医療保険は、入院や手術、その後の通院治療などに備えるためのものである。そのため配偶者や子供ができたからといって必要な保障が大きく変わることはないが、入院中の逸失収入により家計に大きな影響がでる可能性がある場合は、入院保障日額や入院一時金の額を見直してみてもいいだろう。

定期保険から終身保険への見直しも検討を

医療保険には「定期型」と「終身型」の2種類があり、定期型の保険は更新の度に保険料が上がる。そのため定期型の医療保険を継続しようとすると、資金力が低下する老後に高い保険料を支払わなければならない。

若い頃は保険料を安く抑えられる定期型の医療保険に加入するのもいいが、老後の保険料負担などを考慮するのであれば、体調が安定している30代・40代のうちに生涯保険料が上がらない終身型の医療保険への切り替えを検討してみてはいかがだろうか。

老後は保障額の減額を検討

現在の医療制度における医療費の自己負担割合は、70歳以上75歳未満の人が2割、75歳以上の人が1割となっている。70歳以上になると、入院や手術にかかる医療費が大きく減少するのだ。そうすると、医療保険によって備えるべき保障についても見直す必要が出てくる。

持病があり医療保険への新規加入が難しい場合でも、既に加入している医療保険であれば健康状態にかかわらず保障内容を縮小することができる。保障額を減らせばその分だけ保険料も安くなるため、老後の保険料負担を軽減する効果も期待できるだろう。

保険はライフステージごとに見直すことが大切

保険により備えるべき保障は、結婚、子供の誕生、子供の独立、老後……というように、それぞれのライフステージによって大きく変化する。保険の見直しを検討している人はまず、自分に必要な保障と保険以外から受けられる保障を具体的に把握し、保険で備えるべき保障額をシミュレーションすることから始めてみてはどうだろうか。また保険の見直しをする際は、その保障内容だけでなく保険期間や保険料の払込期間についてもしっかり検討することが大切である。

文・曽我部三代(保険業界に強いファイナンシャル・プランナー)
 

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