大阪出身の元CAが明かす「大阪人との接し方」、オチより大事な2つのこと

2020.2.13
ビジネス・キャリア
(画像=THE21オンラインより引用)
(画像=THE21オンラインより引用)

「大阪人との会話ではオチ必須」は本当なのか

大阪生まれ、大阪育ちの筆者は、法人向けのコミュニケーション研修の講師として全国各地で登壇しています。

そういった研修の中で、受講生の方によく質問されるのが、

「大阪人とのやり取りは、やっぱりウケを狙わなければならないんですか?」
「大阪の人に話す時って、話にオチをつけないといけないんですか?」

といった内容です。

確かに、日常会話などではその傾向はあるかもしれません。ただビジネスシーンにおいては、ウケもオチも必要ありません。

どうしても、地域性が強く目立ってしまう大阪人ですが、実は上手なコミュニケーションを取るには、それよりももっと大切なことがあるのです。

関東人が直面した「大阪の洗礼」

大阪外の地域の方から「大阪は外国!」と言われることが珍しくないことからも、大阪では独特の文化やコミュニケーションが必要だと感じる人が少なくないことがわかります。

大阪独特の文化は、例えばエスカレーターでは左を空ける、コテコテのヒョウ柄を着た大阪のおばちゃんが“アメちゃん”を配る、ワンカップ片手にストリート宴会を催すおっちゃん達などがあります。どぎついとも言えるほどの強烈なキャラクターを持った人々が目立つ地域で、「ビジネスがしっかりできるのだろうか」と心配になる気持ちもわからなくはありません。

東京から大阪に出張で来たビジネスパーソンに実際に起こった「大阪の洗礼」をご紹介しましょう。

Aさん(30代 男性)が大阪のあるクライアント先へ、上司と同行して商談に臨んだ時のことです。面談の途中で、突然、クライアントの大阪人の男性から「あんた、なんで黙ってるねん!!やる気あんのか!?しゃべれへんのやったら帰れ!」と叱責されたのです。

Aさんとしては、上司がメインで話していたため、自分は聴く役に徹することが大事だと思っていたのです。ただ、その気持ちは、大阪人のクライアントには伝わらなかったのです。

「傾聴」だけでは大阪人の心はつかめない

営業職のBさん(20代 男性)は、クライアントの経営者の奥さんに見積書を見せた瞬間に即、「で、この値段からなんぼになるん?兄ちゃんの力で」と聞かれ、絶句してしまったとのことです。

見積書に価格を書いていたにもかかわらず、冒頭から値切り交渉が始まるとは想像もしていなかったそうです。

一般的に、ビジネスでは「傾聴、聴くことが大事」と言われていますが、大阪人に対しては通用しないことがわかります。

では、大阪人と円滑にコミュニケーションを取れるようになるためには、「笑いを取りにいかなければならない」「ボケツッコミができるようにならなければならない」かというと、ビジネスにおいてはそういうわけでもないのです。

では、どうすればよいのでしょうか?

実は、ある2つの鉄則を押さえることで、大阪人とのコミュニケーションを一気にスムーズに進めることができるのです。

それが、以下の2つです。

鉄則1:必ずリアクションは大きめに!ツカミは自分の身の上話で!

鉄則2:お金の話題が出たら、チャンス!


以下、順番に説明していきますね。

1.5倍のオーバーリアクションが結果を分ける

まず、鉄則1ですが、必ずリアクションは大きめに取り、共感していることを相手に確実に伝えてください。

ヒョウ柄の服を着たおばちゃんに代表されるように、派手で目立つことが好きなのが大阪人の特徴でもあります。これは、服装に限らず、コミュニケーションに対しても同様で、「目立つほどはっきり、わかりやすく」伝えることが必要になってきます。

先ほどの上司の商談に同行したAさんのように、ただ聴いているだけでは「反応していない、この場を前向きに参加していない」と取られてしまう可能性があります。そのため、「そうなんですかぁ~~~!」「へぇ~~~!」「めっちゃおもしろいですね~~~!」というように後ろの「ぇ~~~!」の部分で大きく頷き、「あなたの話、楽しいです!!」のオーラをいつもよりもオーバーに表現するのです。

そして、相手が自虐ネタや、ダジャレ、おやじギャグを言ってきた時にも「おもしろいです!」「楽しいです!」というリアクションを、普段より大きく返すようにしてみてください。大阪人にとって「おもしろい」「楽しい」は最高の褒め言葉です。

さらに会話の途中で、自身の家族や親戚の身の上話を挟み、相手との共通点が見つかれば怖いものはなし。本音で大阪人と付き合おうとしている、そういった気持ちや前向きな姿勢が相手に伝わるのです。

大阪人が値切ってきたらチャンスだと思え

続いて、鉄則2です。

普段から「無料のもの」「ケチなこと」に対して貪欲なのも大阪人の特徴。1円でも安く良いものを買えた人が大阪では勝利者ですから、大阪人との商談では、値切ることに対して何の悪気も恥ずかしさも持つ必要はありません。

そもそも、大阪人は本当に興味のない相手とは価格交渉を一切しないため、お金の話題が出てきたということはチャンスだということです。価格交渉で相手とのコミュニケーションが取れ、少しでもお買い得になればラッキー程度に大阪人は考えているのです。値下げ交渉ありきで商談を進めても全く問題ないのです。

余談ではありますが、どうしても値段を下げることが無理な場合は、なんらかのおまけを付けるという方法が大阪人には非常に効果的です。「ちょっとでもお得にしてくれた」「自分のために精一杯動いてくれた」「だからこの人は信頼できそう」と考えるのです。

おばちゃん達のハートを一瞬でつかむ方法

筆者は以前、客室乗務員としてフライトしていたのですが、飛行機内でも大阪のおばちゃん達にこの2つの鉄則で接客していました。

得意だったのは鉄則1パターンの機内販売。化粧品やアクセサリー、バッグ、時計などの限定品をカートにセットし、お客様の座席の近くまで客室乗務員が巡回し、気に入った商品をその場で購入する流れです。

その際、筆者が意識していたのは、「よかったら買わなくてもネックレスを着けてみるだけでも結構ですよ」「見るだけでもいいですよ。どうぞ」といったセリフを、団体の中でも関心のありそうなリーダー格の方に言ってみることです。

「そぉ?じゃぁちょっとだけ……」と着けてくださったら、客室乗務員が安全上必ず持参している手鏡を使ってご自分の姿をお見せし、「わぁー、とってもお似合いですよ!!ねぇ、隣のお連れの方どう思います?」「私、大阪出身なんです。皆さんも大阪の方ですか?」などとどんどん周りを巻き込んで、話の輪を広げていきます。その結果、2列目、3列目と機内販売に興味を持ってくださる方が伝染し、最終的にはその団体の方が皆さん買ってくださったおかげで、その便の取扱商品は完売というケースもありました。

次は、鉄則2パターン。お客様に飲み物を配る際、通常であれば、一人ずつ順番に伺い「ごゆっくりお過ごしください」という言葉で次の方に移っていきます。ここで、15名ほどの団体の大阪からのおばちゃん達が搭乗されていた場合、決まって追加で伝える言葉があります。それは、「お代わりできますので、後でもう一度回ってきますね」。

そうしないと、「私もお代わり!」「私ももらお!」「あっ、窓側の◎◎さんも、もらいーや!すみませーん!この人もお代わり!」という大阪人の「タダならもらっとこ」「お得なモノ大好き」精神の、お代わりラッシュに振り回されてしまいがち。「後でまた来ますね」と先に伝えることで、それを回避することができるのです。

大阪人にタテマエはいらない

これまでご紹介してきたように、大阪人とのコミュニケーションは、最初から自分の本音やキャラクターを出すことが何よりも大事になるのです。

そうすることで、大阪人からあなたを見る視点は「大阪とは違う文化の人」ではなく、「大阪のことを知ろうとし、大阪を好きになろうとしてくれる人」に切り変わり、あなたのビジネスが発展する可能性は極めて高くなるのです。

大阪人に対して、今まで怖いと思っていた方。そして、ウケを狙わなくてはならなくてはならないとプレッシャーに感じていた方。ぜひこれからはこの「2つの鉄則」をしっかりと身につけ、ご自身の主張や本音を確実に伝えるよう意識してみてください。そうすることで、大阪人に対する恐怖感が消え、ビジネスを含めた人間関係もとてもスムーズに進んでいくはずですよ。

美槻はるか(みづき・はるか)
コミュニケーション・アドバイザー
株式会社クルーアンドキャリアズ代表取締役。 大阪府出身。ホテルコンシェルジュを経て、日系航空会社の客室乗務員(CA)として国内線・国際線に乗務。これら接客の経験を活かし、現在はコミュニケ―ション、ホスピタリティを中心テーマとした研修・講演を数多くこなす。年間登壇数は500回以上、指導人数は1000名を超える。大阪人ならではの高いコミュニケーション力を活かしたアクティブラーニング形式での講義を実施。地方公共団体からエンタメ業界まで即現場で使える内容として、全国にて好評を得ている。(『THE21オンライン』2019年12月02日 公開)

提供元・THE21オンライン

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