「日産パルサー」と言えば、90年代にはスポーティなホットハッチとして多くのファンを獲得した車種で、4代目の4WDターボモデルでWRCにもエントリーした「GTI-R」や、5代目では当時の1.6リッタークラスで最強となる200PSを発生した「VZ-R N1バージョン」などが印象に残っている方も多いのではないでしょうか。そもそもパルサーは、「パルサー・ヨーロッパ」というキャッチコピーからも分かるように、欧州のコンパクトに対抗できるようにチェリーの後継車種として開発され1978年にデビューした車種であり、実際に欧州市場では一定の評価を受けたモデルです。初代モデルこそ欧州と北米市場両方に輸出されていましたが、2代目からは欧州にはパルサー(現地名:チェリーなど)を、北米にはサニー(現地名:セントラ)を輸出するという、日産の海外進出の戦略に合わせて作り分けられた車種だったのです。

Chapter
どうして初代パルサーを購入したのか
もうとにかくレア...初代のE型エンジン搭載車はわずか1年ほどだった
不満がありそうにも見えるけど、これが日常のアシとして大活躍

気づけば13年の付き合いに...偶然手に入れた日産 (初代) パルサーオーナーレビュー
(画像=『CarMe』より引用)

どうして初代パルサーを購入したのか

気づけば13年の付き合いに...偶然手に入れた日産 (初代) パルサーオーナーレビュー
(画像=『CarMe』より引用)

そんなイメージがあるため「古いパルサーを所有している」と話すと、ほとんどの人が前述の4代目か5代目を挙げるのですが、筆者が所有するパルサーは初代モデル。なんでそんなドマイナーな車種を購入することになったのかというと、それは勘違いがきっかけでした。

たまたま家の近所の中古車店の前を通りかかると、店舗の奥の草むらに赤いボディにフェンダーミラーの影を見つけたのです。当時、KP61スターレットを所有していた筆者は、「なにか使える部品がついているかも!」と、軽い気持ちで近づいてみたらなんか違う……。これが最初の出会いでした。

気づけば13年の付き合いに...偶然手に入れた日産 (初代) パルサーオーナーレビュー
(画像=『CarMe』より引用)

全く馴染みのない車種ではありましたが、当時日産系の会社に勤めていた筆者は、取引先に日産ディーラーもいたためになんとかなるだろうと購入を決意。価格も十数万円と安価だったのも理由のひとつでした。

そして、購入してからネットでいろいろ調べてみると、全くと言っていいほど情報がありません。ほとんどの情報をネットで拾える現代に置いて、情報どころか現役で乗っている人すら見つからないというのは異常事態。「これはヤバい車種を引っ張ってきてしまった....」、というのが当時の正直な感想でした。

ちなみにこれだけ現存数が少ない車種だけに、当時も不人気車種だったのでは?と思われるかもしれませんが、年間平均6万台ほどがコンスタントに売れており、決して当時から不人気車種だったわけではなく、実用車だっただけに普通に使い倒されて廃車になっていった車両がほとんどだったと言えるでしょう。

もうとにかくレア...初代のE型エンジン搭載車はわずか1年ほどだった

気づけば13年の付き合いに...偶然手に入れた日産 (初代) パルサーオーナーレビュー
(画像=『CarMe』より引用)

筆者のパルサーは1981年式の5ドアハッチバックであり、搭載されているエンジンは1.5リッターのE15S型というもの。当初パルサーは1.2リッターと1.4リッターのA型エンジンを搭載する車種でしたが、81年3月のマイナーチェンジでエンジンを1.3リッターと1.5リッターのE型エンジンに換装されているのです。

同年10月に同じエンジンを搭載し、初めて前輪駆動となったサニーが登場しているので、それに合わせての変更ともいわれていますが、翌82年にはパルサーもフルモデルチェンジをしてしまうので、初代のE型エンジン搭載車はわずか1年ほどしか存在しなかったというレアモデルと言えます。

不満がありそうにも見えるけど、これが日常のアシとして大活躍

気づけば13年の付き合いに...偶然手に入れた日産 (初代) パルサーオーナーレビュー
(画像=『CarMe』より引用)

そんな1.5リッターエンジンを搭載したパルサーですが、日常的に使う上で動力性能的に不満を覚えることはほとんどありません。低回転域でも比較的トルクがあるので、街中のクルマの流れに後れを取るようなこともなく、ごくごく普通に走ることができます。ただ、ミッションが4速MTなので、高速巡行はややニガテ。パワー的な問題というよりは、回転数が上がってうるさいという問題ですが。

一時期はパルサーしか車両がない時期もあったので、通勤から日常の買い物、イベント参加までマルチに活躍してくれ、購入時に2.5万キロ程度だった走行距離も現在では8万キロを超えるほどになっています。

現在は別の車両も増えたため、車検を切ってガレージ内で保管している状態ですが、私有地内を定期的に動かしていることもあって、未だにエンジンは一発始動。さすがにカサカサになってきた赤いボディはリフレッシュしてあげたいと思いながらも、当然の如く外装パーツはほぼなにも供給されない状況なので、リペイントするにも苦労が付きまといます。

気づけば13年の付き合いに...偶然手に入れた日産 (初代) パルサーオーナーレビュー
(画像=『CarMe』より引用)

幸いにもエンジンなど機関系は、購入時からずっとお世話になっている日産ディーラーが引き続きメンテナンスをしてくれているので安心ですが、こちらもやはり欠品パーツが多くなってきているのが心配のタネ。

とはいえ、すでに手元に来てから13年。今後も爆発的な人気車種となることはないであろう一般大衆車だけに、細く長く維持をし続けられたらいいな、というのが正直なところ。もし、パーツの情報などがあったらぜひ私までご連絡ください!

文・小鮒康一/提供元・CarMe

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