新型コロナウイルスの感染は、210を超える国・地域で報告されています。

11月30日のロイターの集計によれば、新型コロナウイルスの感染者数は世界全体で2億6,150万人を超え、死者は546万1,235人にのぼっています。

新型コロナウイルスワクチン接種完了者に国際的な往来を許可する動きが段階的に広がりを見せており、主要国・地域では入国後の隔離期間短縮など緩和の動きも始まっています。

また渡航する外国人に対して、ワクチン接種や接種証明書の提示を義務付ける国や地域も増えてきています。

いっぽう世界保健機関(WHO)は11月26日、南アフリカで検出された新たな新型コロナウイルス変異株「B.1.1.529」を「懸念される変異株」に指定し、「オミクロン株」と命名しました。

11月24日に南アフリカから報告されたオミクロン株は、欧州などで感染例が報告され、各国は相次いで水際対策を発表しています。

目次

【東アジア】オミクロン株受け、日本は外国人新規入国を全面禁止、韓国も緩和計画停止

オミクロン株の発見を受け、アジア諸国では入国制限など対応を急いでいます。

日本 オミクロン株感染者確認で、外国人新規入国を全面禁止

日本政府は11月30日、国内で初めてオミクロン株の感染者を確認したと発表しました。

感染が確認されたのは11月28日に成田空港に到着したナミビアの外交官で、同乗していた71人を全員濃厚接触者として扱うとしました。

岸田首相は11月29日、オミクロン株の拡大を受けて水際対策を強化し、翌30日から当面1か月の間、全世界を対象に新規外国人の入国を禁止すると発表しました。

韓国 オミクロン株出現で、行動規制緩和計画を停止

韓国政府は11月29日、新型コロナウイルス感染者の入院増加による医療体制ひっ迫や、オミクロン株の出現を受けて、行動規制緩和計画を停止したと発表しました。

11月から着手した同計画では、2022年2月半ばまでに人の集まりに関する規制を撤廃する予定でしたが、いったん棚上げされました。

韓国では11月22日から、コロナ禍以降初めて、すべての学校で対面授業が全面的に再開されていました。

また韓国は11月15日から、オーストラリアとの間のトラベルバブルを開始しており、ワクチン接種にアプリを活用するなど防疫体制の構築も進めていました。

中国 コロナ感染再拡大で規制強化

中国では北部の2都市で新型コロナウイルスの感染が再拡大しており、移動制限の強化や公共交通機関の運航停止を余儀なくされています。

また感染防止対策のため厳しい行動制限を導入している香港と中国の当局は、11月25日の政府間会議を受け、クロスボーダーの部分的な往来再開に近づいたとの見解を示しました。

このほか上海ディズニーランドは10月31日、他省・都市に関する新型コロナウイルス調査協力のため、入園を一時停止したと発表しました。

また中国の習近平国家主席は10月30日、WHOの緊急使用リストに基づく新型コロナウイルスワクチンの相互認証を呼びかけました。

モンゴル ワクチン接種完了者の入国後の隔離措置免除

   モンゴルは11月10日から、新型コロナウイルスワクチン接種完了者の入国後の隔離措置を免除しました。

また11月26日のオミクロン株の発見を受けて、モンゴル国家非常事態委員会は翌27日に会議を開き、水際措置を決定しました。

オミクロン株の感染が確認された国に滞在、または通過した外国人の入国は認めないなどの措置を取っています。

香港 オミクロン株で入国禁止対象国を拡大

香港政府は11月30日、オミクロン株の感染拡大防止のため、入境禁止の対象国を拡大しました。

アンゴラ、エチオピア、ナイジェリア、ザンビアからの非居住者の入境を30日から禁止するとともに、過去21日間にオーストラリア、カナダ、イスラエル、欧州6か国に滞在した非居住者の入境も、12月2日から禁止する予定です。

また香港では11月17日、従業員に新型コロナウイルスワクチンを接種させるため、週末に来園者1人の感染が判明した香港ディズニーランドを終日休園しました。

【東南アジア】シンガポールが韓国とのトラベルバブル開始、マレーシアとのワクチン・トラベルレーンも

東南アジアでは、シンガポールが韓国とのトラベルバブルを開始しており、マレーシアとのワクチン・トラベルレーンも計画されています。

シンガポール 韓国とのトラベルバブル開始、マレーシアとのワクチン・トラベルレーンも

シンガポールでは11月15日から、韓国との間のトラベルバブルが開始されました。

11月8日には、ワクチン接種者を対象に相互に隔離なしの渡航を可能にする「ワクチン・トラベルレーン(VTL)」を、シンガポールとマレーシアの首都クアラルンプール間の航空旅客を対象として29日から開始すると発表しました。

またシンガポール政府は11月20日に、感染状況の鎮静化を受けて22日から、飲食店内で食事できる人数の上限引き下げなど、感染防止対策を緩和することを発表していました。

その後オミクロン株の発見を受けて、シンガポールは11月30日、オミクロン株の検証を進め、市中感染のリスクを減らすために最前線の労働者や旅行者への検査を増やす方針を明らかにしました。

オン・イェクン保健相は、新型コロナウイルスワクチン接種済みの人に認めている隔離なし入国の対象国拡大について、現時点で見送り、ソーシャルディスタンス対策を維持する考えを示しました。

タイ コロナ規制を緩和、外国人観光客受入れ推進

11月12日、タイ政府は感染状況の改善や外国人観光客の受け入れ再開推進を受けて、16日から適用する新たな規制緩和策を発表しました。

タイ政府は10月29日に、ワクチンパスポートを電子化することも発表していました。

タイでは11月1日から、ワクチン接種済みの観光客を隔離なしで入国を認める措置が始まり、首都バンコクには1,000人以上の外国人旅行者が到着しました。

また11月15日には、マレーシアとの国境2か所の再開が発表され、全部で9か所あるマレーシアとの国境検問所がすべて稼働することとなりました。

インドネシア オミクロン株でアフリカ8か国からの入国禁止

インドネシア政府は11月1日、ジャワとバリで導入している活動制限を11月15日まで2週間延長すると発表しました。

またインドネシア政府は11月28日、オミクロン株の感染拡大防止のため、アフリカの8か国に滞在歴のある渡航者の入国を禁止するほか、全入国者の隔離期間を延長すると発表しました。

マレーシア シンガポールとの隔離なし往来、陸路でも再開

シンガポールとの陸路での往来について、マレーシア首相府は11月24日、ワクチン接種完了者を対象とした隔離なしの渡航を可能とする「ワクチン・トラベルレーン(VTL)」を、29日から開始すると発表しました。

これは、両国で成人のワクチン接種率が95%を超えたことを受けて決定されたものです。

11月8日にVTL開始を発表した際には、航空便のみ対象とされていましたが陸路も対象となり、29日の開始時点では、バスによる「コーズウェー」往来のみが許可されます。

フィリピン オミクロン株発見で水際対策強化

フィリピン政府は11月28日、オミクロン株感染拡大防止のため水際対策を強化し、アフリカ7か国が対象だった入国禁止対象国に、欧州7か国を追加しました。

さらに12月から予定していた、ワクチン接種済みの一部外国人観光客の受け入れについても、一時停止すると発表しました。

マニラ首都圏では感染の減少傾向を受けて、11月4日まで行われていた「アラート・レベル3」を一段階制限緩和し、11月5日から21日まで「アラート・レベル2」が適用されていました。

またフィリピンでは11月3日から、未成年への新型コロナワクチン接種が本格的に開始されています。