クレジットカードには年会費が無料のモノや有料のモノ、航空会社のマイルを貯められるもの、ポイントが永久不滅に貯められるもの、ステータスが抜群のモノなど、様々な種類がある。人生100年時代と言われる今、私達の寿命は着実に伸びている。

寿命が延びれば、これまで以上に必要となる生活資金も増えざるを得ない。超低金利が長引き、銀行定期に預けてもお金が増えない時代だからこそ、お金も、時間も、お得なクレジットカードを選びたい。

重要なのはポイントが効率的に貯まる仕組みづくり

クレジットカードを比較検討する際に重視する一つ目のポイントは、利用金額に応じてポイントがたまる還元率だ。大手銀行の定期預金の金利は0.01%。100万円を1年間預けても、受け取れる利息はわずか100円(税引前)だ。

クレジットカードを利用して得られるポイントの還元率が、現金に換算した時に預金金利を上回るポイント還元を受けられるかという点は必ず頭に叩き込んでおきたい。

一般的なポイント還元率は0.5~1%程度。クレジットカードで200円利用すると1ポイントたまる場合が0.5%の還元率になる。クレジットカードを使う時間やシーンが増え、金額が増える状況下では、高還元のクレジットカードを使えば使うほどポイントを貯められる仕組みを作れる。つまり、最初のクレジットカード選びが肝心なのだ。

二つ目のポイントは、貯めたポイントを必ず利用することに加え、できれば楽しみに使いたい。公共料金などの必要経費は必ず出ていくものだが、旅行などの楽しみは必要経費ではない。必要経費でないものほど、ポイントを利用して楽しみたい。

一般的に、ポイントを現金として利用する場合、1ポイント1円になる。ショッピング系クレジットカードの場合、購入金額から割引を受けられて、かつポイントも貯まるのであれば使う価値はある。しかし、航空会社のマイルへの交換は1ポイント1円以上に交換できる場合が多い。貯めたポイントをいかに効率よく利用するかという点も重要だ。

個人的には、ショッピング系クレジットカードの場合、期間限定でポイント倍増といったキャンペーンを行っている場合が多い。購買意欲がそそられて結果的に無駄遣いにつながりやすいので、ポイントの失効をもったいなく感じたり、購買意欲が高い人は、たとえ高還元のクレジットカードであっても避けた方が無難だろう。

旅行好きは航空会社のマイルを貯める

楽しみで出費が大きいと言えば旅行だろう。クレジットカードの利用では航空会社のマイルを貯められ、お得に旅行に行ける。一般的に、航空会社のマイルが貯められるクレジットカードは有料のものが多い。年会費は、一般カードの年会費(2000円程度)で得られるメリットと、ゴールドカード(1万5000円程度)やプラチナカード(10万円程度)で得られるメリットを比較したい。

通常、航空会社のゴールドカードやプラチナカードは1%以上の還元率であるのに対して、一般カードの還元率は0.5%だ。1%にするためには6000円程度の手数料を支払う。また、ゴールドカードやプラチナカードでは家族の海外旅行保険サービスが付帯している場合が多いが、一般カードには自分で家族の分を申し込まなければならない。日程や場所にもよるが、子供二人で5000円程度にはなる。ゴールドカードやプラチナカードでは、ポイントの有効期限が一般カードよりも長いため期限切れの心配が少なくなる他、空港ラウンジを使えるなどのメリットも多い。旅行に行くのであれば、年会費以上のオトクを得られる有料クレジットカードをお勧めしたい。ANAを紹介するが、JALかANAかは利用頻度で選べばよい。

(1)ANA VISA/マスター ワイドゴールドカード

年会費は発生するが、年間の利用代金やマイ・ペイすリボの利用で1.48%と高還元にできる。クレジットカードのポイントに貯めてからANAマイルへ移行する流れになるが、クレジットカードのポイントで3年、ANAマイルで3年と有効期限を最大6年にできる点も魅力だ。さらに年会費が高額のプラチナカードもある。利用方法次第では1.8%と高還元ではあるが、利用金額、海外旅行の頻度で年会費の元が取れるか計算した上で保有を検討したい。

(2)スターウッドプリファードゲストアメリカン・エキスプレス・カード(SPGアメックスカード)

年会費は3万1000円(税別)と高額ではあるが、100円利用で1ポイントと1%の還元率に。2万ポイントを2万5000マイル(ANA・JALなど主要提携航空会社)に交換でき、1.25%の還元率になる。また、カードを継続すると無料宿泊券がもらえるので、ホテルの宿泊費で換算すると、年会費をかなり安く抑えられる。

高還元ポイントでガンガン貯める

目標に応じた有料の高還元のクレジットカードをメインに、サブとして無料の高還元クレジットカードを使えばよいだろう。還元率の高さに加え、貯まったポイントをどう使うか、割引サービスを受けられるかという視点を重視したい。

(3)エポスカード

マルイをよく利用する人は、年4回のセール期間に利用すると10%割引を受けられる。年会費無料にも関わらず、海外旅行保険サービスが付帯している点は見逃せない。一年間に一定金額以上利用すると、年会費無料のエポスカードゴールドのインビテーションが届くので、ファーストゴールドカードにチャレンジしたい人にはおすすめだ。

電子マネーでもさらに貯める

近年では、交通系の電子マネーサービスが付帯したクレジットカードも多い。電子マネーへのチャージや利用でもポイントを貯められるので、ポイントの二重取りが可能な場合もある。高還元に加え、貯まったポイントをどう使うかという視点も重視して選びたい。

(4)リクルートカード

年会費無料で還元率は1.2%と高還元。電子マネー「nanaco」へのチャージでも1.2%と高還元なので、セブン-イレブン等をよく利用する場合にはおすすめ。

(5)ANA VISA Suicaカード/JALカードSuica

Suica にチャージできるのはビューカードのみ。通常は還元率0.5%で年会費が発生するが、航空会社のマイルを貯めている場合にはおすすめ。

(6)ビックカメラSuicaカード

年会費は発生するが、年1回でも利用すれば翌年度の年会費は無料に。ビューカードはSuica へのチャージが1.5%、一般のお店でも1%と高還元でおすすめ。

お金を自らコントロールし、ゆとりある人生を楽しく送りたい。お金が自動的にどんどんたまる仕組みを作った人と、そうでない人とでは、たまるお金はもちろんのこと、それによって作り出される生活、時間、精神的なゆとりに大きな差が開くだろう。目先の支出や節約といった従来型の価値観からの脱却を図り、キャッシュレス時代のお金がたまる仕組みづくりに挑戦していただきたい。

文・横山利香(よこやまりか)/ZUU online

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