FXはハイリスクながらもリターンの高さとコストの安さが魅力だ。これからFXを始める人に向けて、よりコストを抑えられるFX業者はどこなのか、あるいはお得な通貨ペアな何かなどをランキング形式で紹介。FXにかかるコストなど含め、初心者が知っておきたい基本を解説していこう。

目次
1,FX取引にかかる2つのコスト
2,FXの為替スプレッドランキングTOP10
3,FX口座で人気10社の概要や口座の特徴を紹介
4,FX初心者に重要なポイントは?

1,FX取引にかかるコストは取引手数料と為替スプレッド

FX取引にかかるコストは、これからFXを始める人が最初に注目するポイントだろう。投資家がFX業者に支払うコストは、基本的に取引手数料と為替スプレッドの2つだけだ。

為替を対象とした金融商品であるため、投資信託のように信託報酬や管理報酬もかからない。FXの2つのコストがどのような費用なのかを説明していきたい。

どのFX業者でも、「取引手数料」は原則0円

2020年5月現在、FXのコストのうち「取引手数料」は、どのFX業者を使っても0円になっている。どの2通貨を為替取引しても、株式取引のように約定代金に手数料が加算されることはないのだ。

「為替スプレッド」は業者によって異なる

FX取引のもう一つのコストである「為替スプレッド」はFX業者ごとに設定する。そのためスプレッドの幅には各社で違いがある。

この為替スプレッドは、FX業者の適用為替レートで為替取引する際に、自動的に上乗せまたは差し引かれて、投資家に買値と売値だけが提示される。

FX取引唯一のコストである為替スプレッドは、米ドル/円では±0.2銭が最狭水準となっている。米国株の購入や米ドル建MMF、米ドル建外債などの為替取引の場合、米ドル/円の為替スプレッドが±0.25円が標準的であることに比べると、コストは割安と言えるだろう。このような、FX取引にかかる為替スプレッドの圧倒的な狭さも、FXに人気が集まる要因になっている。

2,FXの為替スプレッドランキングTOP10 SBI、トレイダーズ、ヒロセ通商を比較

FX初心者が最初に注目する為替スプレッドのランキングを見てみよう。幅が狭い(つまり安い)のはどのFX業者なのか、またどの通貨ペアのスプレッドが狭いのか比較してほしい。

FX為替スプレッドランキングTOP10

順位 FX業者名 為替スプレッド(カッコ内は、公表されている提示率)
米ドル/円 ユーロ/円 英ポンド/円 南アフリカ
ランド/円
1 SBI FXトレード
[注文数量]
[1~1,000]
0.09銭
[1,001~100万]
0.17~7.80銭
[100万1~300万]
0.19~7.90銭
[300万1~
1,000万]
0.80~7.90銭
[1~1,000]
0.30銭
[1,001~100万]
0.49~15.80銭
[100万1~300万]
1.09~15.80銭
[300万1~
1,000万]
1.70~15.80銭
[1~1,000]
0.69銭
[1,001~100万]
0.99~18.80銭
[100万1~300万]
1.89~18.80銭
[300万1~
1,000万]
2.70~18.80銭
[1~1,000]
0.80銭
[1,001~100万]
0.99~4.80銭
[100万1~300万]
2.00~4.80銭
[300万1~
1,000万]
2.00~4.80銭
2 トレイダーズ証券
(みんなのFX)
0.2銭
(96.36%)
0.4銭
(98.54%)
0.8銭
(98.54%)
(2020年
5月1日~
6月30日
限定)
0.9%
(99.83%)
3 ヒロセ通商
(LionFX)
0.2銭 0.4~1.2銭 1.0銭 0.9銭
4 DMM FX 0.2銭
(90.20%~)
0.5銭
(95.56%~)
1.0銭
(95.38%~)
1.0銭
(95.89%~)
5 GMOクリック証券
(FXネオ)
0.2銭 0.5銭 1.0銭 0.9銭
6 外為どっとコム 0.2銭 0.5銭 1.0銭 0.9銭
原則固定※例外あり
7 YJFX!
(外貨ex)
0.2銭
(88.76%)
0.5銭
(88.66%)
1.0銭
(91.40%)
1.3銭
(96.00%~)
8 FXブロードネット 0.2銭 0.5銭 1.0銭 非公開
9 マネーパートナーズ
(パートナーズFX/
パートナーズFXnano)
0.3銭 0.4銭 0.9銭 1.0銭
10 FXプライムbyGMO
〈選べる外貨〉
0.3銭 0.6銭 1.1銭 0.9銭

※各社ホームページ(SBI FXトレードトレイダーズ証券ヒロセ通商DMM FX GMOクリック証券外為どっとコムYJFX!FXブロードネットマネーパートナーズFXプライムbyGMO)をもとに筆者作成
※原則固定スプレッド対象期間の価格が対象であり、除外される時間や期間がある場合がある
※外為どっとコムのスプレットは原則固定※例外あり(2021年8月時点でのスプレッドを参照)

頻繁に取引する米ドル/円の為替スプレッドの安さを基準に、同じスプレッドの場合はユーロ/円、英ポンド/円で比較した。

米ドル/円の為替スプレッドは0.2銭がほとんど

最も取引が多い通貨ペアである米ドル/円の為替スプレッドが0.2銭、その次に人気のあるユーロ/円が0.5銭、EU離脱により現在注目されている英ポンド/円を1.0銭に設定しているFX業者が多い。

それ以外にも、取引量は多いがスプレッドの差が大きくなりやすい英ポンド/円や、米ドル/ユーロなどにも注目したい。

一定期間や時間を対象にした提示率(提示された為替スプレッド以下の幅で為替取引できた割合)を公表している業者もある。同じ為替スプレッドのFX業者が複数ある場合は、より提示率の高い業者、あるいは提示率を公表している業者を選ぶのも手だ。

長期投資を前提にスワップポイントを得ることを考えている人は、ランキングに掲載されている南アフリカランド/円や、トルコリラ/円、メキシコペソ/円のような高金利通貨のスプレッドが狭い業者を選ぶといいだろう。

3,FX口座が人気の10社、会社の概要や口座の特徴を紹介

為替スプレッドランキング上位10社のFX口座には、それぞれどのような特徴があるのだろうか。初めてFX口座を開設する際、注目したいポイントを中心に紹介する。

第1位、SBI FX――最低取引単位は初心者でも安心な1通貨

SBI FXトレードは、ネット証券最大手のSBI証券と同じSBIグループのFX専門業者である。

取扱通貨ペアはSBI証券のFXが28種類、SBI FXトレードは34種類とSBI FXトレードのほうが多い。

両社の最も大きな違いは、原則固定の為替スプレッドと取引通貨単位だ。

SBI証券のFXは他のFX業者同様、通貨ペアごとにスプレッドは一律だ。それに対してSBI FXトレードの為替スプレッドは、すべての通貨ペアで注文数量ごとに定められている。

SBI FXトレードでは、1通貨単位から取引できる。米ドル/円の場合、1~1,000通貨までだと為替スプレッドは0.09銭で、他の通貨ペアでも1,000通貨までのスプレッドは割安に設定されている。

1通貨から取引できるFX業者はほとんどないので、初めてFXに挑戦するのでできるだけ少額で始めて、慣れてからまとまった資金で投資したい人には最適だろう。

第2位、トレイダーズ証券(みんなのFX)――最狭水準のスプレッドと高いスワップポイント

「みんなのFX」は、トレイダーズ証券が運営するFX口座。為替スプレッドがFX業界最狭水準であることに加えて、スワップポイントも業界最高水準であることがメリットだ。

米ドル/円の為替スプレッドは、最低水準の0.2銭。ユーロ/円のスプレッドは0.5銭が主流だが、「みんなのFX」では0.4銭、英ポンド/円は期間限定だが0.8銭となっている。

ポジションを保有する限り毎日受け取ることができるスワップポイントも、他社に比べると高めだ。たとえば2021年7月27日の付与実績は、南アフリカランド/円(買)で7.1、トルコリラ/円(買)は2日分で45、メキシコペソ/円(買)は5.1。

スプレッドの狭さとスワップポイントの高さ、どちらもFX初心者にとってはFX口座を選ぶ際の重要なポイントだ。

第3位、ヒロセ通商(LionFX)――独立系のFX専門会社で最高水準のスワップポイント

  • 通貨ペアは業界最多の50通貨ペア
  • 全27種類の多彩な注文方法
  • 1日約520本もの速報系ニュースの配信
  • 31種類の豊富なテクニカル分析

    など、業界最高水準のサービスや情報量を誇る。約定スピードも速く、成行約定率100%を実現し、スピードが重要であるFX取引を高度な技術で支えている。

    取引量の多いユーザーに対するグルメ食品プレゼントキャンペーンやユーザー対象食事会付反省会など、ユニークなイベントでも注目を浴びている。

    最低取引単位は1,000通貨単位以上、低スプレッド、高スワップポイントに加えてFXについて1からしっかり学べる豊富な記事など、初心者に最適な取引環境が整っている。

第4位、DMM.com証券FX――FX口座数国内第1位の人気業者

2020年8月31日現在で80万口座を突破し、FX口座数国内第1位となった人気FX会社。

使い勝手の良いツールとアプリのほか、出金手数料やロスカット手数料をはじめとする各種手数料が無料、さらにFX業界初となるLINEによる問い合わせもできる。FX初心者にとって重要な、シンプルで使いやすい、そして低コストという条件が揃っている。

第5位、GMOクリック証券(FXネオ)――FX取引高世界第1位の実績あり

GMOインターネットグループの証券会社。FX部門は「FXネオ」として展開されており、証券総合口座を開設しなくてもFX専用口座を開設することができる。インターネット事業を手掛けるグループの高い技術力が、システムの安定性と信頼性を支えている。

証券会社ではあるが、FX取引の占める割合が最も高く、他のFX会社に劣らない実績だ。為替スプレッドは狭く、取引ツールも使いやすいので初心者でも取引がしやすい。

最大注文数量を大きくしたい投資家やデイトレーダー向けに、Exモードも用意されている。

第6位、外為どっとコム――低スプレッドに高スワップポイント、総合力で高評価

低スプレッド、高スワップポイントに加え、ロイター赤文字ニュースをはじめとするプロ向けのリアルタイムニュース、初心者からプロまで活用できる、わかりやすくて質の高い投資情報まで、投資家が必要とするものが何でも揃う。

相場予測や売買判断に利用できる「外為注文情報」や「売買比率情報」のようなオリジナルコンテンツは読みやすく、誰でもすぐに取引に使える優れものだ。

取引単位は1,000通貨単位。サイトの構成や解説もわかりやすくて、初心者でも無理なく始められる。総合的な評価を得ているFX業者である。

第7位、YJFX!(外貨ex)――ヤフーグループの、投資信託も取り扱うFX業者

オプションや投資信託も取り扱っており、FX取引は「外貨ex」として提供している。

Yahoo!JAPAN IDを連携することで、PayPayや現金を受け取ることができる。さまざまなキャンペーンに応募することもでき、ヤフーグループの強みを活かしたサービスを提供している。

為替スプレッドが狭く、1,000通貨から取引できる。電話による問い合わせは24時間受け付けているので、初心者には心強い。

第8位、FXブロードネット――初心者が使いやすい自動売買システムを提供

主要な通貨ペアのスプレッドがFX業界最狭水準。あまり流通量が多くない通貨ペアでも、スプレッド幅は広くないため、コストを抑えて利益を最大化できるのが魅力だ。

FX自動取引売買ができるので、FX取引に自信がなくても投資方針さえしっかり決めれば、24時間チャンスを狙えて、自動的にリスクを管理しながら取引できる。大きな儲けを期待できなくても、初心者にとっては安心だろう。

「トラッキングトレード」と呼ばれるリピート型自動売買注文も用意。あらかじめ売買価格を設定しておき、指定した価格になったら自動的に「買い」や「売り」を繰り返して利益を積み重ねる手法で、少額でも取引できる。

第9位、マネーパートナーズ――使いやすさでオリコン顧客満足度調査5年連続第1位(2020年)

初心者向けで100通貨単位から取引できる「パートナーズFXnano」と、プロ仕様で1回に1万通貨以上、最大300万通貨まで取引できる「パートナーズFX(PFX)」の2つのコースが用意されている。

FXnanoは100通貨単位、たとえば南アフリカランド/円なら100円程度から取引できるので、気軽に始められる。ツールの操作は簡単。しかも手厚い電話サポートも受けられるので、操作方法がわからなくても安心して取引できる。

PFXはスリッページなし、約定拒否なしのハイスペックなツールであり、また11年連続第1位の高い約定率で、FX上級者やプロから高評価を得ている。

第10位、FXプライムbyGMO(選べる外貨)――高約定率と低スリッページが最大の特長

スキャルピングやシステムトレードができる注目のFX会社。

GMOインターネットグループの技術力を活かした強靭なシステムを採用しているため、相場が荒れている時でも約定しやすい。その上、低スリッページで信頼性も高い。

スキャルピングやシステムトレードもできるので、利益にこだわるFX上級者が望むスペックを備えたFX会社と言える。

取引単位は1,000通貨以上(1万通貨未満は手数料加算)、高スワップポイントも魅力だ。

4,FX初心者には「低スプレッド」と「少額投資」が重要なポイント

投資初心者の鉄則は、低コストと少額投資だ。

初心者のうちは大きな利益は期待できないので、少しでもコストを抑えて利益を残すことは、その後も投資を継続する上で重要になる。FXで発生するコストは基本的に為替スプレッドだけなので、為替スプレッドが狭い会社であることは最重要ポイントと言える。

リスクを最小限に抑えるための少額投資も忘れてはならない。最初のFX口座を選ぶ際は、少ない通貨単位でも取引できる業者を選ぶと安心だ。損失が発生した場合でも損失額を許容範囲に収められるので、FX業者選びの条件に加えておきたい。

執筆者・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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