pasha】でポイント4重取り

ひとつ上の項目と同様に、「楽天Pasha」に該当する商品を、クレジットカードから「Kyash」をはさんでチャージ・ひもづけした電子マネーやバーコード決済で購入すると4重取りとなり、1.9%を超えるポイントを獲得できる。

イオンをよく使うなら「イオンカードセレクト」+「電子マネーWAON」の2重取りまでは狙いたい

ここでは4重取りまでのケースを紹介したが、「Kyash Card」のように初期費用がかかったり、特定の対象商品でのみポイントが付与されたりするなど、条件クリアが容易ではないものもある。

そこでまず目指したいのが、イオンでの割引などのメリットもある「イオンカードセレクト」と「電子マネーWAON」による2重取りだ。

すでに別の形で「電子マネーWAON」や「WAON POINTカード」を利用している人もいるかもしれない。しかし、複数カードでためた「WAON POINT」は比較的容易にまとめられるので、2重取りの検討に併せて一度ポイント周りを整理してみてもいいだろう。