iDeCo(イデコ)は公務員や主婦もできる?

2019.1.10
FINANCE
(写真=Flamingo Images/Shutterstock.com)
(写真=Flamingo Images/Shutterstock.com)
会社員や自営業者などにとって節税効果が高いと評判のiDeCo(イデコ)だが、実は法改正によってこれまでiDeCo に加入できなかった公務員や専業主婦でも2017年からiDeCoに加入できるようになったことはご存じだろうか。新しく対象となった公務員や専業主婦がiDeCoに加入する場合、どのようなメリットがあるのだろうか。

20歳から60歳までであれば公務員でも専業主婦でも加入できる

法改正により2017年より20歳以上60歳未満の人であれば原則として誰でもiDeCoに加入することができるようになり、これまでiDeCoに加入できなかった公務員や専業主婦でもiDeCoに加入できるようになった。

ただし、月々の掛金はそれぞれの職業によって異なる。月々の掛金の下限は公務員も専業主婦も月5,000円以上となっているが、上限は公務員が1万2,000円、専業主婦の場合で2万3,000円となっている。年間での掛金の上限は公務員1万2,000円×12ヵ月=14万4,000円、専業主婦で2万3,000円×12ヵ月=27万6,000円だ。

専業主婦の場合でも公務員の場合でも、短期間で多額の資産を形成するには掛金が少ない。しかし長期間に渡って老後資金を形成していく場合には十分な掛金だろう。ただし、公務員と専業主婦がiDeCoによって受けられるメリットには多少の差がある。

公務員の場合は多くのメリットが

公務員がiDeCoに加入する場合、以下のようなメリットがある
  • 毎月の掛金は全額所得控除の対象
  • 運用中の利益はすべて非課税
  • 受け取り時の税負担が軽減
iDeCoでは毎月支払う掛金が全額所得控除の対象となり、結果的に所得税・住民税が安くなる。また、本来投資で得た利益には20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)の税金が課せられるが、iDeCoで運用中に得た利益についてはすべて非課税となる。これ以外にも、60歳以降に運用していた資産を受取る際も、退職所得控除や公的年金等控除などの税制優遇を受けることができる。

公務員のiDeCo加入には多くの節税効果があるが、毎月の掛金の上限は専業主婦など他の職業に比べて低い。一方で専業主婦の場合は、iDeCoで公務員とまったく同じメリットがあるわけではない。

専業主婦のiDeCo(イデコ)加入のメリット

iDeCoは所得税や住民税が結果的に安くなることが大きなメリットだが、専業主婦の場合はこれが当てはまらない。そもそも専業主婦は所得がないため、もともと所得税や住民税が0円だからだ。しかし、専業主婦にもiDeCoに加入するメリットはある。それは以下の通りだ。
  • 運用中の利益はすべて非課税
  • iDeCoの低コスト投資信託が利用可能
  • 老後の資産形成の助けに
専業主婦の場合でも公務員と同様に、iDeCoで運用中の利益はすべて非課税というメリットある。また、iDeCoでは対象となる投資信託の信託報酬が低水準であり、販売手数料も無料の場合が多いなど、低コストで投資ができるので。単純に投資として考えてもメリットが多い。

iDeCoでは原則60歳まで資産が引き出せないが、これも考えようによってはメリットの一つだ。老後のために定期預金などで貯蓄をしている人の中には、急な出費のために預金を解約してしまう人がいる。しかしiDeCoでは原則60歳になるまでは資産を引き出すことができないので、無理のない掛金の設定が前提ではあるが、老後の資産形成を確実に行うことができる。専業主婦の場合も、これらのメリットはあるものの、税制優遇のメリットが小さい。

法改正により、iDeCoは公務員や専業主婦であっても原則誰でも加入することが可能となった。公務員の場合、掛金の上限は他の職業と比較して少額だが、税制面で多くのメリットがあるため、老後の資産形成の選択肢としてiDeCoを検討してみるといいだろう。専業主婦の場合は、節税メリットが小さいため、必ずしもiDeCoが老後の資産形成に向いているとは言えない。資産運用をする際には目的や期間に応じて、NISAやつみたてNISAなど他の制度も比較し、自分に合った資産運用を行ってもらいたい。

文・右田創一朗(元証券マンのフリーライター)
 

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