サウジアラビアは、8月1日より約1年4か月ぶりに海外からの観光客の受け入れを再開しました。観光目的での渡航者は、一定の条件のもと隔離免除で入国が可能となっています。
7月にはサウジアラビア6カ所目となるユネスコ世界遺産が認定されたこともあり、観光ビザ再開とそれに伴う経済活性化への期待が窺えます。
一方、国内では新規感染者数の高止まりが指摘されており、ワクチン接種促進や接種証明の提示義務の導入など規制が強化されています。
サウジアラビア、観光客受け入れ再開
サウジアラビア観光省は、7月30日に観光ビザ再開を発表しました。国内の感染状況を改善するとともに、海外観光客によるけいっざい効果に期待していると考えられます。
条件付きで隔離なしの入国可能に
サウジアラビアは、コロナ禍によって2020年3月15日に国際線運航を一時停止し、観光ビザによる入国も一時停止を継続していました。1年4カ月の期間を経て2021年8月1日より海外観光客の受け入れを再開しています。
8月1日以降、観光客は以下の条件のもとで入国でき、7日間の隔離規制も免除されます。
- 政府が指定したワクチンを接種済みであること(※)
- 入国時にワクチン接種証明書の提示すること
- 政府の電子ポータルサイト外部サイトに接種情報を登録すること
- 入国の72時間前以内に検査したPCR検査陰性証明書を提示すること
※ファイザー・ビオンテック製、アストラゼネカ製、モデルナ製は2回接種で、ジョンソン・エンド・ジョンソン製は1回接種で完了とみなす。シノファーム製およびシノバック製ワクチンの接種が2回完了している場合については、前述の4種のうち、いずれか1種類の追加接種を1回している必要がある。
当地では、2019年に初めて観光ビザが解禁されました。以降、2020年3月に入国停止となるまでに約40万人以上に対して観光省が観光ビザを発行しています。
国内ではコロナ抑え込みのため規制強化も
8月1日より観光再開となったサウジアラビアですが、一方で国内に対する規制は同日から強化されています。
原則として、スポーツ施設利用やイベントへの参加、また教育機関利用などの際には新型コロナウイルスへの免疫が必要になると発表したほか、公共交通機関を利用するためにはワクチン接種証明の提示を義務付けています。
国内の感染拡大抑え込みと海外観光客の受け入れを両立させたい考えです。
文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ
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