『The Motley Fool Japan』より

米国で第2波によるロックダウンの可能性が低い3つの理由

2020.6.29
ビジネス・キャリア
(画像=Getty Images、The Motley Fool Japanより引用)
(画像=Getty Images、The Motley Fool Japanより引用)
モトリーフール米国本社、2020年6月13日投稿記事より

信じられないことに、株式相場はコロナウイルスによる下落のほぼすべてを取り戻しました。

ナスダックは今週初めに過去最高値を更新し、10,000ドルを突破しました。

S&P 500は、新型コロナウイルス流行前とほぼ同じ水準まで回復しました。

多くの要因が、株価の回復を支えています。ほとんどの州が1か月以上前に、経済活動を再開しました。そ

して、ウォール街のトレーダーは株価に対して強気な見方をしています。

一部の学者は、新型コロナウイルス感染の第2波が秋口に来る可能性があると警告しています。

しかし、その場合でもロックダウンが発生する可能性はほとんどないでしょう。その理由は次のとおりです。

1.ウイルス検査の大幅な進歩

3月中旬、米国が突然「外出禁止命令」を出したとき、COVID-19が確認された患者はほとんどいませんでした。

ウイルスが明確に検出されなくても、感染しやすいウイルスだということがわかっていたため、ウイルス感染への恐怖が米国全体に広がっていました。

3月13日のニューヨークでは、保護者がウイルスへの恐れを理由に子供を学校に通わせなかったため、学校の出席率は68%にとどまりました。

その時点で報告されていた陽性患者は約400人のみでしたが、それが米国におけるパンデミックの震源地となったのです。

なぜ400件しか検出されなかったのかというと、ウイルス検査体制が非常に脆弱であったためです。そのため、当局は陽性の患者の大部分を見逃していました。

ジョンズ・ホプキンスのデータによると、米国が最初に「外出禁止命令」を出したとき、全国で毎日3万件の検査しか行われていませんでした。

今日、検査体制は大幅に増強され、毎日40万件を超える検査が実施されています。

報告されている毎日の新しい陽性患者は平均で約20,000人で、4月のピーク時の約30,000人から減少しています。

そして、全国的な検査陽性率は現在5%未満です。

ピーク時には、20%を超えていたことを考えると、大幅に減少しています。

より多くの陽性患者を特定することができると、ウイルスの拡散を遅らせることができます。

そして、ロックダウンの必要性はなくなります。

2.アメリカ人は自らの行動を変えました

3月初旬、米国でコロナウイルス発生のニュースが報道されました。

しかし、症状の重さが明確ではなかったため、国民の行動にほとんど変化はありませんでした。

学校が開かれ、レストランが開かれ、大規模な集会がまだ行われていました。

アメリカの生活はいつものように続いていたのです。

今日、各州が経済を再開するにつれて「新しい日常」が出現しています。

現在、ほとんどのアメリカ人は公共の場所でマスクやフェイスカバーを着用しています。

Democracy FundとUCLA Nationscape Projectの調査によると、アメリカ人の84%が公の場でマスクを着用しています。

また、地方の法律や企業がマスクの着用を要求している場合もあります。

国際的な科学者による研究によると、マスクを着用することでCOVID-19の広がりを80%減らすことができ、コミュニティメンバーとの交流によるリスクを大幅に減らすことができます。

同様に、「ソーシャル・ディスタンス」は、3月の初めにはほとんどのアメリカ人にとって未知の概念でした。

今では、人々は列に並んでいる際にも距離を取ります。

レストランのテーブルも6フィート離れています。

最初のコロナウイルスの拡大時に存在しなかったこのような行動の変化は、深刻な流行を防ぐのに役立ちます。

アメリカ人は病気の蔓延を制御するための対応を行うことができるということを示しています。

消費者向けビジネスにおいても、顧客との間にガラスの仕切りを置き、支払いを非接触にし、店内を頻繁に消毒することによって対応しています。

3.コロナ対策にかかる莫大なコスト

今後、再びパンデミックと経済の停止が発生したら、米国経済は崩壊します。

現在、失業率は2桁に達しており、大恐慌以来最高の水準です。

また、ロックダウンが始まった3月中旬以降、4000万人以上のアメリカ人が失業保険を申請しています。

アトランタ連邦準備制度によると、国内総生産は第1四半期に5%減少し、第2四半期のGDPは40%以上下落する可能性があります。

現在のような落ち込みは前例のないものですが、政府も大幅な救済措置を打ち出しています。

CARS法の制定により、個人に1,200ドルの現金支給を行い、失業保険の支払額を増加させました。

また、この法律には、中小企業向けの給与保護プログラム、航空会社などの救済が含まれています。

さらに、FRBは、ジャンク債を含む幅広い社債の買入を決断しました。それにより、十分な流動性を提供し、資金繰り破綻の発生を防ごうとしています。

また、FRBが十分な流動性を維持するために数兆ドルもの紙幣を発行したため、FRBの資産はコロナショック前の4.2兆ドルから6月1日現在で7.2兆ドルに拡大しました。

連邦予算局は4月に、連邦予算の赤字が3.7兆ドルに達すると予測しています。

そのうちの2.1兆ドルは2020年に発生するものです。

なお、州および地方の予算は、売上税収入および他の収入の突然の急落により、壊滅的な状況に陥っています。

たとえばニューヨーク市は、コロナ危機により最大で100億ドルの損失が予想されると語りました。

つまり、絶対に必要な場合を除いて、今後、州政府や地方自治体は新たなロックダウンを実施するのを嫌がるでしょう。

投資家にとっての意味

ロックダウンの脅威を取り除いても、ウイルスの第二波を防ぐために必要な行動の変化は、経済成長を妨げます。

現時点で可能性が高いと思われるのは、経済が外出禁止とパンデミック前の生活の中間点に落ち着くということです。

つまり、レストランやその他の集会所は収容可能数を下回るレベルで運営され続けます。

旅行、娯楽、アパレルなどへの支出は、COVID-19以前のレベルを下回るでしょう。

ただし、eコマースや在宅勤務など、ロックダウン中にブームとなった傾向は、今後数か月間も引き続き強いと思われます。

これは、アマゾン(NASDAQ:AMZN)やズーム(NASDAQ:ZM)などのロックダウンの勝者だけでなく、危機の間に製品やサービスの価値が高まった他の企業にも言えることです。

クラウドコンピューティング企業も、勝者と言えるでしょう。

クラウドのおかげで、従業員は自宅で仕事をし、通常どおりビジネスを続けることができるからです。

一方で、ここ数週間で大幅に回復したボーイング(NYSE:BA)のような株式は、特に弱い経済がこれらのセクターの回復をさらに圧迫するため、何年も通常のビジネスに戻ることはないでしょう。

2回目のロックダウンは行来と思われますが、COVID-19が依然として脅威であり、多くの産業が引き続き対策を行う必要があるため、経済の回復は遅いと思われます。

この不確実な市場における投資家にとっての最善の行動は、パンデミックの影響に耐え、その後も成長し続けることができる持続可能な競争力のある企業の株式を購入することにあります。

文・モトリーフール編集部/提供元・The Motley Fool Japan

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