「アットコスメ(@cosme)」を運営するアイスタイルは10月16日、中国ネット通販最大手のアリババ・グループとともに、日本のコスメブランドの中国市場進出におけるテストマーケティングを可能にする「Tmall Global×@cosme 中国直輸出プロジェクト」を開始し、アリババ・グループの越境EC「Tモール・グローバル(Tmall Global、天猫国際)」内の海外直送店舗に「アットコスメ」専用ページを開設すると発表した。

「Tモール・グローバル」は、11月11日の「光棍節」こと「独身の日」に開催される中国最大規模のショッピングカーニバル「双11(ダブルイレブン)」で驚異的な売り上げを記録することでも知られており、昨年は過去最高となる4兆円を超える売り上げを達成した。アイスタイルは、2012年から中国市場に参入し、2015年から「Tモール・グローバル」に「アットコスメ 旗艦店」を出店している。

今回開始する直輸出プロジェクトは、従来中国EC市場で主流となっている越境ECとは異なり、日本国内の倉庫から直接中国の生活者に商品を届ける仕組みだ。商品販売の場としては「Tモール・グローバル」内の海外直送店舗に「アットコスメ」専用ページ「Tmall Global(天猫国際)日本直送@cosme モール」を開設する。同時に、アリババ・グループの越境ECである「KAOLA(網易考拉海購)」にも「アットコスメ」の直送店舗を出店する。

日本国内市場では、2019年の中国EC法(中国電子商取引法)の施行による転売屋の減少や新型コロナウィルスの感染拡大による観光客の渡航制限などにより、インバウンド需要が激減している。アイスタイルは、今回の中国直輸出プロジェクトで日本の化粧品ブランドの中国進出のテストマーケティングを支援していく。

文・高村 学/提供元・SEVENTIE TWO

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