日本でも銀行が口座維持手数料を導入?海外の銀行の状況と個人でできる対策は?

2019.12.24
運用・家計
(画像=Getty Images)
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銀行の口座維持手数料が導入されるのでは?という話題がSNSやテレビ番組でとりあげられており、様々な議論と憶測が飛び交っています。
  • 銀行口座を開くと利息をもらえるどころか手数料がかかる?
  • 海外では銀行の口座維持手数料は珍しくない!
  • タンス預金しなきゃ…
金利がスズメの涙でほとんどつかないうえに、口座維持手数料までかかるとなると銀行口座の整理、閉鎖を考えるのも無理はありません。

本記事では以下の3点を解説します。
  • 口座維持手数料の導入の背景
  • 海外の銀行口座の事情
  • 個人でできる対策
銀行口座の維持手数料導入で個人でできる対策について考えましょう。

預けるだけでお金がかかる?口座維持手数料導入が議論される

口座維持手数料の導入が話題になるようになった背景には、金融関係者の要人の発言があります。

まずは要人の発言と、口座維持手数料導入が議論されるようになった背景を整理してみましょう。

口座維持手数料に関する金融関係者の発言

口座維持手数料の議論の口火を切ったのは、日銀の審議員を務める鈴木人司氏の8月の発言でした。

「金融機関が預金に手数料を課すことも考えられる」という鈴木氏のコメントは、ニュースにもとりあげられました。

また産経新聞の取材でも三井住友信託銀行の橋本勝社長は、マイナス金利に国が踏み切った場合は、口座管理費用の一部を手数料として徴収することを検討するという考えを明らかにしました。

参考:産経新聞

みずほ銀行の藤原弘治頭取は、口座維持手数料については慎重な姿勢を示しつつも、手数料引き上げなどを含め総合的に考えるという旨の発言をしました。

みずほ銀行では2020年3月からATM手数料の値上げ、振込手数料の値上げも決まっています。

口座維持手数料以外でも利用料値上げの傾向が銀行業界で見られます。

口座維持手数料導入の背景

口座維持手数料導入の背景は、以下の2点が大きいようです。
  • マイナス金利の拡大
  • 休眠口座の維持コスト負担が大きいこと
マイナス金利が導入されたことを受け、民間の銀行が日銀に預ける預金の一部にマイナス金利が適用されました。

民間の銀行は日銀にお金を預けるだけでも、通常は金利が入ってくるのに逆に金利を払わなければいけなくなりました。

マイナス金利による銀行の負担がさらに拡大すると収益の悪化はさらに進みます。

銀行の収益の柱は融資による貸出金利ですが、低金利の時代が続き利ザヤでも稼ぎづらい状況が続きました。

また、日本は休眠口座も多く近年では、600万~700万の休眠口座が毎年、発生しているようです。

参考:内閣府

預金通帳1冊ごとに毎年、印紙税200円を銀行が納めるなど休眠口座の管理・維持コストも銀行の負担になっています。

銀行側としても利益を生まない、預入額の少ない口座は減らしたいのが本音でしょう。

維持手数料導入によって銀行側にメリットのない口座が解約されるのは銀行にとっても悪い話ではありません。

日本でも口座維持手数料導入の事例はあった

実は日本でも口座維持手数料がかかる口座があったのをご存知でしょうか。

例えばジャパンネット銀行では2012年まで月額189円の口座維持手数料でした。

また日本のリテール部門から撤退した外資系のCITIバンクでも、ミニマムデポジットを下回ると口座維持手数料がかかりました。

CITIバンクのリテール部門を引き継いだSMBC信託銀行プレスティアでは、前月の月間平均総取引残高が50万円相当額以上などの条件を満たさなければ、月額2,000円の口座維持手数料が発生します。

今回、話題になっているのはメガバンクが口座維持手数料導入に舵を切り、地銀にも波及し口座維持手数料が一般的になってしまう可能性が高いからではないでしょうか。

海外の銀行では口座維持手数料は当たり前?

海外には口座維持手数料がかかる銀行も珍しくありません。

例えば香港の主要銀行では、グレードごとにミニマムデポジットが決められており、下回ると維持手数料が発生していました。

ハワイの銀行ならば休眠口座になると銀行口座によっては毎月5ドル~10ドル程度の休眠手数料がかかることもあります。

このように欧米、アジア圏で口座維持手数料がかかる口座は珍しくありません。

ただ日本で口座維持手数料の導入観測が出ているのとは逆に、香港では口座維持手数料の廃止の流れもあります。

銀行口座の維持手数料も各々の国や銀行の状況によって、かかったりかからなかったりします。

口座維持手数料の引き上げの対策

口座維持手数料の引き上げが観測される中、個人でできる対策は限られています。

タンス預金ならば口座維持手数料はかかりませんが、盗難や火災などで現金が消失する可能性もあります。

口座維持手数料の導入で個人でできる対策を考えてみましょう。

不必要な銀行口座を解約する

口座維持費が無料だからといって無駄な口座をたくさん開いているなら解約をおすすめします。

10年以上口座を動かさないと2019年から休眠口座扱いされるようになりました。

管理が行き届かない口座は銀行にとっても、利用者側にとっても持っているだけでデメリットがあります。

ペイオフで1,000万円以上の預入額は保護されないという制度もあるため、資産額が大きい方は銀行口座の分散も必要ですが、不要な口座は解約してしまうのがおすすめです。

維持手数料を導入しない銀行を利用する

維持手数料を導入する銀行もあれば、しないことを売りにする銀行も出てくるでしょう。

口座維持手数料が気になるのであれば、手数料を導入しない銀行を利用するのもおすすめです。

口座維持費は規定の預入金額を下回ると発生するなど、条件付きで課される場合もあるので、自分のライフスタイルにあった銀行を選ぶ必要が今後、出てくるのではないでしょうか。

ゆうちょ銀行は維持手数料導入が難しい?

ゆうちょ銀行はユニバーサルサービスという理念をもち、誰に対しても公平なサービスを提供するという元国営の色が強く出ています。

そのため維持手数料導入が難しいのではという見方もあります。

参考:ゆうちょ銀行

ちなみに郵便貯金は、2019年3月の閣議決定で通常預金1,300万円、定期性貯金1,300万円の合計2,600万円までの預け入れが可能になりました。

1,000万円、1,300万円と預入できる上限が段階を経て増えてきました。

銀行でかかっている手数料を見直そう

銀行によってはATMや振込手数料の値上げが続いています。

ATMの引き出し手数料が1回200円程度でも、週に1回利用すれば月800円はかかります。

月に銀行の利用手数料がいくらかかっているのかを、口座維持手数料導入前から見直しもしておきましょう。

小さな出費も年単位で積み重なると大きな出費になってしまいます。

文・野田幹太/提供元・The Motley Fool Japan

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