クレジットカードを利用したほうが、生活費を節約できるというのは本当だろうか?ケースバイケースではあるが、賢く使えば現金払いよりお得になるのは間違いない。節約できるクレジットカードの紹介も含めて、ここで解説しよう。

目次
1,クレジットカード払いが節約になる3つの理由
2,節約できるクレジットカード選びの8つのポイント
3,節約におすすめのクレジットカード3選
3-1,dカード
3-2,Orico Card THE POINT
3-3,ミライノ カード
4,クレジットカード払いにしたい3つの支出
5,現金払いとクレジットカード払いの年間シミュレーション
6,クレジット払いのメリットだけでなくデメリットも把握

1,クレジットカード払いが節約になる3つの理由

クレジットカード払いで生活費を節約できる主な理由は、以下の3つだ。

理由1,ポイントが貯まる

これは明快だ。現金払いではポイントなどのリターン(還元)はないので、クレジットカード払いのほうがお得なのは間違いない。

現金払いでも「Tポイント」「dポイント」などの共通ポイントサービスが貯まるが、クレジットカード払いであれば、クレジット利用ポイントと共通ポイントを二重に獲得できることもある。

理由2,割引優待が利用できる

クレジットカードの中には、対象店舗で割引優待を利用できるものがある。現金決済でも店舗ごとのサービス券を使えば割引になる場合もあるが、クレジットカードであれば、実際にサービス券を持ち運んだり、調べたりする手間も省けるし、特定店舗だけでなくさまざまな店舗・サービスで割引優待を受けられる。つまり、割引金額で商品・サービスを購入できる機会が増えるということだ。

理由3,家計の管理が容易になる

クレジットカードを利用した分は、月ごとにまとめて銀行引落などで支払うことになる。毎月明細書が発行されるので、「いつ・どこで・いくら使ったか」がわかり、家計を管理しやすくなる。

明細書のデータを、そのまま家計簿アプリに取り込めるサービスもある。日頃から家計簿をつけているような節約意識の高い人は、クレジットカードを使ったほう収入・支出の管理がより簡単にできるようになるはずだ。

2,節約できるクレジットカード選びの8つのポイント――年会費無料、高還元率、ポイントアップ方法など

このような理由で、節約効果があるとされるクレジットカード。節約目的でクレジットカードを選ぶ場合、どのようなポイントを重視すればいいのだろうか?

ポイント1,年会費が無料

年会費が有料なら、その金額分だけ還元されたポイントが相殺されてしまう。クレジットカードのメリットはポイントだけではないので、「年会費が有料=損」というわけではないが、節約を第一に考えるなら年会費無料のカードを選んだほうがいいだろう。

ポイント2,ポイント還元率が高い

ポイント還元率とは、クレジット利用金額あたりの実質還元額をパーセントで表したもの。簡単に言うと、「100円払って何円分戻ってくるか」という目安だ。

これは、以下の2点から算出される。

たとえば以下のような場合は、1,000円の利用で5円の還元なのでポイント還元率は0.5%になる。還元率はポイントを何に交換するかによって変わるので、いわゆる「ポイント還元率」は目安と考えるといいだろう。

一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.5%、やや高いとされるのが0.75%前後、1%だと高還元率カードと呼ばれる。それ以上なら「超高還元カード」だ。当然還元率は高いほうがお得だが、「高還元率カード」や「超高還元率カード」ではポイントの使い道が限られるといった制約があることも多いので、クレジットカード選びの際は交換先までしっかりチェックしておきたい。

カードによるポイント還元率の違いは、ゼロコンマ数パーセントの小さな話と思えるかもしれない。しかし、クレジット決済できるものをすべてカードで支払うと、年間200万円を超えることも珍しくない。すると、還元率の小さな違いが大きな差を生むことになる。

クレジットカードを持つと、通常は数年~数十年使い続けることが多いので、わずか0.5%の差でも長期的に見れば大きな差になる。ポイント還元率ごとに、年間クレジット利用額に対する還元額をまとめたので参考にしてほしい。

年間利用額 還元率0.5% 還元率1% 10年利用した
場合の差額
60万円
(月5万円)
3,000円相当 6,000円相当 3万円相当
120万円
(月10万円)
6,000円相当 1万2,000円相当 6万円相当
240万円
(月20万円)
1万2,000円相当 2万4,000円相当 12万円相当
360万円
(月30万円)
1万8,000円相当 3万6,000円相当 18万円相当

ポイント3,ポイントアップの方法がある

クレジットカードの中には、特定の店舗でポイントが倍付けになったり、年間クレジット利用総額に応じて翌年度にポイントアップされたりするものがある。自身のカード利用状況に応じて、これらのポイントアップ方法をうまく活用できれば、より多くの還元を受けられることになる。

ただし元のポイント還元率が低いと、ポイントアップが適用されてもあまりメリットがない。まずは、基本のポイント還元率を重視すべきだろう。

ポイント4,よく利用する店舗で割引優待を受けられる

クレジットカードで節約できる理由として「割引優待」を挙げたが、よく利用する店舗で割引優待を受けられるクレジットカードを選ぶことは、節約に直結する。年会費無料のカードにはそのような優待が付いていないものも多いが、スーパーやコンビニ、デパート、家電量販店などの提携カードには、そのグループ店舗で利用できる割引優待があるものが多い。

ポイント5,公共料金、電子マネーチャージなどにもポイントが付与される

クレジットカードの中には、電子マネーのチャージ分やETCカード利用分にポイントが付与されないか、付与率が低くなるものがある。日常的に電子マネーや有料道路を利用する場合は、毎月それなりの金額になるはずだ。そこにポイントが付くかどうかは、クレジットカードがお得かどうかという観点で非常に重要なので、しっかり確認しておこう。

ポイント6,ポイントの有効期限が長い

一般的に、クレジットカード利用で得たポイントには有効期限がある。年会費無料のクレジットカードであれば、ポイント獲得から1~2年で失効、あるいはポイントの最終利用(獲得・使用)から1~2年で失効するものが多い。ポイントが失効しにくく、効率的に使えるのは後者だ。

有効期限は、長いほうがいいのは間違いない。高還元カードであってもポイントが貯まるまでにそれなりの時間がかかるし、「そのうち使おう」と思っているうちにうっかり失効してしまうこともあるからだ。

ポイント7, 利用単位が低く使い勝手が良い

クレジットカードで獲得したポイントは、賞品交換・ネットショッピング利用、カード利用額充当のほか、電子マネーや他社ポイント・マイル、ギフトカードなどに交換できることが多い。しかしポイントサービスによって、ポイントを1ポイントから使えるものもあれば、数百ポイント単位でないと使えないものもある。

有効期限との兼ね合いで考えると、少ないポイント数からこまめに使えるほうが、失効しにくいので使い勝手が良い。

ポイント還元率に加えて、「獲得ポイントが何に、どういった単位で使えるか」もチェックしてほしい。

ポイント8,リボ払い専用カードは避ける

年会費無料でポイント還元率も高いカードには、「リボ払い専用カード」もある。その多くは、支払い方法の設定を一括払いに変更したり、毎月の支払額を大きく設定したりすることで、リボ払い手数料を回避することができる、しかし、そうすることで年会費が発生するカードもある。

年会費が発生してしまうと、節約という意味ではマイナスだ。そのカードのリボ払いの仕組みや年会費などの諸条件を熟知した上で使うのならいいが、手間をかけたくなければリボ払い専用カードは避けたほうがいいだろう。

3,節約におすすめのクレジットカード3選――「dカード」ならローソンで5%お得に

ここからは、紹介した8つのポイントを考慮して、節約におすすめのクレジットカード3枚を紹介する。「dカード」「Orico Card THE POINT」「ミライノ カード」の基本スペックなどを比較していこう。

基本スペック比較表

カード名 年会費 国際ブランド 通常還元率 貯まるポイント
dカード 無料 VISA
Mastercard
1% dポイント
Orico Card
THE POINT
無料 Mastercard
JCB
1% オリコポイント
ミライノ カード 990円(税込)
※初年度無料
※年間10万円
以上の利用で
次年度無料
JCB 1% ミライノ
ポイント

3-1,dカード……ポイントの3重取りもできる!ローソンで最高還元率2.5%&3%割引

NTTドコモが発行する「dカード」は、年会費無料で「dポイント」が貯まる。

クレジット利用では、100円(税込)につき1ポイント(1円相当)が付与される。ドコモの携帯電話料金やドコモ光の料金については、1,000円(税別)につき10ポイント(10円相当)だ。いずれもポイント還元率は1%。ただし、後者では1,000円に満たない部分にはポイントが付与されない。ポイントの有効期限は、獲得から4年だ。

公共料金の支払い分にも、ポイントが付与される。電子マネーへのチャージ分にはポイント付与はないが、カードには後払い式電子マネー「iD」の機能が付いており、その利用分はポイント付与の対象となる。

このカードはdポイントカードとしての機能も備えていて、dポイント加盟店では提示のみでもポイントが貯まる。クレジット払いなら、クレジット利用ポイントとの二重取りができる。さらにd払い登録クレジットカードに設定しておくと、d払いが使える店舗では、

  • クレジットカード利用のポイント
  • d払い利用分ポイント
  • ポイントカード提示分ポイント

    と3重にポイントが貯まることになる。dポイント加盟店には、ローソンやマクドナルドなど日常で使える店舗が多い。3重取りの方法を使えば、ローソンでは最大還元率が2.5%になる。

加盟店
(一部)
3重取り
合計還元率
クレジットカード
利用ポイント
ポイントカード
提示分
d払い利用分
ポイント
ローソン 2.5% 1% 1%
(100円で
1ポイント)
0.5%
(200円で
1ポイント)
ファミリー
マート
2% 1% 0.5%
(200円で
1ポイント)
0.5%
(200円で
1ポイント)
マクドナルド 2% 1% 1%
(100円で
1ポイント)
-

dポイント加盟店のほかに、dカード特約店という店舗もある。こちらでは、クレジット払いによってポイント加算や割引優待を受けられる。dカード特約店の一部を紹介しよう。

特約店名 優待内容
丸善ジュンク堂書店 通常ポイントに加え
200円で1Pが貯まる
ENEOS
伊勢丹
三越
ルートインホテルズ 通常ポイントに加え
100円で1Pが貯まる
JAL/JALパック
高島屋
紀伊國屋書店
東京無線タクシー
JTB 通常ポイントに加え
100円で2Pが貯まる
マツモトキヨシ
コナカ
ビッグエコー
オリックスレンタカー 通常ポイントに加え
100円で3Pが貯まる
スターバックス カード
ドトール バリューカード
サカイ引越センター
高島屋免税店SHILLA&ANA 通常ポイントに加え
100円で4Pが貯まる
リンベル

ローソンはdカード特約店でもあり、3%の割引が適用される。3重取りしたポイントと合わせて5.5%もお得になるのは、家計上の大きなメリットと言えるだろう。

ネットショッピングなら、ポイントサイト「dカード ポイントUPモール」を経由してネットショップ(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)を利用すると、1.5~10.5倍のポイントを獲得できる。

貯めた「dポイント」はdポイント加盟店で買い物に使えるので、節約効果を強く実感できるはずだ。
日常でお得な場面が多いdカードは、docomoユーザーでなくともローソンやファミマ、マクドナルドをよく利用する人におすすめのクレジットカードと言える。

3-2,Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)……ネットショップで常時2%還元

年会費無料で作れる「Orico Card THE POINT」は、クレジット利用100円につき1ポイント(1円相当の「オリコポイント」が貯まり、ポイント還元率は1%。入会後6ヵ月間は還元率が2%にアップする。

カードには後払い式電子マネー「iD」と「QUICPay」が搭載されていて、その利用分にもポイントが付与される。コンビニなどでの利用でも、ポイントを貯めやすいだろう。

ポイント還元率アップの方法として注目したいのが、ポイントサイト「オリコモール」の利用だ。ネットショッピングの際は、ここを経由することでショップごとに設定された0.5%以上の加算ポイントと、このカード独自の特別加算分0.5%分が付与されるため、常時2%以上のポイント還元率を実現できる。

このことから、ネットショッピングの利用が多い人が節約したい場合におすすめのカードと言っていいだろう。

貯めたポイントは、Amazonギフト券、App Store & iTunes ギフトカード、UCギフト券、dポイント、楽天スーパーポイント、Pontaポイント、nanacoギフト、WAONポイント、Tポイント、WALLET ポイント、ANAマイル、JALマイルなど、さまざまなギフト券、他社ポイント・マイルへ500ポイントから交換できる。交換対象の豊富さもメリットの1つだ。

ただし、ポイントの有効期限が獲得から1年と比較的短いので注意したい。メインカードを「Orico Card THE POINT」にした上で、交換できるところまで早目にポイントを貯めるような使い方を心掛けたい。

3-3,ミライノ カード……現金キャッシュバックがある希少なクレジットカード

「ミライノ カード」には、JCBブランドとMastercardブランドがあり、ポイント還元率などが異なる。それぞれにメリットがあるが、ここではより節約効果が高いJCBブランドのほうを紹介する。

JCBブランドの「ミライノ カード」の年会費は990円(税込)だが初年度は無料で、年間10万円以上のクレジット利用があれば次年度も無料になる。月平均8,334円以上利用すれば年会費が無料になるので、年会費は実質無料と考えていいだろう。

貯まるポイントは「ミライノ ポイント」で、クレジット利用1,000円につき5ポイント(10円相当)が付与される。ポイント還元率は1%。カードには電子マネーの「QUICPay」が搭載され、その支払い分にもポイントが付く。

貯めたポイントの使い道は、以下のとおりだ。

スマプロポイントは500ポイント以上100ポイント単位で、1ポイント→1円のレートで現金化して住信SBIネット銀行の口座に振り込んでもらうことができる。

なお、「ミライノ ポイント」の有効期限は獲得から2年、スマプロポイントの有効期限は獲得月の翌々年度3月末なので、合わせると有効期間は最長4年になる。

ポイントが現金でキャッシュバックされるカードは少ないので、節約の観点から見ても大きなメリットと言えるだろう。

4,クレジットカード払いにしたい3つの支出――ぜいたく費だけではなく生活費も

ここまで、家計を効率的に管理するためのクレジットカードの選び方、おすすめクレジットカードなどを紹介してきた。では実際にクレジットカードを作った後、どんな使い方をすれば節約効果が高まるのだろうか。

クレジット払いというと、旅行や高額な買い物などの際に利用するというイメージを持つ人が多いだろう。しかし「節約=ポイントを貯める」という観点で考えると、毎月発生する生活費もクレジット払いにしたほうが、効果が大きくなる。

総務省統計局の「家計調査報告(2019年)」によると、2人以上世帯の平均的な生活費支出は約29万円。その約8割をクレジット払いにできたとすると、年間約280万円の利用になる。ポイント還元率1%のカードで支払った場合、毎年2万8,000円分が還元されることになる。

ここからは、8割まではいかなくとも、日々発生する費用の中でクレジット払いすると節約効果が高まる支出項目について、シミュレーションを含めて説明しよう。

毎月の固定費……電気・ガス・水道やネット代金など

毎月決まって支払うことになる支出、たとえば公共料金(電気・ガス・水道)、電話料金、ネット回線・プロバイダー料金、NHK受信料金、生命保険料、税金などはまず最優先でクレジット払いに見直したい項目だ。ただし、先にも触れたように、これらにはポイントが付与されないケースもある。

税金はポイント付与の対象外であることが多いが、内容と自治体によっては「Yahoo!公金支払い」を介して支払いができるケースもある。その場合はクレジット支払いでもポイントが貯まるので、一度調べてみるといいだろう。

固定費をクレジット払いにした場合にどれくらいのポイントが貯まるのか、NTTドコモの「dカード」を例にシミュレーションしてみよう。

例えば、2~3人家族の固定費の内訳が以下のとおりだとする。なお、ここでは税金の支払いは除外した。

固定費項目 月あたりの金額
(概算)
電気代 2万円
ガス代 1万円
水道料金 5,000円
スマホ料金 1万5,000円
ネット回線
プロバイダー料金
5,000円
NHK受信料金 2,300円
有料放送料金 1,000円
新聞代 4,000円
生命保険料 3万円
合計金額 9万2,300円

「dカード」では、基本的に上記のすべてでポイントが貯まる(支払い先でクレジット払いを受け付けていない場合を除く)。このカードのポイント還元率は1%なので、月に923円相当、年間で1万1,076円相当が還元されることになる。

固定費をクレジット払いにする場合、初回の手続きは面倒だが、一度設定してしまえば後は自動的に支払われるので面倒はない。節約になることは確実なので、なるべく早めに手続きを済ませておきたい。

飲食費……外食、スーパーやコンビニでの支払い

毎月それなりの出費となる飲食費に関しても、外食はもちろん、スーパーやコンビニなどでの日常的な食材購入なども、できる限りクレジット払いにしたい。

前述の総務省統計局の「家計調査報告(2019年)」 によると、1ヵ月の項目別支出は

食料支出7万5,258円
交際費1万9,740円
諸雑費(身の回り用品や理美容など)2万3,875円

であり、合計すると月々11万8,873円。固定費同様、これらをすべてdカードで支払うと月1,188ポイント、年間1万4,264ポイントが貯まる。現金払いをクレジットカード払いに変更するだけで、約1万5,000円も節約できるのだ。

クレジットカードで代金を支払う際、サインや暗証番号の入力に煩わしさを感じる人は多いようだ。しかし現在は、電子マネーが利用できたり、ある程度の金額までなら決済端末にカードを通すだけで支払いできたりするスーパー・コンビニも増えている。特に大手コンビニはサインレス対応の店舗が多いので、まずはコンビニだけでもクレジットカード払いにしてみてはいかがだろうか。

家賃……管理会社によって異なるができるならクレジット払いで

家賃は、毎月の支出の中でかなりの割合を占めるものだ。そのため、これもクレジット払いにしたい。管理会社によっては銀行振込のみというところもあるが、最近はクレジットカード払いを推奨されるケースもある。また、クレジットカード会社が家賃保証を兼ねており、入居契約と同時にカード入会をすすめられることもある。

5,現金払いとクレジットカード払いの年間シミュレーション――クレジット払いにするだけで年間数万円もお得

3人家族で、生活費とぜいたく費(旅行や記念日のディナー、プレゼントなど)をすべて現金払いにした場合と、クレジット払いにした場合では年間でどれくらいの差になるのだろうか?

ここでは、「dカード」を例に考えてみよう。固定費の内訳は先ほどのシミュレーションの通りとして、年間支出を算出してみる。

支出項目 金額
1ヵ月の固定費 9万2,300円
1ヵ月の食費 8万円
1ヵ月の家賃 12万円
1ヵ月の上記合計 29万2,300円
年間のぜいたく費 60万円
年間支出合計 410万7,600円

これらのすべてを「dカード」でクレジット払いし、ポイントが付与されるとすると、ポイント還元率1%の「dカード」では4万1,076円相当が還元されることになる。

クレジット払いにするだけで手間なく支払い余力が増えることを考えると、やはり現金からクレジットカードに支払いを変更することは、大きな節約になると言えるだろう。

6,クレジット払いのメリットだけでなくデメリットも把握

クレジット払いには、ここまで紹介したようなメリットがある一方で、デメリットもある。それは、気軽に買い物ができるため、出費が増えてしまう可能性があるということだ。財布からお金がなくなっていく実感がないことも、その一因だろう。

自己管理能力の高い人は問題ないだろうが、そうでない人はかえって出費が増えてしまうおそれがある。また、ポイントを貯めることが目的になってしまうと、ポイントアップキャンペーンなどにつられて、つい不要なものを買ってしまうこともあり得る。

クレジットカードを利用する際は、「お得のために損をする」といったことにならないように注意したい。

執筆・モリソウイチロウ

「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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