年末年始、Twitter上でバズっていた(話題になっていた)料理や飲食店がいくつかありましたが、その内の1つが秋葉原にあるデカ盛の店「ごはん処あだち」。デカ盛と聞いたら居ても立っても居られない筆者がさっそく「あだち」に行ってきました。

 お店はJR秋葉原駅から徒歩3分くらい。外観は決して綺麗とは言えませんが、しっかり地元に根付いている感じで、親近感が沸きます。筆者がお店に着き、店内に入ると、すでに満席。すると店内から「ちょっと待ってな。今、(お客さんが食後に)お茶飲んでっからよ。1分くらい待てるだろ?」と、江戸っ子感全開でお店の大将が話しかけてきました。
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

 大将の勢いに圧倒されながらも待つことを選択した筆者。待っている間、お店の外に掛けられていたメニューを見てみると、ご飯がまるでマンガ飯のように、こんもり盛られた写真と、「御飯目安表」という聞き慣れない言葉が……。
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

大盛り:2升(約7kg)鉢
普通盛り:1升(約3.5kg)鉢
少なめ:8合(約2.8kg)鉢
擦り切れ:11軽(約600g)桶
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

 なんと、一番少ないと思われる擦り切れですら600gもある……。普通のお椀一杯は約150gです。つまり普通の約4倍の量ということ。とはいえ、さすがに食べきれない人が多いのか、御飯目安表の横には「通常の茶碗でのご飯の提供も行っております。店主まで申請下さい」の文言が注意書きのように添えられていました。さすがデカ盛の店、通常の茶碗でのご飯をもらうには“申請”が必要なのですね。

 席が空き、筆者が店内に入ると、筆者の顔がビビっていたのか、大将が「心配すんなって!ご飯の説明、あとでちゃんとするから!」と肩を叩きながら席に案内してくれました。言葉は少々荒っぽいですが、あだちの大将はめちゃくちゃ優しくて良い人です。

 その証拠に待っていた間も常連客が何人か来て、店内が混んでいる様子を見ると「大将、また来るよ」と声をかけたり、すでに店内でご飯を食べていた人の中にも何人か常連客がいて、大将と仲良く話をしたりしていました。かと言って、初めての人が来づらいという雰囲気もありませんでした。

 注文をする時も、「何かで見てきたの?ネット?から揚げが美味しいって書いてあっただろ?これ(あだちランチセット)オススメだから」と教えてくれたり、ご飯の量も写真付きで見せて紹介してくれたりと、とにかく大将が気を遣ってくれます。

 筆者はオススメの「あだちランチセット」(980円/税込)にしたのですが、料理中でさえも「テレビで有名な大食いの人が来たみたいなんだけど、食べられなかったよ」と、番組のロケで来た某有名女性フードファイターの写真を見せてくれたり、ラブライバーの人たちもよく来店するらしく、毎月集会が開催されたり、「お店の売り上げの3割はラブライバーだよ」なんていう情報も笑いながら話してくれました。ちなみに、お店には「ラブライブ!」で星空凛の声を担当した飯田里穂さんのサインも飾ってありました。

 あまりにも話しかけてくるので、ちゃんと料理はしているのか?と疑いかけた頃、注文した「あだちランチセット」が運ばれてきたのですが……デカい!!おかずが盛られている桶には、こぶしくらいの大きさのから揚げがデーンと盛られています。その下には、春巻きやコロッケ、煮物やだし巻き卵、肉団子や佃煮など、多くのおかずが隠されていました。
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

 写真を撮る時、横に置かれている七味唐辛子は、「置いた方が分かりやすいだろ」と、大将が置いてくれました。ちなみに、ご飯がこぼれんばかりに盛られている桶ですが、これでも擦り切れよりも少なめに盛ってもらっています。大将が初めてだからと気を遣ってくれたのですが、とても気を遣ってくれた量とは思えないところも凄いです。

 から揚げはカレーの風味がして、外はカラッと中はジューシーと、ご飯にとてもよく合う味付けになっていて、もう止まりません。筆者はおかわりをしようとしたのですが、ここでも大将から「さっきと同じくらいって言わない方が良いからね」と注意が入ります。
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

 店内に貼られている御飯目安表の下をよく見てみると「おかわりの量にご注意ください!『さっきと同じ』だとそれ以上の量が出てきます。基本『さっきの1/5』で半分位ですが店主の気分で増減します」という注意書きが……。
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

 常連客のおかわりの仕方を観察してみると、「耳かき1杯」や「米粒1つ」など、いろいろな言い方があるようですが、大将のご飯を盛る量を見てみると、注意書き通り気分次第という感じがします。そして、筆者はオーソドックスに「さっきの1/5くらい」と言ったのですが、大将が盛ったご飯の量は確実に半分以上ありました。
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

 なんとか完食した筆者ですが、この記事を見ている方で、おかわりをする人がいたら、自身の胃袋とよく相談することをオススメします。Twitter上で話題になっているからと、気楽に行った「ごはん処あだち」ですが、とんでもないデカ盛のお店でした。
 

おたくま経済新聞
(画像=おたくま経済新聞)

 ちなみに、「ごはん処あだち」は開店して53年くらい経つそうで、大将は「そこらへんにあるラーメン屋なんかができる前からやっていて、秋葉原で一番古い。俺は三代目だけど、日本一のデカ盛りの店だから」と、誇らしげに話していました。そんな大将に「記事にしても良いですか?」と聞いたら、「別に良いけどよ~。上手く書けよ!おめぇ!」と言われてしまいました。大将……上手く書けているでしょうか?

取材協力:ごはん処あだち

(取材・撮影:佐藤圭亮)

文・佐藤圭亮/提供元・おたくま経済新聞

【関連記事】
大阪の食パンの名店 しっとりモチモチ「生食パン」も!
横浜の食パン専門店5選 1日2万本売れる生食パンも
行列ができる限定食パンも!京都の食パンの名店
子ども名義の口座は意外と面倒?開設から子どもに渡すまでの注意点
【初心者向け】ネット証券おすすめランキング(PR)