現在、世界中で空飛ぶクルマの開発が進んでいます。
そんな中、アメリカの企業「Jetpack Aviation」が開発してきた空飛ぶバイク「Speeder」が現実的なものになってきました。
最近、プロトタイプの飛行テストが初めて公開され、2023年までの販売開始が期待されています。
空飛ぶバイク「Speeder」プロトタイプの飛行テストが完了
Jetpack Aviation社は、以前からジェットパックの開発を手掛けてきたスタートアップ企業です。

ジェットパックとは、リュックサックのように背負うタイプの飛行機器であり、強力なジェット噴射での飛行を可能にします。
そしてジェットパック開発のノウハウを生かした新しいマシンが、空飛ぶバイク「Speeder」なのです。

数年前から開発は始まっており、最近になってプロトタイプの飛行テストを実施。その様子が公開されることになりました。
Instagramで公開された動画には、フレームだけで構成されたプロトタイプ機が空中をホバリングしている様子が映し出されています。
Jetpack Aviation社のコメントによると、「今回のホバリングテスト完了に至るまでは長く、飛行制御システムの開発に1年半を要した」とのこと。
現在でもプロトタイプのバージョンアップは進行しており、将来的には「世界で最も小さくて速い垂直離着陸機(VTOL)」になると主張しています。
それでは次項でSpeederの機能と販売予定を紹介します。
Speederは2023年までに販売開始予定

Speederは4つのターボジェットエンジンによって飛行します。
完成版の重量は約100kgを想定しており、一般的な125ccオートバイよりも軽量ですが、同クラスの航空機よりも簡単に飛行できるとのこと。
またパイロットに酸素供給できれば、地上から4500m以上の高さを飛ぶことも可能。

さらに飛行速度は時速241km以上であり、スポーツカー並みの速度で空中を移動できることになります。
とはいえ、現段階の想定では10~22分ほどしか連続飛行できないため、長距離移動には適していません。
ちなみにSpeederには、「個人用」と「軍/商用」があり、個人用の方は38万ドル(約4250万円)で販売予定です。

軍/商用に関しては、足場が悪い環境における人命救助などに用いられるとのこと。
少し前まではフィクションだった空飛ぶバイクですが、私たちが入手できる日も遠くありません。
現在開発中のSpeederは、2023年までの販売開始が期待されており、Jetpack Aviation社の続報に期待できます。
参考文献
jetpack aviation introduces the speeder™, its flying motorcycle available for sale by 2023
提供元・ナゾロジー
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