ワークマンは10月14日、横浜・桜木町駅前に10月16日に開業する「#ワークマン女子」1号店のオープンに先駆け、媒体向けに内覧会を実施した。ワークマンは作業服や防寒具などを扱う専門店チェーンだが、同店では作業服が見当たらない。WORKMAN Plusよりも従来のワークマンから離れた店舗にはどのような狙いがあるのか、探ってきた。
 

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入り口だけ見たら女性用店舗に見える「#ワークマン女子」(写真=BCN+Rより引用)

ワークマン初の女性向け店舗

「#ワークマン女子」の主ターゲットは同社初となる女性だ。さらに、店名に「#(ハッシュタグ)」が付いているように、SNSとの一体化を図っている。とりわけ意識しているのは、インスタグラムを利用する女性層だ。
 

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店内を見回っても作業用品を扱うワークマンのイメージとは一致しにくい(写真=BCN+Rより引用)

女性を主体客としていることから、店舗の入り口だけを見ると、女性向けのアパレルショップにしか見えない。これまでのワークマンといえば男性客が多く利用しているイメージだが、この店舗では男性が少し肩身の狭い思いをしそうだ。店舗が入る複合商業施設「コレットマーレ」自体の客層ともターゲットが一致しているほか、女性店員も多く、ワークマンになじみのない女性客も安心して入店できそうだ。試着室も子どもと一緒に利用できるよう、少し広めに作っている。
 

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POPも女性を意識して作成している(写真=BCN+Rより引用)

入り口だけではなく、入店してもしばらくは女性向けの商品が陳列している。それもそのはず。ほかのモール店に比べて女性売場を約2.5倍に拡充しており、売り場構成比は女性売場が40%、男女兼用売場が20%、男性売場が40%となっているのだ。ワークマンより一般向けを重視したWORKMAN Plusよりもさらに大きく女性向け店舗に舵を切っていることがうかがえる。
 

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男性の売り場は奥に設置されている(写真=BCN+Rより引用)

店内の中央あたりからは男女兼用の商品が散見されるようになり、奥に行くとようやく男性売場になる。ただ、男性売場にも作業服や軍手、安全靴は見当たらない。変わって並ぶのは、ファッション性と実用性を兼ね備えたアウトドア向けの商品群。店内だけ見たら、ワークマンとは気が付かないだろう。
 

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作業用品が無いためか全体的に「ワークマンっぽさ」はない(写真=BCN+Rより引用)

SNSとのつながりが垣間見える仕掛けは、店内のいたるところに散見される。例えば、入り口ではメルヘン調2人乗りブランコと巨大バラが出迎えてくれる。店内の靴売り場には「#あしもと倶楽部」を付けて写真を投稿するための5パターンの床面イラストと床ロゴを用意。試着室の奥にはバラのロールスクリーンが設置されている。
 

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(写真=BCN+Rより引用)
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SNSを意識したスポットを用意している(写真=BCN+Rより引用)