マクドナルドをよく利用する人が知っておきたいのが同店での「ポイ活」手法だ。特にポイントを多重取りできると、ただでさえリーズナブルなマクドナルドの商品がさらにお得になる。ここでは、その具体的な手法を詳細に紹介しよう。
マクドナルドでポイント多重取りするための基礎知識
代表的なポイ活手法であるポイント多重取りは、クレジットカードや電子マネーなどの決済ポイント、共通ポイントなどを一度の支払いで同時に獲得することをいう。
一般的には、2重にポイントを獲得すると「ポイント2重取り」、3重なら「ポイント3重取り」といわれる。マクドナルドでは、最大でポイント4重取りが可能だ。
まず、マクドナルドのポイ活と、ポイント多重取りの基礎知識を紹介しよう。
マクドナルドで獲得できる共通ポイント
マクドナルドではポイントカードの提示により「楽天ポイント」あるいは「dポイント」がたまり、また支払いにも使える。還元率はいずれも0.5%。ちなみに、2021年9月までは1%還元だったので、残念ながらその点は大きく改悪されたことになる。
なお、「楽天ポイント」「dポイント」のどちらも、ポイントを支払いに充当した部分 も0.5%分のポイントが付与される仕組みだ。
マクドナルドで獲得できる電子マネー
マクドナルドで使える電子マネーは「楽天Edy」「WAON」「nanaco」のほか、交通系電子マネーの「Kitaka」「Suica」「PASMO」「TOICA」「manaca」「ICOCA」「SUGOCA」「nimoca」「はやかけん」、後払い式電子マネーの「iD」「QUICPay」である。
このうち、マクドナルドで 支払 時にポイントが付与されるのは、「楽天Edy」「WAON」「nanaco」の3つ。ポイント還元率はいずれも0.5%。ただし、「WAON」「nanaco」 は、電子マネーへのクレジットチャージが可能なクレジットカードの種類が少ないため、【電子マネー決済ポイント+クレジットチャージ時ポイント】という形での2重取りにはあまり適さない。
一方、交通系電子マネー はマクドナルドでの支払時のポイント付与はないものの、一部クレジットカードではチャージする際に大きなポイントアップがあるので、ポイ活の面ではメリットがある。
例えば、「ビックカメラSuicaカード」で「Suica」にチャージすると、それだけで1.5%還元となる。これはこのカードに限らず、JR東日本発行のクレジットカード「ビューカード」に共通のポイントアップ特典だ。
マクドナルドで獲得できるクレジットカード
国際ブランドとして、Visa、MasterCard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ、ディスカバーのいずれかが付いていればマクドナルドで使える。国内発行のほとんどのクレジットカードがこれに該当すると考えていいだろう。
中でもおすすめなのはいうまでもなく還元率の高いカードで、1%還元の「楽天カード」や「dカード」、1.2%還元の「リクルートカード」などがその一例となる。このうち、「楽天カード」と「dカード」は、マクドナルドの利用で獲得できる「楽天ポイント」や「dポイント」がクレジット利用でたまることから、ポイントをまとめやすいメリットもある。
そのほかに注目したい2つのカードをそれぞれ紹介しよう。
・三井住友カード(NL)
ナンバーレスのクレジットカード「三井住友カード(NL)」のポイント還元率は通常0.5%だが、主要コンビニエンスストア3社とマクドナルドでは2.5%還元となり、さらにVisaのタッチ決済やMasterCardコンタクトレス(いずれも決済端末にタッチする方式の決済方法)で支払うと2.5%分が追加。合計で5%もの超・超高還元率となる。
・セゾン・パール・アメリカン・エキスプレス・カード
やはりナンバーレスとなる「セゾン・パール・アメリカン・エキスプレス・カード」のポイント還元率は通常0.5%。しかし、「QUICPay」の加盟店で、「Apple Pay」「Google Pay」「セゾンQUICPay」のいずれかで支払うと3%の還元率となる。前述のとおり、マクドナルドでは「QUICPay」が利用できるので、支払いにより3%還元を受けられる。
バーコード(スマホ)決済はモバイルオーダーで利用可能
スマホで先に注文し店舗へ受け取りに行くモバイルオーダーでは、バーコード(スマホ)決済の「PayPay」「d払い」「LINE Pay」で 支払える。それぞれの還元率は次のとおり。
名称 | 還元率 | 備考 |
---|---|---|
LINE Pay | 0.5% | 「Visa LINE Payクレジットカード」か 三井住友カード発行のVisaカードを 登録した場合 |
PayPay | 基本0.5%~ 最大1.5% |
条件クリアで最大1.5%。 1回7,500円相当/回、 1万5,000円相当/月 までが付与上限となる |
楽天ペイ | 1.5% | 「楽天カード」でチャージした場合の クレジット決済ポイントとの合計還元率 |
d払い | 1.5% | 「dカード」を登録した場合の クレジット決済ポイントとの合計還元率 |
ただし、モバイルオーダーではポイントカード提示による「楽天ポイント」「dポイント」の付与がないため、それらとの多重取りができない。ここは留意が必要な点だ。
プリペイドカード「Kyash」について
ポイント多重取りで重宝されている「Kyash」というプリペイドカードがある。「Kyash」では利用時にポイントが付与されるので、まず「Kyash」にクレジットカードからチャージし、そこから支払うことでポイント2重取りとなる。
クレジットカードでチャージした「Kyash」をバーコード決済(「楽天ペイ」や「d払い」など)にひもづける、あるいはチャージに使うと3重取りも可能だ。
「Kyash」には数種類あり、オンライン決済のみ可能な「Kyash Card Virtual」は年会費無料。店頭での決済が可能な「Kyash Card Lite」は発行手数料として300円がかかる。いずれの「Kyash」にもVisaブランドが付いており、クレジットカードと同じように決済できる。
「Kyash」決済で得られるポイントは0.2%分となり、月間の上限は100ポイント(100円相当ポイント)と、獲得可能なポイント数は決して大きくはない。しかし、「Kyash Card Virtual」なら年会費無料で金銭的負担はないので、それなりのメリットはあると考えていいだろう。
マクドナルドでポイント多重取りする6つの方法
それでは、マクドナルド のポイント多重取り の方法について、主な具体例を挙げてみよう。
【共通ポイント+クレジット決済】で2重取り
「dポイントカード」か「楽天ポイントカード」を提示し、クレジットカードで支払うと2重取りとなる。先に説明したようにカードによっては、マクドナルドで高還元率になるものもあるので、3重取り以上のポイント多重取りよりも、合計の還元率が高くなるケースもある。ポイント獲得例は次のとおり。
クレジットカード名 | 「dポイント」または 「楽天ポイント」 の還元率 |
クレジット決済 還元率 |
合計還元率 |
---|---|---|---|
dカード | 0.5% | 1% | 1.5% |
楽天カード | |||
リクルートカード | 1.2% | 1.7% | |
三井住友カード(NL) | 5%(※) | 5.5% |
(※各社のホームページを元に筆者作成)
【バーコード決済+クレジットチャージ・ ひもづけ】で2重取り
モバイルオーダーを利用する場合は、共通ポイント(楽天ポイント/dポイント)が付与されない。その代わりバーコード(スマホ)決済が使えるので、そこにクレジットカードでチャージ、あるいはひもづけする場合はクレジット決済ポイントと合わせての2重取りが可能だ。獲得例は次のとおり。
なお、「楽天ペイ」と「楽天カード」の組み合わせ は、「楽天カード」からチャージした場合のみ2重取りとなり、「楽天カード」を ひもづけただけでは1%還元にとどまるので、その点には十分注意したい。
クレジットカード名/ バーコード決済名 |
バーコード決済 ポイント還元率 |
クレジット 決済還元率 |
合計還元率 |
---|---|---|---|
dカード/d払い | 0.5% | 1% | 1.5% |
楽天カード/楽天ペイ | |||
リクルートカード/d払い、 あるいは楽天ペイ |
1.2% | 1.7% |
【バーコード決済+Kyash決済+クレジットチャージ】で3重取り
ひとつ上で説明したモバイルオーダー利用時の、バーコード(スマホ)決済とクレジット決済との間で「Kyash」を経由すると3重取りとなる。獲得例は次のとおり。
クレジットカード名/ バーコード決済名 |
バーコード決済 ポイント還元率 |
「Kyash」決済 ポイント還元率 |
クレジット 決済還元率 |
合計還元率 |
---|---|---|---|---|
dカード/d払い | 0.5% | 0.2% | 1% | 1.7% |
楽天カード/楽天ペイ | ||||
リクルートカード/d払い、 あるいは楽天ペイ |
1.2% | 1.9% |
【共通ポイント+Kyash決済+クレジットチャージ】で3重取り
「dポイントカード」か「楽天ポイントカード」を提示し、クレジットカードでチャージした「Kyash」で支払うと3重取りとなる。ポイント獲得例は次のとおり。
クレジットカード名 | 「dポイント」または 「楽天ポイント」の還元率 |
「Kyash」決済 ポイント還元率 |
クレジット 決済還元率 |
合計還元率 |
---|---|---|---|---|
dカード | 0.5% | 0.2% | 1% | 1.7% |
楽天カード | ||||
リクルートカード | 1.2% | 1.9% |
【共通ポイント+電子マネー決済+クレジットチャージ・ ひもづけ】で3重取り
「dポイントカード」か「楽天ポイントカード」を提示し、クレジットカードでチャージ、あるいは ひもづけした電子マネーで支払うと3重取りとなる。「セゾン・パール・アメリカン・エキスプレス・カード」と「ビックカメラSuicaカード」は決済時にポイントが付与されるわけではないが、ここでは便宜的に3重取りとして扱う。
なお、「リクルートカード」ではVISAブランドとMasterCardブランドで「楽天Edy」にチャージできる。ただし、電子マネーチャージ分はその合算で月間3万円までがポイント加算対象となり、それを超えた分にはポイントが付与されないので注意したい。
「楽天カード」の還元率は通常1%だが、「楽天Edy」へのチャージ分は0.5%となるので、その点にも留意しておこう。
ポイント獲得例は次のとおり。
クレジットカード名/ 電子マネー名 |
「dポイント」または 「楽天ポイント」の還元率 |
電子マネー決済 ポイント還元率 |
クレジット 決済還元率 |
合計還元率 |
---|---|---|---|---|
楽天カード/ 楽天Edy |
0.5% | 0.5% | 0.5% | 1.5% |
リクルートカード/ 楽天Edy |
- | 1.2% | 2.2% | |
セゾン・パール・アメリカン・ エキスプレス・カード/QUICPay |
3% | 3.5% | ||
ビックカメラ Suicaカード/Suica |
1.5% | 2% |
【共通ポイント+電子マネー決済+Kyash決済+クレジットチャージ】で4重取り
チャージするタイプの電子マネーであれば、ひとつ上の3重取りパターンの電子マネー決済とクレジットチャージとの間に「Kyash」をはさむことで4重取りも可能となる。その場合の獲得例は次のとおり。
クレジットカード名/ 電子マネー名 |
「dポイント」または 「楽天ポイント」の還元率 |
電子マネー決済 ポイント還元率 |
「Kyash」決済 ポイント還元率 |
クレジット 決済還元率 |
合計還元率 |
---|---|---|---|---|---|
楽天カード/楽天Edy | 0.5% | 0.5% | 0.2% | 0.5% | 1.7% |
リクルートカード/楽天Edy | 1.2% | 2.4% |
マクドナルドをよく使うなら最低でも3重取りは狙いたい
見てきたように、マクドナルドでは3重取りも比較的容易なので、まずはそこを狙っていこう。「三井住友カード(NL)」では2重取りでも5.5%の超・超高還元となるので、マクドナルドをよく利用するなら取得を検討してみてもいいだろう。
執筆・モリソウイチロウ(ライター)
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。
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