「みんなのFX」と「LIGHT FX」の大きな違いは4つある。①利用できる機能(サービス)、②LIGHTペアのスペック(スプレッドやスワップポイント)、③ツールの精密さ、④口座開設スピードだ。

一方で、通常ペアのスプレッドや約定率といった、多くの基本的なスペックはほぼ同じだ。

両サービスは運営会社が同じトレイダーズ証券のため、違いがわからず、どう選ぶべきか迷っている人も多いだろう。

しかし違いに着目すると、初心者には自動売買やデモ取引が使える「みんなのFX」、大口トレーダーには建玉保有上限が広い「LIGHT FX」がおすすめだということがわかる。

この記事では私たち編集部が、みんなのFXとLIGHT FXの明確な違いを最新の公式データ(2025年11月時点)で徹底比較する。両者それぞれどんな人におすすめなのか、またデメリットも解説するので、きっとあなたの口座選びの手助けになるだろう。

みんなのFXがおすすめの人 LIGHT FXがおすすめの人
初心者・未経験者(デモで練習したい)
・自動売買に興味がある人
・バイナリーオプションや暗号資産取引なども興味がある人
・少しでもコストを抑えて得したい人
・今日からすぐに取引を始めたい人
中上級者・裁量トレーダー
・レートの精密さ(4桁表示)を重視したい人
・数千万単位の大口取引(700Lot~)を行いたい人
・自動売買やデモなどは不要で、シンプルに取引したい人
公式サイト 公式サイト

みんなのFXとLIGHT FXの4つの違い

みんなのFXとLIGHT FXの大きな違いは、「利用できる機能やサービスの数」「LIGHTペアのスペック」「ツールの精密さ」「口座開設のスピード」の4つです。

逆にいえば、これ以外の基本的な取引スペック(通常ペアのスプレッド、約定率、手数料など)は、両者とも高水準であり、ほぼ共通している。

【みんなのFX とLIGHT FX 比較一覧】
みんなのFX
みんなのFX
LIGHT FX
LIGHT FX
サービス FX取引
デモトレード
FX自動売買(みんなのシストレ)
バイナリーオプション(みんなのオプトレ)
暗号資産(みんなのコイン)
FX取引
スプレッド例
(米ドル円)※1
通常ペア:0.2銭
LIGHTペア:0.15銭
通常ペア:0.2銭
LIGHTペア:0.18銭
スワップポイント例
(買い1万通貨あたり)※2
【通常ペア例】
米ドル/円:162円
トルコリラ/円:29.1円
メキシコペソ/円:15.1円
豪ドル/円:100円
南アランド/円:14.1円

【LIGHTペア例】
米ドル/円:164円
トルコリラ/円:31.1円
メキシコペソ/円:17.1円
豪ドル/円:100円
南アランド/円:16.1円
【通常ペア例】
米ドル/円:162円
トルコリラ/円:29.1円
メキシコペソ/円:15.1円
豪ドル/円:100円
南アランド/円:14.1円

【LIGHTペア例】
米ドル/円:162円
トルコリラ/円:29.2円
メキシコペソ/円:15.5円
豪ドル/円:100円
南アランド/円:15.2円
建玉数量上限 全通貨ペアの売建玉と
買建玉を合計して5,000Lot ※
全通貨ペアの売建玉と
買建玉を合計して5,000Lot ※
レート表示桁数
(通常ペア/対円)
【通常ペア】
小数点4桁

【LIGHTペア】
小数点以下3桁
【通常ペア】
小数点4桁

【LIGHTペア】
小数点以下4桁
口座開設
スピード
最短当日 最短翌日
最低取引単位 1,000通貨 1,000通貨
取扱銘柄数
(通貨ペア数)
51通貨ペア ※3 51通貨ペア ※3
約定率 99.9% ※4 99.9% ※4
各種手数料 無料 無料
公式サイト 公式サイト 公式サイト
※みんなのFX、LIGHT FX公式サイトより引用
※1 AM8:00~翌AM5:00原則固定(例外あり)
※2 2025年11月20日実績 為替相場の影響や金利情勢等によって変動する
※3 LIGHTペア含む
※4 調査期間:2025年5月1日(木)~2025年5月30日(金)

このセクションでは両者の違いと、あなたがどちらを選ぶべきかも具体的に解説する。

違い①:機能とサービス

みんなのFXとLIGHT FXの大きな違いは、利用できる機能の数です。

みんなのFXは、デモトレードや自動売買機能など、初心者でもFXを始めやすい機能が充実している。さらに「みんなのコイン」「みんなのオプション」という関連サービスもあり、暗号資産取引やバイナリーオプションなど、FX以外の投資にもチャレンジできる。

一方でLIGHT FXは、FX取引に特化したシンプルなサービス構成だ。

機能 みんなのFX LIGHT FX
FXの通常取引
デモトレード ×
自動売買
(みんなのシストレ)
×
暗号資産取引
(みんなのコイン ※1)
×
バイナリーオプション
(みんなのオプトレ ※2)
×
※みんなのFX、LIGHT FX公式サイトより引用
※1 みんなのFX口座開設後に「みんなのコイン」の口座を開設
※2 みんなのFXログイン後、必要事項の入力および知識確認テストに合格したのち、口座開設が完了

「LIGHT FX」にはなく、「みんなのFX」にある機能・サービスを詳しく見ていこう。

●デモトレード(練習):みんなのFXにあり
みんなのFXのデモトレードは、他社でよくあるメール登録やデモ口座の開設が不要で、ワンクリックですぐにスタートできる。

レートは、本番と同じリアルタイムのものでチャートの見方や注文のタイミング、値動きのクセをつかむには十分な環境だ。

LIGHT FXには、デモトレードがありません。最初から自己資金をリスクにさらさなければならないため、初心者にとってこの違いは大きいでしょう。

編集部
編集部

●自動売買(みんなのシストレ):みんなのFXにあり
みんなのFXの自動売買機能(みんなのシストレ)は、手軽さが魅力だ。

「収益率ランキング」などから成績の良いトレーダーを選ぶだけで、そのトレーダーの取引を自動でコピーできる。

みんなのFXとLIGHT FXの違いはなに?
(画像=みんなのFX公式サイト2025年11月27日のランキングより引用)

彼らが利益を狙って注文を出せば、あなたの口座からも自動で発注され、決済まで進めてくれる仕組みだ。

●暗号資産(みんなのコイン):みんなのFXにあり

みんなのFXとLIGHT FXの違いはなに?
(画像=みんなのFX公式サイト引用)

「みんなのコイン」は、暗号資産のビットコインなどを現物として買うのではなく、FXのように「価格の変動」だけを取引するサービスだ。

価格変動のみを取引対象にできるため、ハッキング盗難リスクがない。またFX市場が休みの土日祝日も取引できるため、休日の副業としても活用できる。

取引手数料は無料で、手軽にトライできるのも魅力だ。

●バイナリーオプション(みんなのオプトレ):みんなのFXにあり
「みんなのオプトレ」は、1Lot約50~990円の少額から始められるバイナリーオプションだ。

為替レートが目標より「上がるか下がるか」などを予測し、的中すれば一律1,000円を受け取れるシンプルな仕組みで、初心者もトライしやすい。

みんなのオプトレは、最短2分で結果がわかるため、短時間で決着をつけたい人にも最適だ。

違い②:LIGHTペアのスペック

両サービスが提供するLIGHTペアのスペックにも違いがあります。

LIGHTペアとは

通常よりもさらに有利な条件(低スプレッドなど)で取引できる、トレイダーズ証券独自の銘柄(通貨ペア)のこと。

LIGHTペアをみんなのFXとLIGHT FXを比較すると、「スプレッドとスワップポイント」「建玉上限」の2点で違いがある。

● LIGHTペアのスプレッドとスワップポイント
みんなのFXとLIGHT FXとでは、LIGHTペアの「スプレッド」と「スワップポイント」に違いがある。

スプレッドとは

通貨を売買する際の「買値」と「売値」の差のこと。FXの実質的な手数料であり、狭いほどコストが安く有利になる。

スワップとは

2国間の金利差から生じる利益のこと。高金利な通貨を買って保有し続けると、その差額を毎日受け取ることができる。

以下の表のとおり、みんなのFXはコストが低いうえに、もらえるスワップも多めに設定されている。

【LIGHTペア 主要スペック比較例】
比較項目 通貨ペア みんなのFX LIGHT FX
スプレッド ※1 USD/JPY LIGHT 0.15銭 0.18銭 みんなのFXが
0.03銭有利
スワップ(買)
(※2)
TRY/JPY LIGHT
(1Lotあたり)
31.1円 29.2円 みんなのFXが
+0.9円有利
スワップ(買)
(※2)
MXN/JPY LIGHT
(1Lotあたり)
17.1円 15.5円 みんなのFXが
+1.1円有利
※みんなのFX、LIGHT FX公式サイトより引用、為替相場の影響や金利情勢等によって変動する可能性がある
※1:AM8:00~翌日AM5:00の場合
※2:2025年11月20日時点のデータ(1Lot=1万通貨)。スワップポイントは日々変動する。

例えばメキシコペソ/円を10Lot(10万通貨)買って1年間放置した場合、スワップポイントだけで年間約5,800円も、みんなのFXのほうが利益としては多くなる計算だ。

さらに購入時のスプレッドもみんなのFXのほうが低いため、「入り口(コスト)」と「出口(利益)」の両面で、みんなのFXが有利ということになる。

ただしこれらは、為替相場の影響や金利情勢によって変動する可能性があります。こまめに公式サイトをチェックしましょう。

編集部
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●LIGHTペアの建玉上限
みんなのFXとLIGHT FXは、LIGHTペアの建玉上限にも違いがある。

LIGHT FXのLIGHTペアのほうが、一度に保有できる最大量が大きい種別が多い。

【LIGHTペア 建玉上限比較例】
通貨ペア みんなのFX LIGHT FX
ZAR/JPY LIGHT 500 Lot 700 Lot
MXN/JPY LIGHT 500 Lot 700 Lot
TRY/JPY LIGHT 200 Lot 700 Lot
CZK/JPY LIGHT 300 Lot (※1) 500 Lot
HUF/JPY LIGHT 300 Lot (※1) 500 Lot
その他 LIGHTペア 300 Lot 300 Lot
※みんなのFX、LIGHT FX公式サイトより引用
※2025年12月時点のデータ
建玉(たてぎょく)とは

まだ決済せずに保有している通貨のこと。つまり建玉上限とは「最大どこまで通貨を持てるか」という保有可能枠のことを指す。この枠が大きいほど、より多くの通貨を同時に運用できる。

主要LIGHTペア(メキシコペソ円・南アフリカランド円・トルコリラ円など)では、LIGHT FXのほうが建玉上限が大きく、大口取引に向いている。

大きな資金を一気に動かしたい人にとって、LIGHT FXは有力な選択肢になるだろう。

違い③:レート表示の精密さ

3つ目の違いは、通常ペアの取引画面に表示されるレート(価格)の桁数です。

通常ペアを表示させた際、LIGHT FXは小数点以下4桁(例:100.1234)の高精細表示を採用している。一方、みんなのFXは小数点以下3桁(例:100.123)表示だ。

通貨ペア種別 みんなのFX LIGHT FX
通常ペア(対円) 小数点以下 3桁 小数点以下 4桁
LIGHTペア(対円) 小数点以下 4桁 小数点以下 4桁
※みんなのFX、LIGHT FX公式サイトより引用
※LIGHTペアは両社とも同じ「4桁(対外貨は6桁)」の高精細表示
みんなのFXとLIGHT FXの違いはなに?
(画像=みんなのFXLIGHT FX公式サイトより引用し編集部作成)

画面上で小数点以下が3桁表示では「145.123」と止まっているように見えても、4桁表示なら「.1231」から「.1239」へと上昇しようとする微細な勢いまで確認できる。

デイトレードのような短期売買では、この「動き出し」をコンマ数秒でも早く察知できるかが、有利なタイミングで注文を出せるかの分かれ道になる。

より細かな価格変動を把握したいデイトレーダーや中上級者にとっては、通常ペアでも4桁表示のLIGHT FXが見やすいでしょう。

編集部
編集部

違い④:口座開設のスピード

最後の違いは、申し込みから取引開始までの早さです。

例えば「今夜の市場変動ですぐに取引したい」というスピード重視の人には、みんなのFXが適している。

  • みんなのFX:「スマホで本人認証」を使えば最短当日に取引開始が可能
  • LIGHT FX:申し込み自体は最短5分だが審査・開設完了は最短翌日

今日すぐにチャンスをつかみたいなら「みんなのFX」、明日以降でも構わないなら「LIGHT FX」という選び分けになる。

みんなのFXが向いている人:初心者・機能重視の人

みんなのFXが向いている人
  • 初心者・未経験者(デモで練習したい)
  • 自動売買に興味がある人
  • バイナリーオプションや暗号資産取引に興味がある人
  • 少しでもコストを抑えて得したい人
  • 今日からすぐに取引を始めたい人

みんなのFXが向いているのは、機能性とコストパフォーマンスの両方を求めるFX初心者である。

なぜなら練習用のデモトレードや、選ぶだけの自動売買といった機能が充実しているからだ。これらは、LIGHT FXには搭載されていないため、まずはリスクを抑えて経験を積みたい人にとって必須の環境といえる。

また利益を追求するスワップ派にも最適だ。

独自のLIGHTペアにおけるスプレッドやスワップポイントは業界最狭・最高水準であり、LIGHT FXと比較してもさらに有利な条件で取引できる。同じ通貨を買うなら、少しでもコストが低く、受取額が多いほうを選ぶのが合理的だ。

迷った場合は、とりあえず万能な口座の「みんなのFX」を選んでおけば、練習から本格運用、自動売買まですべてのニーズに対応できます。

編集部
編集部
【みんなのFX基本スペック】
会社名 トレイダーズ証券
取引手数料 無料
スプレッド例 USD/JPY:通常 0.2銭 / LIGHT 0.15銭
GBP/JPY:通常 0.9銭
スワップポイント例※
(1Lot/日)
買い:
USD/JPY LIGHT 164円
TRY/JPY LIGHT 31.1円
MXN/JPY LIGHT 17.1円
売り:
USD/JPY LIGHT −164円
TRY/JPY LIGHT −31.1円
MXN/JPY LIGHT −17.1円
最低取引数量 1,000通貨(0.1Lot)
最大建玉量 【全体合計】
5,000Lot
【通常ペア】
・高金利(MXN/ZAR/HUF):3,000Lot
・米ドル/円:500Lot
・その他:1,000Lot
【LIGHTペア】
・高金利(MXN/ZAR):500Lot
・トルコリラ/円:200Lot
・その他(米ドル/円含む):300Lot
レート表示桁数 通常ペア(対円)小数点以下3桁
LIGHTペア(対円)小数点以下4桁
自動売買の有無 あり(みんなのシストレ)
デモトレードの有無 あり(PC版・登録不要)
特徴 バイナリーオプション、暗号資産も別サービスで対応
※みんなのFX公式サイトより引用
※変動あり、表中の金額は2025年11月20日実績

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LIGHT FXが向いている人:中上級者・シンプルさ重視の人

LIGHT FXが向いている人
  • 中上級者・裁量トレーダー
  • レートの精密さ(4桁表示)を重視したい人
  • 数千万単位の大口取引(700Lot~)を行いたい人
  • 自動売買やデモなどは不要で、シンプルに取引したい人

LIGHT FXが向いているのは、余計な機能を削ぎ落とし、自身の判断で取引する裁量トレードに集中したい中上級者だ。

LIGHT FXの最大の特徴は、プロ仕様の環境をシンプルにまとめている点にある。

LIGHT FXは、特に通常ペアのレートが小数点以下4桁まで表示される精密さを持つ。コンマ数秒を争う短期売買において強力な武器となる。みんなのFXの3桁表示(通常ペア)では見えない細かな値動きを捉えられるだろう。

また大口取引をメインとする投資家にも適している。LIGHTペアの建玉保有上限が高く設定されているため、数千万円規模の資金でもポジション管理がしやすい。

自動売買やデモ機能は一切不要で、とにかくシンプルかつ高精細な画面で相場と向き合いたいトレーダーにとって、これほど研ぎ澄まされた環境はないでしょう。

編集部
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【LIGHT FX基本スペック】
会社名 トレイダーズ証券
取引手数料 無料
スプレッド例 USD/JPY:通常 0.2銭 / LIGHT 0.18銭
GBP/JPY:通常 0.9銭 / LIGHT 0.88銭
スワップポイント例※
(1Lot/日)
買い:
USD/JPY LIGHT 162円
TRY/JPY LIGHT 29.2円
MXN/JPY LIGHT 15.5円
売り:
USD/JPY LIGHT -162円
TRY/JPY LIGHT -29.2円
MXN/JPY LIGHT -15.5円
最低取引数量 1,000通貨(0.1Lot)
最大建玉量 【全体合計】
5,000Lot
【通常ペア】
・高金利通貨(MXN/ZAR/HUF):3,000Lot
・米ドル/円:500Lot
・その他:1,000Lot
【LIGHTペア】
・高金利通貨(MXN/ZAR/TRY):700Lot
・欧州マイナー(CZK/HUF):500Lot
・その他(米ドル/円含む):300Lot
レート表示桁数 通常ペア(対円)小数点以下4桁
LIGHTペア(対円)小数点以下4桁
自動売買の有無 なし
デモトレードの有無 なし
特徴 裁量トレード特化
※LIGHT FX公式サイトより引用
※変動あり、表中の金額は2025年11月20日実績

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みんなのFXとLIGHT FXのデメリットと共通の注意点

みんなのFXのデメリットは、LIGHTペアでレートの表示桁数が少なく細かな値動きが見えない点です。一方、LIGHT FXのデメリットは、便利な機能がなくコストやスワップの条件でも少し不利になる点です。

ここまでの比較で両者の違いは明確になったが、それぞれの「デメリット」も直視しておくことで口座選びの失敗を防ぐことができる。

ここでは、各サービスが抱える具体的なデメリットと共通の注意点を解説する。

みんなのFXとLIGHT FXのデメリットと共通の注意点

みんなのFXのデメリット

みんなのFXのデメリット
  • 通常ペアのレート表示が3桁

みんなのFXの通常ペアは、レート表示が「3桁」で細かい動きが見えない点がデメリットだ。

LIGHT FXは通常ペア、LIGHTペアともに「小数点以下4桁(例:150.1234)」表示なのに対し、みんなのFXの通常ペアは「3桁(例:150.123)」表示である。 ※LIGHTペアは両者とも4桁

みんなのFXとLIGHT FXの違いはなに?
(画像=みんなのFXLIGHT FX公式サイトより引用し編集部作成)

1銭以下の細かい値動き(0.1pips単位)を見て売買判断をするスキャルピング(超短期売買)などでは、情報の細かさで劣る点が不利に働いてしまう。

LIGHT FXのデメリット

LIGHT FXのデメリット
  • 自動売買やデモトレード機能がない
  • LIGHTペアのスペックがみんなのFXに劣る

LIGHT FXは、機能が絞られている点とLIGHTペアの条件がみんなのFXと比べてやや劣る点がデメリットだ。

LIGHT FXには、自動売買(シストレ)やデモトレード機能が一切ない。あとから「自動売買も試したい」と思った際に、別会社の口座を作り直したり、みんなのFXを追加開設したりするなどの手間が発生する。

またLIGHT FXは「LIGHTペア」を取引する場合でも、みんなのFXに比べてスプレッドが広いうえ、スワップポイントも低いものが多い。

「同じ商品なのに条件が悪い」というのは、純粋なデメリットといえる。

共通の注意点

みんなのFX・LIGHT FX共通のデメリット
  • ロスカット基準が100%以下と厳しい
  • LIGHTペアに制約がある

最後に両サービスに共通する構造的なデメリットを解説する。特にDMM FXやGMOクリック証券などの他社からの乗り換えを検討している人はチェックしておこう。

●ロスカット基準が100%以下と厳しい
みんなのFXとLIGHT FXは、ロスカット基準が100%以下と厳しい。多くのFX会社では、証拠金維持率が50%を下回ると強制決済(ロスカット)されるのが一般的だ。

ロスカットとは

預けた資金以上の損が出るのを防ぐため、金融会社が自動的に取引を強制終了させる仕組みのこと。「まだ決済していない計算上のマイナス(含み損)」が一定の基準を超えると発動する。

しかし「みんなのFX」「LIGHT FX」は、どちらも100%以下でロスカットとなる。

FXサービス名 ロスカット
DMM FX 50%以下
GMOクリック証券 FXネオ 50%未満
みんなのFX 100%以下
LIGHT FX 100%以下
※DMM FX、GMOクリック証券、みんなのFX、LIGHT FX公式サイトより引用

つまり他社であれば、まだ耐えられるような計算上のマイナスでも、みんなのFXとLIGHT FXは早めに強制終了されてしまう可能性があるということだ。

これはトレーダーにとって、「一時的な下落に耐える体力が他社の半分しかない」ことを意味する。

例えば、相場が一瞬だけ急落してすぐに元の価格に戻るような場面でも、みんなのFXではその一瞬の下落でロスカットが発動し、本来なら助かっていたはずのポジションで損失が確定してしまうリスクが高いのだ。

ロスカットを避けるためには、他社よりも多くの証拠金(資金)を口座に入れておく必要があり、条件によっては資金効率が他社より低くなる可能性がある。

ただし、ロスカット基準が100%以下というのは、資金管理を徹底すれば「早めに損切りをして傷を浅く済ませられる」という利点とも取れる。

金融庁もロスカットルールの目的について、以下のように示している。

金融商品取引業者は、FX取引を取り扱う際は、投資者の損失の拡大を防止するためのロスカットルールを定めます。

出典:金融庁

今回このロスカットルールをデメリットとして紹介しましたが、50%まで粘って大怪我をする他社よりも、100%で早めに止めてくれるみんなのFX・LIGHT FXのほうが、金融庁が重視する「損失拡大の防止」という点ではより安全性が高いとも言えます。

編集部
編集部

●LIGHTペアに制約がある
LIGHTペアは1回の注文量や保有上限が低く、大きい単位の運用には不向きな点がメリットだ。

業界大手であるDMM FXやGMOクリック証券と比較すると、特に米ドル/円などの主要通貨においてその差は歴然だ。

もし100万通貨の注文をしたい場合、DMM FXやGMOクリック証券ならワンタップで済むが、LIGHTペアの場合は5回に分けて注文を繰り返さなければならない。

【1回あたりの最大発注数量(米ドル/円の場合)】
サービス名
(ペア種別)
1回の注文上限 手間(100万通貨注文時)
DMM FX
(通常ペア)
100万通貨 1回で注文完了
GMOクリック証券 FXネオ
(通常ペア)
100万通貨 1回で注文完了
みんなのFX
(LIGHTペア)
20万通貨 5回の連打が必要
LIGHT FX
(LIGHTペア)
20万通貨 5回の連打が必要
※ DMM FX、GMOクリック証券、みんなのFX、LIGHT FX公式サイトより引用
※ DMM/GMOは通常ペア、みんな/LIGHTは「USD/JPY LIGHT」の場合
※ 1Lot(1単位)=1万通貨換算。メキシコペソ/円などの一部通貨ペアは上限が異なる

5回注文を繰り返している間にレートが変わってしまうリスクもある。

みんなのFXとLIGHT FXの有利な条件で取引できる独自のサービスですが、数千万円~億単位の資金を動かす大口トレーダーにとっては使いにくい仕様と言わざるを得ません。

編集部
編集部

【混同注意】LIGHTペアとLIGHTモードとは?通常ペアとの違いは?

みんなのFX・LIGHT FXで取引を始める人が最も戸惑いやすいのが、「LIGHTペア」と「LIGHTモード」の違いです。

ここを理解していないと、「せっかく口座を作ったのに、スプレッドが広い通常ペアで取引してしまった」というミスが起こり得る。

また「LIGHTペア」と「通常ペア」の違いも混乱しやすいので、併せて解説をする。

LIGHTペアは「商品」、LIGHTモードは「切替ボタン」

LIGHTペアとLIGHTモードは次のように、商品と機能を表す。

  • LIGHTペア:「米ドル/円 LIGHT」のように表示され、スプレッドやスワップが優遇された特定の通貨ペアのこと
  • LIGHTモード:スマホアプリ内で、LIGHTペアを表示させるための表示切替機能(ボタン)のこと

つまり「LIGHTペア」というお得な商品を注文するためには、アプリについている「LIGHTモード」のスイッチをONにする必要があるということだ。

みんなのFXとLIGHT FXの違いはなに?
(画像=みんなのFX公式サイトより引用し編集部作成)

通常ペアとLIGHTペアは別物扱い

通常ペアとLIGHTペアは、全く別の通貨ペアとして扱われる。

例えば「USDJPY」と「USDJPY LIGHT」と表記されている場合、同じ国のペアではあるが、スプレッドやスワップポイント、取引上限などのスペックが全く異なる。

それぞれの差がわかりやすい通貨ペアを例に比較したのが、以下の表だ。

【通常ペア vs LIGHTペア スペック比較(例:みんなのFX)】
通貨ペア種別 スプレッド
(米ドル/円の場合)
買スワップ ※1
(トルコリラ/円の場合)
1回注文上限
(米ドル/円の場合)
通常ペア 0.2銭 29.1円 100 Lot
(100万通貨)
LIGHTペア 0.15銭 30.1円 20 Lot
(20万通貨)
どっちが有利? LIGHTペア
(コストが低い)
LIGHTペア
(スワップの受取額が多い)
通常ペア
(大口注文が楽)
※1:みんなのFX 2025年12月1日時点のデータ(10Lotあたり)。スプレッドは原則固定(例外あり)。

このように通常ペアとLIGHTペアはスペックが別物であるうえ、システム上も完全に別の商品として管理されている。

そのため、通常ペアの「買い」を持っている状態で、LIGHTペアの「売り」注文を出しても、これらは同じペアの売買(いわゆる両建て)とはみなされない。

結果として、ポジション同士が相殺(決済)されることもなく、独立した2つのポジションを二重に保有する状態になってしまう。

つまり、2つ分の証拠金(資金)が丸々必要になり、資金効率が悪くなってしまうのだ。

決済(相殺)したい場合は、必ず「持っているのと同じペア(モード)」で反対売買を行う必要があります。

「同じ通貨の組み合わせだから」と混同せず、自分が今どちらのモードで、どちらのペアを取引しているのか注文確定前に必ず確認しましょう。

編集部
編集部

みんなのFX・LIGHT FXの「スワップカレンダー」活用法

スワップポイント(金利収入)を狙うなら、公式サイトにある「スワップカレンダー」の確認は欠かせない作業となります。

スワップカレンダーを見れば「いつまで持っていれば一番たくさんスワップがもらえるか」が事前にわかるからだ。

実は、スワップポイントは毎日均等にもらえるわけではない。市場の閉まる土日や祝日の分がまとめて付与される「ボーナスデー」のような日が存在する。

これを知らずに売却するのは、みすみす利益を捨てているのと同じだ。

スワップカレンダーで注目すべきは「付与日数」の数字である。ここに「1」ではなく「3」や「4」と書かれている日がチャンスだ。

みんなのFXとLIGHT FXの違いはなに?
(画像=みんなのFX公式サイトを引用し編集部にて作成)

通常、FXでは水曜日の営業終了(木曜の早朝)をまたいでポジションを保有し続けると、土日分を含めた「3日分」のスワップポイントが週の半ば頃に一気に付与される(※祝日がある週などは変わるため確認が必要)。

例えばトルコリラ/円を持っていて「火曜日に売ろうかな」と思ったとしよう。このまま火曜に売れた場合、もらえるスワップは通常通り1日分だけだ。

しかしカレンダーを見て「水曜が3日分の日」だとわかればどうだろう。売るのをたった1日我慢して水曜日を持ち越すだけで「水・土・日」の3日分のスワップが一気に手に入ることになる。

みんなのFXとLIGHT FXの違いはなに?
(画像=編集部作成)

つまり売却日を1日ずらすだけで、その日の受取利益が3倍に増えるのだ。

注意してほしいのが「支払う」ポジション(マイナススワップ)を持っている場合だ。もらえる額が多い日は、裏を返せば支払う額が多くなってしまう日でもある。

マイナススワップを持っている場合は、3倍デーを迎える前(水曜の日中など)に決済して手放しておくのが賢い守り方だ。

特に年末年始や各国の休日などには、付与日数が変則的になるケースもあります。スワップカレンダーは単なる記録表ではなく、こまめにチェックして利益を最大化するための「作戦ボード」として活用しましょう。

編集部
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よくあるQ&A

運営会社は同じトレイダーズ証券?
みんなのFXもLIGHT FXも、どちらもトレイダーズ証券株式会社が運営している。システム基盤や顧客の資産を守る信託保全の仕組みも同じなので、会社の信頼性や安全性に差はない。
両方の口座を開設して使い分けるのはアリ?
みんなのFXとLIGHT FXは併用が可能なため、使い分けるのはアリだ。

例えば自動売買やスワップ運用は「みんなのFX」、短期売買は4桁表示で見やすい「LIGHT FX」というように、それぞれの得意分野を活かして使い分けるのが賢い方法だ。維持費はどちらも無料なので、両方持っておいて損はない。
両建て取引(売りと買いを同時に持つこと)は可能?
可能だ。ただし推奨される取引手法ではない。両建てをするとスプレッド(手数料)が2重にかかるほか、スワップポイントが受取と支払いの差額でマイナスになるケースが多いため、経済的に損をする可能性が高い点に注意が必要だ。
メキシコペソのスワップポイントはどちらが高い?
最新データでは、みんなのFXがわずかに有利だ。2025年11月20日時点のLIGHTペアの実績値を比較すると、1Lotあたりの受取額は以下のとおりだ。

・みんなのFX:17.1円
・LIGHT FX:15.5円

わずかな差に見えるが、長期保有で枚数が増えれば大きな差になる。利益を最大化したい場合は、みんなのFXを選ぶのが合理的だ。
LIGHT FXは安全?
安全性は高い。

運営元のトレイダーズ証券の親会社であるトレーダーズホールディングス株式会社は上場企業であり、社会的信用がある。

また顧客から預かった資産は、信託銀行で分別管理(信託保全)されているため、万が一会社が倒産しても原則として全額返還される仕組みが整っている。LIGHT FXでもみんなのFXでも、同様に安全性は高いといえる。
みんなのFXのLIGHTモードとは?
みんなのFXアプリに搭載された表示モードのことだ。

アプリ内のボタンでこのモードに切り替えることで、スプレッドやスワップが優遇されたLIGHTペアを取引できるようになる。別アプリであるLIGHT FXをインストールしなくても、みんなのFXの口座があればすぐに利用できる機能だ。LIGHT FXにも同じモードは搭載されている。

文・MONEY TIMES編集部