三菱自動車から新型の「eKクロススペース」「eKスペース」がデビューした。先行するeKクロス、eKワゴンのスーパーハイトワゴンで、誰もが欲しくなるスーパーハイトワゴンをつくる意気込みで生まれてきた。

車両スペック

全車ハイブリッドを搭載するeKクロス スペースとeKスペースは、NAエンジン+ハイブリッドとターボ+ハイブリッドの2種類のパワートレーンがあり、2WDと4WDの選択肢も用意されている。

エンジンはBR06型で659ccの3気筒DOHC12バルブで、SM21型モーターを全モデルに搭載する。出力はNAが52ps/6400rpm、最大トルクが60Nm/3600rpm。ターボモデルはインタークラーを装備し、64ps/5600rpm、最大トルク100Nm/2400-4000rpm。モーター出力は2.7ps、40Nmで、蓄電バッテリーはリチウムイオン電池を採用している。

 
このモーターはオルタネーターに駆動力を持たせたマイルドハイブリッドで、発進時の加速のアシストやアイドリングストップからの再スタートをこのモーターが行なう。トランスミッションは仮想の7速ギヤ段を持つCVTで、ターボモデルにはパドルシフトも装備される。価格は139万9200円~199万1000円。

ボディサイズは軽規格いっぱいの大きさで、全長3395mm、全幅1475mm、全高1780mm、ホイールベース2495mm。室内長は2200mm、室内幅1335mm、室内高1400mmとなっている。
 

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eKクロス スペースのターゲットは男性でアウトドアなどアクティブは50代(画像=AUTO PROVEより引用)

狙いと特徴

開発のベンチマークはホンダN-BOXで、誰もが欲しくなるスーパーハイトワゴンを目指して開発されている。現行車に対し居住性の改善や安全性能の強化に力を入れ、もちろん全体は正常進化と位置づけている。

また装備や使い勝手にも注力し、両側スライドドアには、ハンズフリー・オートスライドドアを助手席側に装備。足を蹴り込む動作で自動でスライドドアが開く便利な機能を搭載した。また、スライドドアの開口幅はクラストップレベルの650mmで、室内高も1400mmあり、小学生低学年であれば車内で立った状態での着替えなども可能な広さを持っている。
 

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(画像=AUTO PROVEより引用)

リヤシートのスライド量もクラストップレベルで、320mmスライドする。現行モデルが260mmなので60mmもスライド量が増えている。その結果、チャイルドシートを後席に取り付けた場合、スライドドアの真横に来るので、乗せ降ろしが楽になり、また運転席に座ったまま、助手席肩口にあるレバーで助手席シートバックを前に倒せば、後席に楽に手が届く便利さを兼ね備えている。

装備ではリヤサーキュレーターを小型化し内装と一体化したデザインとし、シャープのプラズマクラスターを装備した。また、助手席シートバックにはUSBの充電口も用意し、さらにメーカーオプションだがデジタルルームミラーも装備される。暗い駐車場や雨の夜間など、通常のミラーでは見にくい状況で威力を発揮する。
 

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eKスペースは30代女性で子育て中だけど個性的を求めるといったターゲット層(画像=AUTO PROVEより引用)

安全装備

eKワゴンからの進化として標識検知機能、ふらつき警告、先行車発進お知らせ機能が強化され、2台前のクルマの動きから前方衝突予測警報も新規に搭載されている。もちろん、前後の誤発進抑制機能も装備されている。

ACCの「マイパイロット」はメーカーオプションに設定されているが、完全停止からの再スタートが可能なことや、従来はワイパーをハイスピードで動かすとACCが解除されていたが、それが解除されなくなっている。また車線中央維持のレーンキープでは、ワイパーを使用すると解除されていたが、それも解除されずハイスピード使用時のみ解除となった。さらに、追い越しの際、ウインカーを出すと設定速度内で加速してから滑らかな車線変更が可能になった。また車間距離設定が前回設定状況を保持するように変更されている。
 

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電動両側スライドドアに、リモコン付き。さらにオートスライド機能も搭載(画像=AUTO PROVEより引用)

走行性能

三菱の軽自動車としては初搭載のヒルディセント機能を採用した。4~20km/hの範囲内でアクセルとブレーキを自動で制御し安全に坂を下ることが可能で、スーパーの駐車場などでの急な下り坂では有効な機能だ。

また現行車には設定のなかったALH、アダプティブLEDヘッドランプを装備した。これは常時ハイビームで走行することができ、部分的に遮光することで対向車などを防眩する。
 

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大きなナビ画面と水平基調のインテリアはシンプルでアクティブな印象(画像=AUTO PROVEより引用)

エクステリアデザイン

フロントフェイスに三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用し、個性的な顔立ちになっている。また水平基調のバンパーやグリルによりSUVライクな力強さと安定感を表現している。

サイドシルガーニッシュとホイールアーチをブラックとし、前後バンパー下部のスキッドプレート形状をシルバーとすることで、SUVらしさを強調している。

eKスペースのフロントフェイスは、開口部の少ないボディ同色のグリルでしっかりと丁寧に作りこまれた品質感を表現。ヘッドランプからボディサイドへと連続する キャラクターラインにより、一体感があり伸びやかでスタイリッシュなデザイン としている。

主要諸元

eKクロススペース

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(画像=AUTO PROVEより引用)

eKスペース

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(画像=AUTO PROVEより引用)

価格

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(画像=AUTO PROVEより引用)
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助手席ドアは90度に開き、スライドドア開口部もクラストップレベル(画像=AUTO PROVEより引用)
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開口部の少ないボディ同色のグリルでしっかりと丁寧に作りこまれた品質感を表現(画像=AUTO PROVEより引用)
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ヘッドランプからボディサイドへと連続するキャラクターラインにより、一体感があり伸びやか(画像=AUTO PROVEより引用)
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ツートーンとブラックのピラーでフローティングルーフが際立つ(画像=AUTO PROVEより引用)
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後退時障害物センサーにより誤発進抑制される(画像=AUTO PROVEより引用)
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三菱のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」でフロントフェイスをデザイン(画像=AUTO PROVEより引用)
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タイヤを四隅に廃し、強いキャラクターラインが力強さを感じさせる(画像=AUTO PROVEより引用)
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ベルトラインから繋がるリヤで上部に切れ上がるジェット フィンピラー(D ピラー)を採用
(画像=AUTO PROVEより引用)

 

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バンパー下部をシルバーとすることでSUVらしさを演出(画像=AUTO PROVEより引用)
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マイパイロットはステアリングの右側のスイッチで操作。親指だけの操作で完結できる(画像=AUTO PROVEより引用)
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クライメートコントロールはボタンを廃し、タッチパネルに(画像=AUTO PROVEより引用)
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(画像=AUTO PROVEより引用)

見やすい2眼式メーターの中央にはデジタルインフォメーションが表示される
 

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660ccのエンジンはマイルドハイブリッドが全車装備される(画像=AUTO PROVEより引用)
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全高1400mmとフルフラットなフロアでユーティリティは高い(画像=AUTO PROVEより引用)
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Mグレードは155/65-14、GとTグレードは165/55-15を装着(画像=AUTO PROVEより引用)
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メーカーオプションのデジタルルームミラーは夜間など威力を発揮(画像=AUTO PROVEより引用)

提供元・AUTO PROVE

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