国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は2021年7月26日に中国が議長を務める第44回会期中に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」を世界自然遺産に登録することを決定しました。

日本国内の世界自然遺産登録は2011年6月の小笠原諸島(東京都)以来、10年ぶり5件目で、沖縄県内の世界遺産登録は2000年に世界文化遺産となった「琉球王国のグスク及び関連遺産群」に次ぐ登録となりました。

目次

  1. 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」世界自然遺産登録の要因
  2. 一筋縄ではいかなかった世界自然遺産登録

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」世界自然遺産登録の要因

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が今回世界自然遺産に登録された要因として生物の多様性が挙げられます。

ユネスコのホームページによると、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」は、生物多様性の価値が高く、固有種の割合が非常に高く、その多くが世界的に絶滅の危機に瀕しています。

特に固有種に関しては古代の血統を要しており、世界のどこにも親戚が射ないような貴重な生物が生息していると述べています。

また、絶滅危惧種に指定されている哺乳類5種、鳥3種、敷地内の3つの両生類種が生息していることも評価のポイントになったと考えられます。

一筋縄ではいかなかった世界自然遺産登録

「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の登録申請は日本政府によって2017年2月に行われていました。

しかし、同年10月の現地調査が始まって以降本島北部の候補地に隣接する米軍北部訓練場跡地が編入されなかったことで推薦区域がばらばらになる「飛び地」の問題が指摘され、これによって少種・固有種などの生態系が一体的に保全できないことを問題視され、2018年5月に国内自然遺産としては初となる登録延期を言い渡されていました。

政府は2020年に再度申請地域を指定し、登録申請したものの2020年の世界遺産委員会の延期により、更に先延ばしされることとなっていました。今回の登録は、これらの約4年間の登録に向けた努力が報われた形となります。

インバウンド業界にとっても、今回の世界自然遺産登録は日本の豊かな自然からなる観光資源を海外に認知を広げる大きな機会となるでしょう。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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