「インヴァストカード」は年会費実質無料で、貯まったポイントが自動で積立投資にまわされる、他にはない独特なクレジットカード。還元率はどのくらいのか、どういった仕組みで投資され、運用シミュレーションはどうなっているのかなど、このカードの特徴を詳細に解説していこう。

目次
1,「インヴァストカード」の基本スペックと審査基準
2,「インヴァストカード」のポイントサービス、還元率
3,「インヴァストカード」の3つのメリット
4,「インヴァストカード」でのポイント投資シミュレーション
5,「インヴァストカード」の2つのデメリット
6,「インヴァストカード」はどんな人におすすめなのか?

1,「インヴァストカード」の基本スペックと審査基準――年会費は実質無料で投資初心者でも安心

「インヴァストカード」は、クレジット利用で貯まるポイントを投資に使える、年会費実質無料のクレジットカード。ポイント還元率1%で、貯まったポイントは海外ETFに投資される。自動売買積立投資の専用サービス「マネーハッチ」で運用されるので、投資初心者でも煩わしさがないのが特徴だ。

こうしたメリットの詳細を見る前に、まずは「インヴァストカード」の基本スペックと審査基準を紹介していこう。

基本スペック……国際ブランドや年会費など

国際ブランド VISA
年会費 2年目以降1,250円(税別)
※初年度無料、前年度1回以上の
カードショッピング利用で次年度無料
家族会員400円(税別)
※本会員が年会費無料の場合、
家族会員も年会費無料
ポイントサービス インヴァストカードポイント
通常ポイント還元率 1%
ポイント交換対象 インヴァスト証券取引口座への
キャッシュバック
空港ラウンジサービス なし
付帯保険 国内旅行傷害保険(利用付帯)
追加カード ETCカード
家族カード
電子マネー QUICPay(Apple Pay経由)

カードフェイスはブラックで、側面も黒い。いわゆる「ブラックカード」にもひけを取らない、高級感のあるルックスだ。カードデザインにこだわる人にもおすすめできる。

また、ETCカードを本会員、家族会員ともに年会費無料で発行できる。なおETCカードを申し込んで利用すると、特典としてETCカード利用代金から500円分が差し引かれるのも特徴だ。

審査基準……ジャックスの審査は比較的厳しい

審査基準そのものではないが、申し込み資格として「年齢20歳以上(除く高校生)で電話連絡可能な方」とある。収入や職業については特に触れていないので、一定の世帯年収があれば主婦や学生でも審査に通過する可能性がある。

しかしネットの口コミ情報では、ジャックスは審査が比較的厳しいと言われており、年会費が実質無料であるこのカードでも、年収条件は20代で250万円以上、30代で350万円以上、40代で450万円以上が審査通過の基準と考えられている。勤続年数も、3年以上が望ましいだろう。

年会費を下げる方法……年間1回のカード利用で無料に

年会費は初年度無料で、2年目以降は1,250円(税別)。ただし、年間1回でもクレジット支払いがあると次年度の年会費は無料になるので、実質的には年会費無料と考えていいだろう。

家族カードについても、本会員が年会費無料になる場合、通常400円(税別)の年会費が無料になる。

2,「インヴァストカード」のポイントサービス、還元率――獲得ポイントは積立投資へ回される

次に、「インヴァストカード」の最大の特徴であるポイントサービスの概要を紹介しよう。

貯まるポイントと還元率……ポイント還元率1%で「インヴァストポイント」が貯まる

貯まるポイントは「インヴァストカードポイント」で、クレジット支払い100円ごとに1ポイント(1円相当)が貯まる。ポイント還元率は1%。これは、高還元率と言える水準だ。

ただし、電子マネーのnanacoや楽天Edyへのチャージ分や、カード年会費、キャッシングサービスの利用代金は、ポイント付与の対象外だ。

ポイントの交換対象……現金化を経て積立投資へ

貯まったポイントは毎月、1ポイント→1円のレートで自動的に現金化され、積立投資に回される。そのため、ポイントが有効期限切れで使えなくなることはない。なお、キャッシュバックされた現金は、積立投資に回る前に出金することはできない。

ポイント還元率・付与率をアップさせる2つの方法……「JACCSモール」経由で0.5%以上のキャッシュバック

このカードでよりポイントを貯める方法として、「JACCSモール」の利用と

・方法1,「JACCSモール」経由で0.5%以上のキャッシュバックを受ける

ジャックスのポイントサイト「JACCSモール」経由のネットショッピングでは、還元率1%の「インヴァストカードポイント」に、「Jデポ」0.5~12%分が追加される。

「Jデポ」とはジャックスのキャッシュバックの仕組みで、カード利用代金から「Jデポ」分を差し引く形でキャッシュバックが行われる。

「JACCSモール」には、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、LOHACO、メルカリなど主要なネットショップ・モールが揃っている。日々の買い物がお得にできるので、ネットショッピングの際は忘れずに経由するようにしたい。

・方法2,最大5,000円分のポイントプレゼントを活用する

入会から3ヵ月以内のクレジット利用金額に応じて、最大5,000円分の「インヴァストカードポイント」がプレゼントされる。
 

クレジット利用金額 インヴァストカード
ポイント付与数
合計5万円以上 2,000円分
合計7万円以上 3,000円分
合計10万円以上 5,000円分

カードが届いてから3ヵ月間は、意識してクレジット払いを心掛けたい。

3,「インヴァストカード」の3つのメリット――投資初心者でも気軽に積立投資を始められる

「インヴァストカード」のポイントは、投資に回される。自動的に買付けが行われため、ポイントが無駄にならず、投資初心者でも気軽に始められることが、このクレジットカードのメリットになっている。

メリット1,ポイントが無駄にならない

クレジットカードのポイントは、その3~5割が使われずに失効すると言われている。ポイントの有効期限が短かったり、交換に必要な最低数まで貯まらず失効したりするケースが多いようだ。一方で「インヴァストカード」ではポイントは毎月自動的に現金化され、投資に回されるのでポイントが無駄になることがない。

また、一般的なクレジットカードのポイントは、賞品のほかショッピングに使えるポイントや電子マネー、ギフト券などに交換されることが多いため、消費で得たポイントは再度消費に回されることになる。お得に見えるが、場合によっては不要な買い物をしてしまうこともあるだろう。その点、この「インヴァストカード」で貯めたポイントは、投資を通じて資産として貯められていくので、節約効果は非常に高いと言える。

メリット2,クレジット利用で得た投資元本を自動売買で効率的に運用できる

クレジット利用ポイントは、毎月現金化された上で、ETFを自動売買積立投資する専用サービス「マネーハッチ」で運用される。なお、事前にインヴァスト証券の「トライオートETF」の口座を開設しておく必要がある。

「マネーハッチ」では国内外のETFへ投資が行われるが、売り買い自体は自動なので特に知識は不要だ。元本為替リスクを排除し、売買手数料無料で0.1口からの少額買い付けができるようにしたことや、独自開発の自動売買システムによって、安定的なパフォーマンスを目指しているという。

メリット3,最高1,000万円の旅行傷害保険が付帯……家族も対象に

このカードの特徴としてポイント投資が目立つが、旅行保険が付帯していることも確認しておきたい。

・国内旅行障害保険(利用付帯)

国内旅行の費用をカードで事前に支払うと、最高1,000万円の国内旅行傷害保険が付帯する(利用付帯)。この保険は、本会員・家族会員はもちろん、家族カードを持たない家族も対象となる。

国内旅行傷害保険(利用付帯)

補償内容 保険金額(本会員・家族会員・家族)
死亡 1,000万円
後遺障害 30万~1,000万円
入院(日額) 5,000円
手術(1事故につき1回限度) 5万円/10万円/20万円
通院(日額) 3,000円

・カード盗難保険

カードの紛失・盗難による不正使用の損害が、届出前60日、届出後60日の計121日間補償される。

・ネット安心サービス

インターネットでカードを不正利用され、身に覚えのない請求があった場合、届出日から90日までさかのぼって損害が補償される。

4,「インヴァストカード」でのポイント投資シミュレーション

「インヴァストカード」を利用した投資で、資産はどのくらい貯まるのだろうか?運用シミュレーションをしてみよう。

運用シミュレーション1,積立投資しない場合との比較

インヴァストカード証券のカード公式サイトには、「マネーハッチ」による積立投資をした場合と、しない場合を比較したグラフが掲載されている(取引コストは織り込み済み)。
 

クレジットカード種類
(月10万円クレジット利用)
10年後の金額
(積立金額・ポイント還元額)
インヴァストカードで得たポイントを
「マネーハッチ」で運用
24万3,212円
インヴァストカードと同じ
還元率1%のクレジットカード
12万円
一般的な還元率0.5%の
クレジットカード
6万円
※積立投資の運用成果は過去のデータに基づくシミュレーション
※毎月10万円のクレジット利用を10年間続けたケースで比較

1%の還元ポイントをそのまま貯めただけの場合と比較すると、「マネーハッチ」で自動積立運用した場合は2倍以上の金額になっている。シミュレーションは、「S&P500ETF自動売買×1.2倍」という投資スタイルでの運用を想定したものだ。

投資なので、もちろん元本割れの可能性はある。高いリターンを目指すものからリスクが低いものまで、3つの投資スタイルが用意されている。心配な人はリスクの低い投資スタイルを、投資の勉強も兼ねて積極的にリターンを狙いたいなら、レバレッジの大きい投資スタイルを選んで資金効率を高めることもできる。なお「マネーハッチ」でのレバレッジは、最大5倍だ。

「マネーハッチ」では「インヴァストカード」のポイントで積立投資できるだけでなく、銀行口座からの引落によって、定期的に決まった金額を積み立てることもできる。まずはポイントで積立投資に慣れ、その後本格的な資産形成のために、より積極的な投資に乗り出すのも手だ。

5,「インヴァストカード」の2つのデメリット――元本割れの可能性はゼロではない

クレジットカードを申し込む際は、メリットだけでなくデメリットもしっかり押さえておきたい。「インヴァストカード」のデメリットは、やはり「ポイントが投資へ回る」という尖った特徴に由来するものだ。

デメリット1,元本は保証されていない

このカードそのもののデメリットではないが、「マネーハッチ」の積立投資では元本が保証されていない。よって、元本割れしてしまう可能性はゼロではない。

「付与されたポイントが目減りしてしまうのは絶対に避けたい」という人には向かないだろう。

デメリット2,海外旅行傷害保険が付帯しない

海外では医療費が高額になることも多いため、海外への渡航の際は海外旅行傷害保険に加入しておきたい。年会費無料のクレジットカードでも海外旅行傷害保険が付帯するものが多いが、「インヴァストカード」には付帯しない。

海外旅行の際は、海外旅行保険が自動付帯になるクレジットカードを用意するか、保険代理店で加入したほうがいいだろう

6,「インヴァストカード」はどんな人におすすめなのか? 

手持ち資金がゼロでも資産運用を始められるという点で、このカードはローリスクで投資に触れてみたい人に向いていると言えるだろう。リスクを回避したいならレバレッジ倍率の低い投資スタイルを選ぶこともできるし、より積極的に投資したければ銀行口座からの積立投資にも進むこともできる。

「投資に興味があるけれど、なかなか踏み切れない」という人は、まずは投資を始めるためにこのカードを取得してみるのもいいだろう。
 
執筆・モリソウイチロウ

「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。  

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