自治体や企業の訪日タイ人向けプロモーションを支援する、株式会社アジア・インタラクション・サポートが、「タイ人の訪日に関する意識調査」を実施しました。
コロナ禍でのタイ人の旅行意識に関する項目の結果を発表しており、コロナ禍が続く現時点でも日本旅行の情報を必要としているタイ人が9割以上いること、タイ人は「観光スポット」「宿泊」「グルメ」情報を必要としていることなどがわかりました。
また、コロナ禍を経て食体験・料理体験や農泊への興味が上がっているということです。
目次
タイ人が欲しい日本の情報とは?
調査は、2021年2月08日から3月15日の期間に、インターネット上で計2,300名のタイ人を対象に行われました。
日本旅行の情報を必要としているか、どんな情報を欲しているかなどを調査しています。
9割のタイ人が現在も日本の情報を求めている
まず、現時点で日本旅行の情報を必要としているかという質問に対しては92.3%のタイ人が「必要としている」と回答しました。
長期化するコロナ禍により訪日旅行は停止状態が続いていますが、日本に行けない現在においてもタイ人が日本旅行情報を収集したいと考えていることがわかりました

引用元:株式会社アジア・インタラクション・サポートプレスリリース
欲しい情報は「観光スポット」「宿泊」「グルメ」
次に、現時点で必要な情報については「地域の観光スポット」と回答した数が23.7%と最も多くなりました。2位、3位には「宿泊」が19.1%、「グルメ」が16.6%と続いています。また、「日本のコロナ関連情報」が11.7%で5位に入っており、国内の感染状況などを気にしている様子がうかがえます。
なお、「今は何も日本の旅行情報はいらない」と回答した数は1.6%でした。

引用元:株式会社アジア・インタラクション・サポートプレスリリース
コロナ禍を経て食事や農泊への興味が上がる
コロナ禍を経て「以前より興味が増したもの」として、食体験/料理体験については73.6%の人が「興味が増えた」と回答しています。
この結果については、海外旅行にいけないコロナ禍において、バンコクを中心に日本食レストランの人気が高まったことや、世界的な旅行トレンドとしてガストロノミーが話題になっていることが影響していると考えられるということです。
また、タイでは近年「農泊」の関心も高まっているようです。コロナ前にはタイの旅行会社で秋田県など東北エリアを中心に「農泊」をテーマにした日本の旅行商品が多く販売されていたということですが、その人気はアフターコロナでも続くと考えられます。
その他、「サイクリング」「レンタカー」「ウインタースポーツ」「キャンプ/グランピング」なども興味が増していることが示されています。

引用元:株式会社アジア・インタラクション・サポート
訪日旅行の計画は「日本の安全宣言」待ち 既に計画している人も
日本の情報を必要としていることからもタイ人の訪日欲は健在であると考えられるでしょう。
そうした中、新型コロナウイルス感染症収束後の訪日旅行の計画タイミングについては、タイ人の回答では「訪問国の安全宣言があってから」の回答が43.3%と最も多くなりました。
また、「入帰国時の隔離が解除されてから」(18.2%)、「集団免疫を獲得してから」(17%)などの回答も寄せられています。
一方で、「現在も計画している」と回答しているタイ人も12.6%となっており、コロナ禍でも日本旅行を計画・準備している方が一定数いることがわかりました。
コロナ禍が続く中ですが、積極的な情報発信やアフターコロナに向けたタイ人向けの観光コンテンツを開発することなどが求められると考えられます。

引用元:株式会社アジア・インタラクション・サポートプレスリリース
文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ
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