アース製薬の2019年12月期決算は、販管費のコントロール効果が業績に大きく寄与し、増収増益となった。

 売上高は4.7%増の1895億2700万円、営業利益は277.8%増の39億1600万円、経常利益は212.9%増の43億2600万円、親会社株式に帰属する当期純利益は12億5000万円(前期は1億4200万円の損失、計画比250.0%)となり、売上・利益ともに計画を上回った。

 家庭用品事業の売上高は1730億2200万円(4.5%増)、営業利益は23億7300万円(前期は5億700万円の損失)となった。

 部門別では、虫ケア用品部門の売上高が593億9400万円(4.7%増)となった。

 国内では、上期の天候不順が影響したものの、下期は記録的な残暑が続き市場の需要がシーズン後半にかけて長期化した。また、従来より経営課題として取り組んでいる返品削減施策は、直近10年で最小規模の返品額を実現し、売上高は前年を上回った。海外では、中国・ASEANを中心に、積極的な販売促進施策により売上を伸ばしている。

 日用品部門では、口腔衛生用品の売上高が443億7000万円(5.3%増)となった。

 洗口液の新商品「モンダミンNEXT歯周ケア」が売上に寄与したほか、知覚過敏予防ハミガキ「シュミテクト」が好調を継続している。

 入浴剤の売上高は240億8600万円(1.3%増)となった。アイテムを追加した錠剤タイプ「温包」、粒剤タイプ「きき湯」が売上に寄与している。

 その他日用品分野の売上高は369億1200万円(4.4%増)となった。消臭芳香剤「スッキーリ!」、家庭用マスク「快適ガード」、保冷剤「アイスノン」、防虫剤「消臭ピレパラアース」が好調に推移している。

 そのほか、ペット用品・その他部門の売上高は82億5800万円(4.1%増)、総合環境衛生事業の売上高は255億7100万円(4.7%増)となっている。

 2020年12月期は売上高が1.2%減の1872億円、営業利益が17.5%増の46億円、経常利益が15.6%増の50億円、当期純利益が104%増の25億5000万円を見込む。

提供元・週刊粧業オンライン

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