近年ではゲリラ豪雨などによる突発的な大雨と、それに伴う河川の氾濫や街中の浸水といった災害が多くなっています。

このような水害から大切な愛車を守るには、どうすれば良いのでしょうか。

Chapter
ー ハザードマップをチェックするのがポイント
ー 冠水や土砂災害を回避する
ー 走行中も注意が必要!
ー クルマの性能で冠水対策?

ハザードマップをチェックするのがポイント

大雨による冠水・水没などの水害から愛車を守るには?
(画像=『CarMe』より引用)

大雨による水害から愛車を守る第一歩は、生活圏としている範囲で水害が発生する恐れがある場所をハザードマップで把握・確認しておくことでしょう。

ハザードマップとは、自然災害が発生した場合に考えられる被害と範囲を予測し、地図に落とし込んだもの。アメリカやヨーロッパでも用いられており、日本国内では国土交通省が運営しているハザードマップが一般的です。

ハザードマップでは、洪水・土砂災害・高潮・津波・道路防災情報・地形分類の6つを実際の地図に重ねて表示することができ、大雨が降った場合に冠水する可能性が高い場所や洪水によって浸水が想定される区域などを調べることができます。

このハザードマップと気象情報を組み合わせることで、大雨の情報が出ている場合などには冠水しそうな道を避けたり、そもそも外出を控えるなどの対策を取ることができるのです。

冠水や土砂災害を回避する

大雨による冠水・水没などの水害から愛車を守るには?
(画像=『CarMe』より引用)

僅かに冠水している道路がまだ通れそうでも、そこを通らないことが重要です。

冠水している道路は本来の路面状況が分かりにくく、水で見えなくなっている側溝などで脱輪してしまう恐れも。そのような状況で脱輪してしまえば、ほとんどの場合脱出が難しくなってしまいます。

冠水しやすい道路は、線路下のアンダーパスやすり鉢状に凹んでいる道などで、およそ水が溜まりやすいだろうと思われる道は避けることが肝心です。

大雨による冠水・水没などの水害から愛車を守るには?
(画像=『CarMe』より引用)

また、大雨の時に発生しやすくなる災害に土砂災害が考えられます。雨によって地盤が緩くなり、山肌が大量の水と共に滑り落ちることで発生する土砂災害ですが、巻き込まれればクルマなんてひとたまりもありません。

先日も、熱海で発生した伊豆山土砂災害によって、多くの人命が失われてしまいました。

土砂災害が発生する危険がある時は、土砂災害が発生しそうな場所や以前そういった災害が発生したことがある場所には近づかないようにしましょう。

走行中も注意が必要!

大雨による冠水・水没などの水害から愛車を守るには?
(画像=『CarMe』より引用)

大雨によって引き起こされる現象のひとつに、ハイドロプレーニング現象があります。

この現象は、路面とタイヤの間に膜のように水が張り、タイヤのグリップ力を奪ってしまう現象で、いわば、タイヤがクルマごと水に浮いてしまっている状態のこと。この現象が起きると、ブレーキの制動力は著しく低下し、ハンドル操作も困難になるため、ハイドロプレーニング現象も立派な水害といえるでしょう。

大雨による冠水・水没などの水害から愛車を守るには?
(画像=『CarMe』より引用)

また、一般道はもちろんのこと、高速道路でハイドロプレーニング現象は起きやすくなっており、走行中に急にハンドル操作が軽く感じられたら危険な兆候。降水量が道路の排水能力を超えて、ハイドロプレーニング現象が起こっている可能性があります。

こういった状況に直面した場合、慌ててブレーキを踏んだりハンドル操作をするのは逆効果です。ゆっくりとアクセルを抜き、タイヤのグリップが復活するまで待ちましょう。

さらに、ハイドロプレーニング現象はすり減って溝が浅くなっているタイヤを使っていると発生しやすくなります。

タイヤの溝は排水能力を高めるためのものなので、日頃からタイヤの点検を行っておくのも対策のひとつといえるでしょう。

クルマの性能で冠水対策?

大雨による冠水・水没などの水害から愛車を守るには?
(画像=『CarMe』より引用)

最後に挙げられる対策は、渡河能力が高いクルマを選んで乗るというもの。

冠水した道路では、一般的なセダンタイプのクルマは水深30センチがギリギリ走り抜けられるライン。水深が60センチになると、徐行でも走行不能に陥ってしまいます。

しかし、背が高くエンジンルームが高い位置にあるSUVは水深60センチでも時速10キロでなら走行可能。クルマの構造によって、冠水などの水害に対する能力は大きく異なるのです。

国産車では、トヨタのランドクルーザーが700ミリという最大渡河深水を備えている一方、輸入車で最高クラスの渡河性能を誇るのが、ランドローバーのレンジローバー。

その最大渡河深水は900ミリで、男性が腰まで浸かるような冠水でも走行することができるのです。

大雨による冠水・水没などの水害から愛車を守るには?
(画像=『CarMe』より引用)

愛車を水害から守るには、ハザードマップを活用し、冠水しそうな場所や土砂災害が起こりそうな場所を通らないのが一番です。

ドライバーの心がけ一つで、クルマは水害から守ることが可能。

うっかり冠水した道に突っ込んで、エンジンをダメにしてしまわないように気を付けましょう。

※2021年7月現在

提供元・CarMe

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