『しらべぇ』より

子を持つ親たちが当惑・反対する「9月入学案」 教員が賛成する理由とは

2020.5.23
BUSINESS
(画像=takasuu/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです、しらべぇより引用)
(画像=takasuu/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです、しらべぇより引用)
現在、新型コロナウイルスの影響で幼稚園から大学まで、ほとんどの教育機関が休校措置を余儀なくされている。そんな中、取りざたされた「9月入学案」に対し、現場の教員、子を持つ親たちはどのように感じているのだろうか。

■9月入学案とは

新型コロナウイルスの終息が見えず、学校の休校が長期化していることが問題視されている。4月29日、安倍晋三首相はこの穴埋めについて「さまざまな選択肢を検討したい」と言及しており、野党や一部の知事からは「9月入学・新学期」の声も上がっている。

これまでは、調整が厳しいとして現実味を帯びることがなかった「9月入学案」。

世界的に見れば標準的スケジューリングとされており、メリットとしては留学のしやすさ、デメリットとしては入試時期の混乱や、タイムラグが生じないよう幼稚園から大学まですべての足並みを揃えなくてはいけないこと、現状は4月が新卒入社の時期となっているため就職が半年ずれ込むことなどが挙げられる。

■子を持つ親たちは不安・反対

現在、休校措置により自宅待機を余儀なくされている子供を持つ親たちは「9月入学案」をどう思っているのだろうか。記者が実際に休学状態にある子を持つ男女数名に取材を行なった。

今年4月小学校に入学した子を持つ30代男性は、「入学式がなくなり、授業も受けられていない状況。まだ小学校に入学したという意識が無いみたいです。9月入学が良いかは内容を見ないとなんともいえない。学習期間が半年短いのはマイナスなので、穴埋めになる授業をオンラインで受けられるようにはしてほしい」と吐露。

現在、保育園に子どもを預けて働く20代女性は、「9月入学案は世界的にはスタンダードかもしれないけど、今の大混乱となっている最中、これだけ大きな変更をすることには、漠然とした不安がある…」といった戸惑い声が見られた。

また、小学校高学年・低学年の子供を持つ40代男性は、「9月入学には反対です。高学年の子どもは中学受験も控えており、ただでさえ不確定要素が増えている状況で、受験日がいつになるのか、いつまで受験勉強が続くのかなど、不安しかありません」とコメント。

続けて「学習塾はすでに当然のように始めているオンライン授業を一刻も早く始め、在宅でも1学期をスタートさせるべきです」と現在の自宅待機に対し苦言を呈し、早急な授業のオンライン化を求める声も見られた。

■現場の教員は…

異例の事態に混乱する教育現場。現場の教員は「9月入学案」に対してどんな意見を持っているのだろうか。記者は、現在教員として働く女性に取材を行なった。

小学校に勤務する20代女性教諭によると「私は9月入学案に賛成です。小学生だと、朝顔を育てる授業みたいに時期を絞られてしまう授業があって、この半年間でやる予定だった授業のずれ込み起きるため、今後の授業内容が圧迫されてしまう」と、詰め込まれた授業課程による厳しさを語った。

また、オンライン授業についても訪ねたところ、「都内ならまだしも、私が勤務する学校では現実的に厳しいかな」とコメント。

理由を聞くと、「ネット環境が整っていない家庭があまりに多いし、低学年の場合は一人でパソコンを操作することができないから、親がつきっきりにならないといけなくなる。そうなった時に共働きの家庭が多い私の学校の地域では難しいと思う」と語ってくれた。

■時間が経つとさらに複雑化

教育現場では半年間の遅れが大きな打撃を与えることは間違いない。しかしながら、小中学校の授業は義務教育であり、環境が整っている地域、そうでない地域で教育格差が生まれることは好ましくない。

時間が経てば経つだけしわ寄せがくるこの問題、「教育崩壊」が起きることを避けるために一日も早い対応策が求められている。

(取材・文/しらべぇ編集部・北田力也)

提供元・しらべぇ

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