世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)が、2021年にアメリカの観光業界で70万人の労働力不足があったと報告しました。

新型コロナウイルス感染症は現在も世界各地で大きな影響をもたらしていますが、今年は2020年に比べて規制緩和と国内市場の回復に伴う旅行需要の回復が見られました。これによって大幅な人手不足が生じたとしています。

目次

  1. アメリカで70万の人手不足 「観光事業の存続を脅かす」と警告

アメリカで70万の人手不足 「観光事業の存続を脅かす」と警告

WTTCは、12月16日に世界の旅行・観光業の労働人員に関するレポートを発表しました。

オックスフォード・エコノミクスと提携して作成しており、2021年7月から12月までの期間に焦点を当てて、アメリカ、イギリス、スペイン、フランス、イタリア、ポルトガルなどの主要な観光市場全体のスタッフ不足を分析しています。

レポートによると、2021年下半期にはアメリカで69万人の労働力不足があったということです。

2021年、特に下半期は、規制緩和が進んだことや国内市場が回復したことでい旅行需要が強まり始めました。これにより労働需要も増加したものの、対応ができなかったと見ています。

WTTCは、この不足はアメリカの観光回復を大幅に妨げる可能性があるのに加え、観光業界回復による強力な経済回復を遅らせる可能性があるとしています。

WTTCのCEO、ジュリアシンプソン氏は、「これらの欠員を埋めることができなければ、米国全体の旅行および観光事業の存続を深刻に脅かす可能性があります。」と警鐘を鳴らしました。

なおレポートでは具体的な数値は明らかにされていませんが、アメリカ以外の各国でも雇用需要が高まった結果大幅な人手不足を示したと述べられています。

これについて、WTTCは「労働力不足は世界の旅行・観光業界にとって深刻な問題」と明言しました。2022年の見通しはわずかに明るく、今後調整されていくだろうと推測していますが、それでも問題は残る可能性があると懸念を示しています。

これらの分析結果を踏まえて、WTTCは今後の解決策を提案しました。

政府と企業が旅行と観光の労働力不足の危機に立ち向かうために取るべき行動として、リモートワークの促進、安全保障の提供、労働者の技術向上、高技術人材の維持、教育と研修の促進などを推奨しています。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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