日本航空(JL)の21年3月期連結最終損益は2400億~2700億円の赤字になる見通しだ。前期は534億円の黒字だった。需要の低迷が続いており、引き続き柔軟な座席供給量の調整を行うほか、固定費や投資費用の削減を進め、業績改善を目指す。

 4~9月の中間期は売上高が74.0%減の1947億9100万円、EBIT(利息・税金控除前利益)は2239億7200万円の赤字だった(前年同期は829億4300万円の黒字)。変動費の抑制や固定費の削減に努めたものの、新型コロナウイルスによる需要急減で減収を補いきれなかった。国際線は出入国制限で旅客数が97.7%減、旅客収入は96.6%減と低迷。国内線は7月に入り需要が回復したが、感染者の再増加に伴いお盆時期の需要が落ち込み、旅客数は76.1%減、旅客収入は75.6%減となった。

 前年からの減収額5541億円への対処として、燃油費などの変動費で約40%相当の2178億円を削減したほか、人件費や広告宣伝費、IT経費など固定費を341億円減らした。固定費はさらに100億円の削減を積み増し、投資も当初計画から100億円を追加で抑制し、年間で計900億円の抑制を目指す。

提供元・トラベルジャーナル

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