天の川銀河が誕生したのは、今から約130億年前だと推定されています。

それだけ長い歴史の中で、この銀河には少なくとも1つ、高度な技術的文明が誕生しました。

そう、私たちです。

しかし、たった1つだけなのでしょうか?

ペンシルベニア大学の研究チームは、もし他に高度な文明があった場合、銀河のどこで発展しやすいかというシミュレーションを行いました。

そして、それは星の運行なども考慮に入れると、銀河中心部となる可能性が高いという結果を導き出したのです。

この研究は、進行中の研究結果を報告する『Research Notes of the AAS』にて公開されています

目次

宇宙で文明が発展しやすい場所は?
宇宙文明は銀河系の中心で広がりやすい
星の密集した場所では、宇宙船の移動速度が発展の妨げになりにくい

宇宙で文明が発展しやすい場所は?

宇宙で私たちはまだ、他の高度に発展した文明というものにであってはいません。

しかし、少なくとも私たちはこの宇宙に誕生し、文明を持ち、発展してきました。

もし、銀河の年齢の0.1%でもずれて似たような文明が生まれているなら、それは私たちより数百万年も進んだ高度な文明になります。

だとしたら、すでに銀河には星系間をつなぐネットワークや、エイリアンの船やコロニーで溢れていてもいいのではないでしょうか?

では、なぜ何も見つからないのでしょう?

シミュレーションから明らかになった天の川銀河でもっとも文明が発達する場所
(画像=高度な宇宙の文明はなぜ見つからないのか? / Credit:depositphotos、『ナゾロジー』より引用)

今回の研究を報告しているペンシルベニア大学のジェイソン・T・ライト(Jason T. Wright)氏らは、探すべき適切な場所を間違えているのではないかといいます。

歴史好きの人ならば、地図を眺めながら都市や文明が発展しやすかった地形というものを考察したりするでしょう。

交通の要所となる場所だったり、なだらか平野であったり、物資の輸送がしやすい大きな川沿いだったりという条件です。

ジェイソン氏も、宇宙において文明が大きく発展しやすい場所があるのではないかと考え、シミュレーションを行ったのです。

今回のシミュレーションの特徴は、銀河家内を移動する星の動きを考慮しているという点です。

長く発展した文明は、惑星の資源を使いつくしたり、天変地異に見舞われたりして、住む星を移す必要が出てくる可能性が高くなります。

私たちの文明を見ても、宇宙に出ていく技術を手にした場合、新天地を目指して他の惑星へ入植を行い、さらに文明圏を宇宙に広げていく可能性が高いでしょう。

今回のシミュレーションは、星の動き自体が植民地化の助けになって、文明の普及・拡散に貢献するということを明らかにしたのです。

その結果によると、文明が拡散していきやすい場所は、星々が高密度に集まった銀河系の中心だといいます。