証券業界は昔からある対面営業を主体とする証券会社から、勢いのあるネット証券まで様々な業態の企業が競争を繰り広げている。中でも上場している証券会社にはどのような企業があるのか、売上規模ランキングとともに解説していく。

日本の上場証券会社の売上規模ランキングTOP10

まずは、上場している証券会社の売上規模ランキングのトップ10を紹介しよう。

順位 名称 市場 売上高
1 野村ホールディングス(株) 東証1部 (連結)1兆8,351億18百万円
2 (株)大和証券グループ本社 東証1部 (連結)7,205億86百万円
3 SBIホールディングス(株) 東証1部 (連結)3,514億11百万円
4 (株)岡三証券グループ 東証1部 (連結)678億75百万円
5 東海東京フィナンシャル・
ホールディングス(株)
東証1部 (連結)647億72百万円
6 澤田ホールディングス(株) 東証JQS (連結)566億86百万円
7 マネックスグループ(株) 東証1部 (連結)521億75百万円
8 (株)あかつき本社 東証2部 (連結)357億37百万円
9 GMOフィナンシャル
ホールディングス(株)
東証JQS (連結)347億87百万円
10 松井証券(株) 東証1部 (単体)273億13百万円

※GMOフィナンシャルホールディングス(株)は2018年12月期決算、ほかはすべて2019年3月期決算
※Yahoo!ファイナンスの証券業銘柄を基に著者が作成

第1位……野村ホールディングス

野村ホールディングスは、野村グループの証券業を中核とする投資・金融サービス業と関連事業を営む会社の株式を保有する持株会社だ。このホールディングスの重要な子会社となっているのが、国内証券会社の最大手である野村證券だ。

2019年3月期における野村ホールディングスの連結売上高1兆8,351億円のうち、野村證券の単体売上高(営業収益)は5,750億円であり、証券会社だけで見てもトップクラスの売上規模を誇っている。売上高は他社を大きく引き離しており、名実ともにNo.1の証券会社と言えるだろう。

第2位……大和証券グループ本社

大和証券グループ本社は、傘下に大和証券・大和投資信託委託・大和総研・大和企業投資などを持つ、野村ホールディングスに次ぐ業界2位の証券グループの持株会社である。

1年前のデータだが、2018年3月期の大和証券単体の売上高(営業収益)は3,588億円だ。

第3位……SBIホールディングス

SBI証券や住信SBIネット銀行などを傘下に持つ金融持株会社。SBIグループでは金融サービス事業のほか、アセットマネジメント事業、バイオ関連事業を主要事業として事業を展開している。

SBI証券の2019年3月期の売上高(営業収益)は1,225億円で、ネット証券ではトップだ。

第4位……岡三証券グループ

岡三証券、岡三オンライン証券、岡三にいがた証券などをグループ企業に持つグループ会社。証券ビジネス、アセットマネジメントビジネス、サポートビジネスを展開し、国内10社、海外1社の事業会社群で構成されている。

第5位……東海東京フィナンシャル・ホールディングス

東海東京証券を中心とする東海東京フィナンシャル・グループの持株会社。国内関係会社22社、海外6社のグループ会社で構成されている。東海東京証券は愛知県名古屋市に本社を置き、中京地区を地盤に対面営業を主体としている。

第6位……澤田ホールディングス

エイチ・エス証券をはじめ、モンゴルの最大手銀行であるハーン銀行やキルギス共和国のキルギスコメルツ銀行を連結子会社としている。また、FXで有名な外為どっとコムも澤田ホールディングスの傘下である。

第7位……マネックスグループ

ネット証券大手のマネックス証券を擁するグループ。日本以外に米国、中国(香港含む)、オーストラリアでも証券ビジネスを展開している。2017年にはマネックスクリプトバンク(仮想通貨サービスに関する調査、研究、企画、開発及びコンサルティング)を設立、2018年にはコインチェック(仮想通貨取引所)を子会社化するなど、新金融サービスにも意欲的だ。

第8位……あかつき本社

あかつき証券をはじめとする「証券関連事業」と、EWアセットマネジメントやトータルエステートをはじめとする「不動産関連事業」を軸に展開するグループ企業。

第9位……GMOフィナンシャルホールディングス

GMOインターネットグループの金融持株会社。傘下にGMOクリック証券や、FXプライムbyGMO、GMOコインなどを抱える。その他、香港、ロンドン、バンコクにも海外グループ会社を持ち、事業を展開している。

第10位……松井証券

ネット証券の大手企業。国内で初めて本格的なインターネット取引を開始したり、国内初のインターネットによる信用取引を開始したりするなど、昔から先進的なサービス開発に定評がある。

売上トップ10の中で唯一、連結ではなく単体の売上高である。

老舗の野村ホールディングスが圧倒的トップに君臨するも、ネット証券が健闘

昔からある老舗証券会社である野村ホールディングスや大和証券グループ本社の勢力が強いが、一方でネット証券を主力とするSBIホールディングスやマネックスグループ、松井証券といった新興勢力の追い上げも目立つ。

今後どのような業態が顧客の支持を集めていくのか、それによってランキングに変動があるのかなど、証券業界の動向に注目したい。

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近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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