ジェトロによれば、中国は日本の最大貿易相手国とされており、2020年の日本の貿易に占める対中比率は過去最高にのぼっています。

この記事では、中国との貿易にあたり理解が必要な「関税」について詳しく解説します。

目次

中国への輸出入で必要となる関税とは

中国で貿易を行う際には、関税がかかります。

ここではその種類や特に輸入に関しての注意点、そして計算方法について説明します。

中国の関税の種類

中国との貿易にあたっては、輸出入によってそれぞれ「従価税」と「従量税」、そしてこの2つを複合した「複合税」がかけられます。

輸入の場合、従価税の課税基準は「輸入品の関税価格」であり、以下の式で算出されます。

  • 輸入品関税税額=関税価格×関税率(従価税)

いっぽう重量税の課税基準は「重量・面積・長さ・容積・数量」などであり、以下の式で算出されます。

  • 輸入品関税税額=単位ごとの税額×輸入数量

国務院関税税則委員会は、毎年従量税と複合税を適用する商品リストを公布しており、最新のリストは、『2015年関税実施方案』(2015年1月1日より実施)付表2「輸入商品の従量税と複合税の税率表」となっています。

この表以外のものは、すべて従価税が課せられます。

輸出の場合は、主に現在の中国の輸出関税には「従価税」が課せられており、課税基準は輸出品の関税価格となります。

  • 輸出品関税税額=関税価格×関税率

関税価格は、取引価格をもとに税関によって確定され、輸出品が離岸するまでの中国国内の輸送費や、その他の費用、保険料が含まれます。

日本に対しては、最恵国税率が適用されます。

中国輸入関税の種類

特に輸入においては、個人輸入と商用輸入で関税率が異なります。

  • 個人輸入:商品代金の60%×関税率(簡易税率or実行関税率)
  • 商用輸入:(卸売価格+送料+保険+その他経費)の100%×関税率(簡易税率or実行関税率)

明確な定義はありませんが、個人輸入は税関によれば一般的に「外国の製品を個人で使用することを目的として、海外の通信販売会社、小売店、メーカーなどから、個人が直接購入すること」とされており、それ以外は商用輸入にあたると考えられます。

また簡易税率については、仕入金額の総額が20万円以下であれば適用され、20万円を超える場合は実行関税にあたります。

なお、50元(約900円、訪日ラボ編集部計算)以下の少額の荷物などについては関税が免除され、損壊した荷物については一部関税の免除があります。

また主に家電製品を中心として、個人で使用する用途であっても個人輸入の税率が適用されない場合があります。

関税の計算方法|わからない場合は中国の税関に相談を

関税の計算方法については、何を輸入するかによって関税率が異なります。

ここでは、それらを計算できるサイトを紹介します。

  • WorldTariff:無料で検索可能ですが、ジェトロのサイトから会員登録が必要です。 
  • RULES OF ORIGIN FACILITATOR:WTO(世界貿易機関)、WCO(世界税関機構)、ITC(国際貿易センター)が合同で開発した無料ツールです。

中国語が使える場合や、データベースに反映される前の正確な情報を知りたい場合には、HSコードを用いて日本と中国それぞれの税関のホームページで検索することもできます。

それでもわからない場合は、中国の関税問い合わせ先(税関総署関税徴管司)へ確認するようにしましょう。

関税以外に必要な費用

中国で貿易を行う際には、関税以外にも様々な税金や通関代金が発生します。

その税率について説明します。

関税以外にかかる税金

中国との貿易の際に、関税以外にかかる税金として、「輸入増値税」のほか、「消費税」や「船舶トン税税額」があります。

それぞれについて説明します。

  • 輸入増値税

以下の計算式で算出されます。

増値税の課税計算式:課税価格=関税価格+関税+消費税

増値税額=課税価格×適用税率

  • 消費税

課税対象物に対し、従価税、従量税、これらを複合した複合課税が課せられます。

  • 船舶トン税税額

海外港から入国する船舶には、船舶トン税が従量税で徴収され、以下の計算式で算出されます。

船舶トン税税額=純トン数×適用税率

通関代金

通関業者に依頼しなくても、輸出入を行うことは不可能ではありませんが、手続きが複雑であるため依頼する場合が多くなっています。

その場合は通関業者により異なりますが、通関手数料と立替手数料が発生します。

個人の場合は、国際宅配便を利用すると、通関業者が手続きを代行してくれますが、一般貨物で輸入する場合は自身で手続きするか、自身で通関業者に依頼する必要があります。