「今年の予算は7万円。去年が11万円だったからちょっと少ないかな」。これは昨年の風景だが、テレビのインタビューに答える男性が並ぶのは百貨店の催事会場。お目当てはチョコレートだ。百貨店では早いところは1月中旬からバレンタインの特設会場が設置される。

▼1千300億円市場ともいわれるバレンタイン商戦は冬イベントの大きな柱の一つ。近年では男女を問わず、自分へのご褒美、プチ贅沢として大人買いをする人も少なくない。国内最大の売上規模を誇るジェイアール名古屋タカシマヤでは昨年の同商戦で32億円超を売り上げたという。

▼そうした心弾むイベントにもコロナの暗い影が迫る。東京をはじめ大都市圏では日ごと新規感染者数が過去最多を更新。予定通りイベントが開催されるのか、やきもきしている人も多いだろう。

▼百貨店各社では秋口から順次、物産展を再開。ネット販売へのシフト強化なども含め、催事における感染拡大防止策の経験値を積んできたとする。とはいえコロナ第3波の拡散は想定以上。開催を押し通すのはやはり甘い見通しなのか。

提供元・食品新聞

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