「お客様の声」は自分の耳で聞く

_二之部社長は「お客様の声」をご自身で聞いていらっしゃるとうかがいました。

月に何度かは、コールセンターとやりとりするお客様の声をオペレータの真横で直接聞くようにしています。

お客様の声を聞くことによる気づきは非常に多く、貴重です。百貨店ビジネスを中でやっていると忘れがちなお客様の視点をつかむためには、やはりお客様の声に触れなければなりません。

私や社員の感覚では当たり前に伝わると思っていたことが実はうまく伝わっていなかった、と気付かされることはよくあります。

そうした気づきはすぐにWEBサイト上のQ&Aに盛り込んだり、各種販促物の内容に反映させたりといったアクションで解決を図っています。

「百貨店は終わった」コロナ禍で加速した変化と、見出した活路【JFRカード二之部社長インタビュー】
(画像=▲「お客様の声」を今でも直接聞いているという二之部氏。そこで得た気づきをサービスの改善に活かしているという、『口コミラボ』より引用)

_「お客様の声」を受け止める際に気をつけていることはありますか。

「お客様の声」として可視化したネガティブな意見をどの程度取り入れ、改善に活かすかについては、一度冷静になって考えてみる必要があります。

時に社内から「お客様からこういうご意見があったので、なんとかしましょうよ」と提案されることがあります。

百貨店はホスピタリティの強い組織です。たった一つの意見であったとしても、お客様のお困りごとを解決するために考えるという文化があります。この文化自体は決して悪いことではありません。

しかしあらゆる角度からの全てのご要望を解決できるかというと、現実的ではありません。あるクレームをくださったお客様とは正反対のご要望をもつお客様もいることでしょう。

その判断のためにも、クレームの報告を受けた場合にはそのクレームは5件なのか、50件なのか、あるいは5,000件なのかという数も確認した上で意思決定を行なっています。

百貨店というビジネスモデルは終わった。ではどうあるべきか?

_今後、百貨店業界はどういったところを目指すべきだと思われますか。

これからの小売業界では、「これだけは負けない」というものを見つけ出し、磨いていくことが大切だと思います。

そして「”百貨店”というビジネスモデルはもう終わった」と、常々社員にも話しています。長い伝統のある百貨店というビジネスは、変化をしなければ時代に取り残されてしまうでしょう。

百貨店は今後、「メディア」としての付加価値を追求しなくてはならないと思っています。

我々は物を作っているわけではなく、物を直接売ることもしていません。テナント契約をしている事業者様が売っています。

では百貨店には何があるのか。それは「信用力」「ブランド」「場所」「顧客」です。

百貨店は今後お客様と商品の出会う場所としてどんな価値提供ができるのかについて、さらに追求しなくてはならないと考えています。

<プロフィール>

二之部守 - J.フロント リテイリンググループ執行役/JFRカード株式会社代表取締役社長

「百貨店は終わった」コロナ禍で加速した変化と、見出した活路【JFRカード二之部社長インタビュー】
(画像=▲二之部守氏 - J.フロント リテイリンググループ執行役/JFRカード株式会社代表取締役社長、『口コミラボ』より引用)

1961年生まれ。東京大学 文学部 卒業、ニューヨーク大学経営大学院 MBA 修士課程修了 ファイナンス専攻、86年アメリカン・エキスプレス・インターナショナル日本支社入社。

2000年11月同社グローバル・ネットワーク・サービス 日本/韓国地区副社長。05年8月同社トラベラーズチェック・プリペイドサービス副社長などの要職を経て、11年9月、ビザ・ワールドワイド・ジャパンのビジネスデベロップメントⅡのヘッドに就任。

15年10月ビジネス・アドバイザリー・サービス代表、17年2月Origamiアドバイザーを経て、18年3月よりJFRカード株式会社 代表取締役社長(現任) 兼 J.フロント リテイリング株式会社 執行役(現任)

文・口コミラボ編集部/提供元・口コミラボ

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