街角景気は地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々から聞いた景気判断。2020年12月は、3ヶ月前と比較しての景気の現状判断は飲食関連では、10月から24.5ポイントも急降下した11月から更に20.5ポイント後退し、15.4と悲惨な状況となった。
 2~3か月先の景気の先行きに対する判断は、逆に11月から5.8ポイント改善し、27.9ポイントとなった。しかし、今回の調査では21年1月7日に首都圏で発出された緊急事態宣言は織り込まれていない。時短協力金の支給で耐えられるのか、一段と悲惨な状況になるのだろうか。
 20年4月の飲食関連での景気の現状判断は、-3.1ポイントと史上最低の数字となったが、21年1月はこれを更に下回る可能性もある。

■街の声 「Go To Travelキャンペーンの一時停止に加えて、自粛が過度に行われていることから、景気は悪い。」(北海道・高級レストラン)
「新型コロナウイルスが収束するまで、現在のような状態がずっと続くため、景気が良くなることはない。」(北海道・スナック)
「例年だと 12 月は団体の利用があるが、今年はほぼない状況である。しかも、最近はランチ タイムの客も激減している。クリスマスの営業も客がほとんど来ないという状態であった。かなり切迫した状況になってきている。」(東北・一般レストラン)
「近隣で新型コロナウイルス感染者数が増加し、市内でもクラスターが発生したことで、人の動きが減っている。」(北関東・一般レストラン)
「本来なら宴会、飲み会などで、1年で一番夜の大人数の来客がある月なのだが、今年はほぼゼロに近い。」(北関東・一般レストラン)
「新型コロナウイルス感染拡大の収束がみられず、ワクチンの有効性や投与開始時期は不 透明で、投与が開始されても国民全体に行き渡るのが、いつになるか分からない。」(甲信越・高級レストラン)
「Go Toキャンペーンにより人の動きが出てきていたが、11 月下旬より新型コロナウイルス感染者数の増加により、年末の忘年会等の需要が消えた。また、個人の会食も敬遠する傾向が強まった。一方、テイクアウト需要には、弁当以外の増加で再び伸びがみられた。」(東海・高級レストラン)
「Go Toキャンペーンの恩恵で3か月前と比べて良くなってきたとみていたが、一時停止になり影響が出てきている。」(北陸・一般レストラン)
「新型コロナウイルスの感染者が増え続けているが、消費者は以前よりも気にしていないと感じる。これ以上は変化がない。」(近畿・一般レストラン)
「1~3月は例年であれば、新年会、送別会、歓迎会、卒業、進学など祝い事が多く、多くの売上を上げることができるが、新型コロナウイルスの影響が続く現状では、期待ができない。」(中国・一般レストラン)
「心配していた新型コロナウイルスの第3波到来により、忘年会、新年会の予約が全てキ ャンセルとなった。今月は年間最大の繁忙期で最も利益を上げられる月だったので、その反動は大きく、非常に厳しい状況である。」(四国・一般レストラン)
「2~3か月後は、全く見通しができない。年明けの予約状況もパラパラで、今後新型コロナウイルスがどのように影響するのか、また、収束後に来店客が戻ってくるのか予想できず、懸念している。」(九州・高級レストラン)
「人の動きはドーナツ化現象が起こっており、ビジネス官庁街は夜に飲食する人は全くいないが、ステイホームで住宅の近く、離れた北部の観光地、離島には人が集まっている。業者の話では前年比 110%以上入っている飲食店もあるとのことである。一方で離島でも新型コロナウイルス感染のクラスターの発生が始まっており、これからが懸念される。資金力のないところの閉店も始まっており、このままでは地元の中堅飲食チェーンが本土系列の大型チェーンに変わり、新型コロナウイルスの終息後の観光需要をごっそりと持っていかれそうである。」(沖縄・居酒屋)
 

フードリンクニュース
(写真=フードリンクニュースより引用)

提供元・フードリンクニュース

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