観光庁が「主要旅行業者の旅行取扱状況速報」2021年7月分のデータを発表しました。

この調査では国内の主要旅行会社の商品取扱額を集計し、「(日本人の)海外旅行」「外国人(の国内)旅行」「(日本人の)国内旅行」の3つのカテゴリーに分けて公表しています。

東京五輪の影響もあり、「外国人旅行」部門が大幅に増加し、コロナ禍の影響がなかった前々年同月と比較しても155.1%、前年同月比では2,883.2%となりました。また総取扱額は、前月と比較しおよそ2倍となっています。

《注目ポイント》

  • 7月の総取扱額は1,115億円で前年同月比214.6%
  • 国内旅行取扱額は786億円で前年同月比160.1%
  • インバウンド旅行取扱額は276億円で前年同月比2883.2%

目次

  1. 国内旅行業者取扱額ランキング:6月からほぼ2倍に
    1. 国内旅行取扱額ランキング:前年同月比160.1%
    2. 海外旅行商品の取扱額:前年同月比258.4%
    3. インバウンド向け国内旅行商品の取扱額:コロナ前の2019年比でも155.1%
  2. 入国者制限緩和、そしてワクチン接種証明活用へ。8月以降も好調続くか

国内旅行業者取扱額ランキング:6月からほぼ2倍に

2021年7月の主要旅行業者の総取扱額は1,115億円で、前年同月比214.6%となりました。

これは、東京五輪の影響もありすべての部門で取扱額が前年同月と比べて大幅に増加したことが要因だと考えられます。とくに「外国人旅行」部門では前月の17倍以上という結果になり、コロナ禍前の水準を上回る結果となりました。

6月と比較すると航空関連会社の好調が目立ちました。内訳をみると、そのほとんどが国内旅行を占めていることから飛行機に乗り旅行する人が昨年に比べ大幅に増加したことがわかります。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比
1位 JTB(9社合計) 629億553万円 251.2%
2位 KNT-CTホールディングス(13社計) 97億4,220万円 377.5%
3位 (株)日本旅行 84億9,284万円 169.4%
4位 (株)ジャルパック 37億389万円 90.5%
5位 ANA X(株) 32億9,361万円 104.9%

国内旅行取扱額ランキング:前年同月比160.1%

2021年7月の主要旅行業者の国内旅行の総取扱額は786億円で、前年同月比160.1%となりました。また前月よりも330億円程度増加しました。

東京五輪の開催にあたり各種関係者の移動に加え、ワクチン接種の進展、そして夏休み期間に入ったこともあり大幅に増加したと考えられます。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比
1位 JTB(9社合計) 351億3,092万円 147.7%
2位 KNT-CTホールディングス(13社計) 92億3,079万円 394.9%
3位 (株)日本旅行 77億6,609万円 155.1%
4位 (株)ジャルパック 37億381万円 90.5%
5位 ANA X(株) 32億2,928万円 103.6%

海外旅行商品の取扱額:前年同月比258.4%

2021年7月の海外旅行商品の総取扱額は52億円で、前年同月比278.5%でした。

日本でのワクチン接種の進展に加え、7月26日から「ワクチンパスポート」も導入されたことにより海外旅行への期待が高まったことが原因だと考えられます。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比
1位 JTB(9社合計) 10億1,465万円 316.3%
2位 (株)日本旅行 4億7,264万円 13107.3%
3位 エイチ・アイ・エス(6社計) 4億1,196万円 134.3%
4位 阪急交通社(3社計) 3億9,846万円 733.7%
5位 日新航空サービス(株) 3億5,311万円 280.4%

インバウンド向け国内旅行商品の取扱額:コロナ前の2019年比でも155.1%

2021年6月のインバウンド向け国内旅行商品の総取扱額は276億円で、前年同月比2,883.2%でした。

JNTOによると、2021年の7月の訪日外客数は51,100人で昨年12月ぶりの5万人台となりましたが、これを如実に表した結果となりました。

また東京五輪の影響もあると思われますが、コロナ禍前2019年の水準を1.5倍程度上回る結果となりました。

順位 旅行会社 取扱額 前年同月比
1位 JTB(9社合計) 267億5,996万円 2875.7%
2位 KNT-CTホールディングス(13社計) 3億5,604万円 前年は取扱額0
3位 (株)日本旅行 2億5,410万円 前年は取扱額0
4位 東武トップツアーズ(株) 1億9,755万円 前年は取扱額0
5位 名鉄観光サービス(株) 1,405万円 1352.4%

入国者制限緩和、そしてワクチン接種証明活用へ。8月以降も好調続くか

7月の主要旅行業者の旅行取扱状況は、前月と比較し2倍程度の規模になるなど好調を迎えていました。原則無観客で開催された東京2020大会ですが、旅行会社にとっては取扱額が増えるなど一定程度のメリットがあったことがわかります。

8月以降については、入国者数の緩和、そしてワクチン接種の進展による旅行解禁などの動きもあり、今後増加すると見込まれます。

コロナ禍前の水準にいつ戻るのか、注目が集まりそうです。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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