浦和レッズのサポーター 写真:Getty Images

 明治安田J1リーグ第10節・浦和レッズ対名古屋グランパスの試合後、ネット上で両クラブのサポーターによる批判や誹謗中傷の応酬が発生。浦和が今月1日に「SNS上での誹謗中傷」に関する声明を発表した後、広島サポーターを名乗るSNSユーザーの投稿が反響を呼んでいる。

 4月28日に埼玉スタジアムで開催された一戦では、浦和がMF安居海渡やFWチアゴ・サンタナのゴールにより、2-1と勝利。しかし、X(旧ツイッター)では試合後に「原爆」というワードが盛り込まれた誹謗中傷投稿が双方に見受けられ、ファン・サポーターの間で物議に。浦和サポーターを名乗るSNSユーザーは投稿を削除した上で、「『浦和に原爆を』との書き込みに逆上した」と誹謗中傷投稿に反発したことを明かした上で謝罪している。

 一部の行き過ぎたSNS投稿により、浦和も「社会正義に反する行為は不要」などと警告を発する中、『株式会社NODE』のガイアックスライブコミュニケーション事業部プロデューサー、京葉映像配信技術研究所代表の藤堂和幸氏は、1日15時ごろにXで「名古屋サポも浦和サポも一度ピースウイングに来て、試合前でも試合後でもいいから歩いて20分の原爆資料館に行ってみてよ。そこに展示されているものをしっかり見て、そういうものを相手の頭上に落とす、っていう言葉が何を表しているのか感じてみてよ」と呼びかけ。

 これには「日本人が一度は行って何かを感じるべき施設だと思う」「本当に行くべき」という賛同のメッセージが寄せられている一方で、「浦和サポ、名古屋サポっていうのは主語デカくないですか?」「名古屋サポも浦和サポも巻き込まれた側なので、一括りにしないでもらいたい」といった否定的な声も挙がっている。

 昨年8月3日にCSアセット港サッカー場で開催された天皇杯4回戦では、試合後に名古屋サポーターの声に反応した浦和サポーターがピッチに乱入し、緩衝帯を突破。名古屋サポーターや警備員に暴行を加えるといった愚行により、一部サポーターに国内全試合への無期限入場禁止処分を科されている。常軌を逸した言動の自制を求めるファン・サポーターが大半を占める中、ここに来て再び問題が発生している。