2021年9月3日現在、コロナ禍による倒産企業数は全国で約2,000件にのぼる(帝国データバンク調べ)。倒産件数が多い業界は「飲食店」「建設・工事業」「ホテル・旅館」だが、コロナ禍が長引くにつれて業種も多様化してきた。どのような企業が倒産したのだろうか。
大手アパレルメーカーも倒産!2020年の大型コロナ倒産5社
2020年には大手アパレル企業などの大型倒産があった。
1 ホワイトベアファミリーおよびグループ会社1社(負債351億円)
旅行業で過去最大の大規模倒産。近年インバウンド事業の好調を受けて事業を拡大していたが、コロナ禍による渡航制限の影響で急激に経営が悪化。6月30日に民事再生法の適用申請に至った。
2 エアアジア・ジャパン(負債217億円)
航空業界初となる大型コロナ倒産。コロナ前から搭乗率が伸び悩み、経営が悪化していたが、コロナ禍でさらに搭乗率が下がり経営が悪化。11月17日に破産申請に至った。
3 WBFホテル&リゾーツ(負債160億円)
ホワイトベアファミリーのグループ会社。近年インバウンド事業などで経営は好調だったが、コロナ禍による渡航制限などにより経営が悪化。4月27日民事再生法の適用を申請した。
4 レナウン(負債93億6,000万円)
「アクアスキュータム」などで有名な元東証1部上場大手アパレル企業。以前より経営が悪化していたが、コロナ禍による営業自粛でさらに経営が悪化。11月27日に破産手続き開始が決定した。
5 エターナルアミューズメント(負債84億円)
総合アミューズメント施設などを全国展開していたが、2019年10月の消費税増税で売上高が減少。コロナ禍によりさらに売上高の減少が進む。4月1日に自己破産を申請した。
コロナ患者受け入れ病院までも!2021年1~8月の主なコロナ倒産
2021年1~8月の間には病院の倒産もあった。
6 JCサービス(負債153億4,285万4,000円)
再生エネルギー発電システムの開発などを行う企業の大型コロナ倒産。近年経営が悪化していたが、コロナ禍でさらに経営が悪化。3月24日に民事再生法の適用申請に至った。
7 大興製紙(負債140億800万円)
製紙メーカーの大型コロナ倒産。他社との競合や需要の減少で経営が悪化していた中、コロナ禍による減収が止まらず1月15日に会社更生法の適用を申請した。
8 医療法人友愛会(負債52億円)
新型コロナ患者の受入れ病院の倒産は病院では全国初。かねてから経営が悪化していたが、コロナ禍による外来患者の減少でさらに経営が悪化。8月26日民事再生法の適用を申請した。
9 サン宝石(負債21憶7,000万円)
ファンシーグッズやビーズで人気の企業も倒産。オリジナルキャラクターの人気が落ちたことや競合他社との競争激化、コロナ禍による収益悪化を経て8月27日に民事再生法を申請。現在はスポンサーを探しながら事業を継続中。
コロナがダメ押し?令和最大・負債1,000億円超の倒産も
令和最大規模といわれる倒産も起こっている。
10 東京商事(負債1,004憶8,300万円)
「ホテルグリーンプラザ軽井沢」などを経営する会社の大型倒産。グループ会社にホテル事業を移管した頃から経営が悪化。近年は債務超過が深刻になり、2021年4月22日特別清算開始命令を受けるに至った。
東京商事が倒産したのは別の原因だが、コロナ禍の影響がなかったとはいえないだろう。また、同規模の大型コロナ倒産が出てくる可能性は高い。今後も企業にとっては気の許せない状況が続きそうだ。
文・大岩楓
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