世界人口の増加に伴い、地上の交通インフラ整備はますます困難になっています。

こうした問題に対処するため、アメリカ・ワシントンを拠点とする航空宇宙企業「ZEVA」は、新たな移動手段を生み出そうと考えています。

個人用の円盤型eVTOL(電動垂直離着陸機)「ZERO」を開発しているのです。

まるでUFOみたいなZEROは、現在実物サイズのプロトタイプで飛行試験を行っています。

目次

  1. UFOみたいなeVTOL「ZERO」
  2. ZEROは環境にやさしい「ゼロ・エミッション」を採用

UFOみたいなeVTOL「ZERO」

UFOみたいな「円盤型」電気飛行機が開発中
(画像=1人乗り航空機「ZERO」はUFOみたい / Credit:ZEVA、『ナゾロジー』より引用)

開発中のeVTOL「ZERO」は、円盤型の機体に4つのローターを追加したような見た目をしています。

UFOや潜水艦のように見えますね。

ZEVA社によると、ZEROは個人用の短距離航空機として設計されました。

UFOみたいな「円盤型」電気飛行機が開発中
(画像=離着陸は垂直 / Credit:ZEVA、『ナゾロジー』より引用)

単に空を飛べるだけでなく、滑走路を必要としません。

わずかなスペースがあれば、離着陸が可能なのです。

そのため遠い目的地までの移動経路をシンプルにできるでしょう。

ZEROがあれば、タクシーと飛行機の乗り継ぎなど必要なくなるのです。

UFOみたいな「円盤型」電気飛行機が開発中
(画像=ZEROのシミュレーション映像 / Credit:ZEVA Aero(YouTube)_ZEVA Revolutionary Design(2021)、『ナゾロジー』より引用)

さて、UFOみたいなZEROはどのように飛行するのでしょうか?

まず離着陸時には、ZEROが地面に対して垂直になります。

ローターの回転によって他のVTOLと同じように垂直方向に離着陸するのです。

そして空中では地面に対して水平になり、直径2.4mの円盤型機体を翼のようにして前進飛行します。

UFOは私たちの想像ではジグザグに飛びますが、ZEROはまっすぐに飛んでいくようです。

UFOみたいな「円盤型」電気飛行機が開発中
(画像=パイロット搭乗図 / Credit:ZEVA、『ナゾロジー』より引用)

ちなみにパイロットは円盤に覆いかぶさるように搭乗します。

ですから機体と同じく、飛行時と離着陸時では体勢が90°変化することになるでしょう。

パイロットの負担については明言されていませんが、なかなか大変そうですね。

続く部分では、ZEROの能力を解説します。

ZEROは環境にやさしい「ゼロ・エミッション」を採用

ZEROは、廃棄物を限りなくゼロにする「ゼロ・エミッション」を目標に、電気で駆動するよう設計されています。

それでも260km/hの速度で飛行できます。

ZERA社によると、「半径80km内であればどこでも最速で移動できる」と言われています。

しかも現在、開発チームは、パイロット免許を持たない人でも安全に飛行できるよう、「完全自律化」にも取り組んでいるとのこと。

UFOみたいな「円盤型」電気飛行機が開発中
(画像=(左)従来のレーシングカータイプのVTOL, (右)円盤型VTOL / Credit:ZEVA、『ナゾロジー』より引用)

またZEROの独特なフォルムがエネルギー効率を高めています。

従来のレーシングカーのようなVTOLが前進飛行すると、前方から吹いてくる風によって下向きの力が加わります。

どうしても飛行効率が悪くなってしまうのです。

対してZEROのような設計にすると、前進飛行によって下から風の力が加わります。

これにより機体は揚力を得て、効率的な飛行が可能になるというのです。

UFOみたいな「円盤型」電気飛行機が開発中
(画像=プロトタイプの離陸テストの様子 / Credit:ZEVA Aero(YouTube)_ZEVA Aero StartEngine Campaign Video(2021)、『ナゾロジー』より引用)

さて現在、ZEROの開発は実物大プロトタイプの飛行テストに移行しています。

動画では離陸に成功している様子が映し出されています。

もしかしたら遠い将来、多くの人が「個人UFO」を所持する日が来るのかもしれませんね。


参考文献

ZEVA ZERO is a personal disc-shaped eVTOL that speeds at 160 mph through the air


提供元・ナゾロジー

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