2019年10月、新型となって登場したMINICLUBMAN(クラブマン)。CLUBMAN(クラブマン)は、ファミリーのイメージを残しつつ、よりワイドに、よりブリティッシュになりました。今回は、外装、内装、安全装備、グレード別の違い、人気カラー、座席や荷室(ラゲージスペース)、オプション装備にライバル比較など、あらゆる視点からMINICLUBMAN(クラブマン)をひも解いていきます。
文・鈴木ケンイチ/写真・萩原文博
現行MINIクラブマンは、クラシックMINIのエステート版がルーツだった

MINI CLUBMAN ESTATE
MINIクラブマンの歴史は、BMW以前、クラシックMINIの時代までさかのぼることができます。クラブマンの名称がMINIで、初めて使われたのは、1969年のこと。クラシックMINIのバリエーションとして異なったグリルを持つクラブマン・シリーズとして登場しました。シリーズというように3ドアのハッチバック、トランクを持つサルーン、そしてストレッチしたボディの後ろに観音開きのドアを持つ荷室のあるエステートの3モデルが存在しました。そのクラブマン・エステートが現在のMINIクラブマンのルーツになります。

MORRIS MINI TRAVELLER
ただし、MINIのステーションワゴンという存在は、実はその前からありました。源流となったのは1960年に生まれたMINIバン。名前からわかるように商用モデルでリヤの横には窓がないのが特徴でした。そして同年の半年後に乗用モデルとなるMINIカントリーマンとトラベラーがデビューします。こちらはストレッチさせた車両後半部分に窓があり、ボディに木の枠組みがあるのが特徴でした。正確に言えば、この1960年に誕生したバンやカントリーマンとトラベラーがMINIクラブマンの本当のルーツとなります。
BMW MINIのバリエーションとして再登場

MINIブランドがBMW傘下になって生まれたのが現在のMINIファミリーです。最初のBMWのMINIが登場したのは2001年のこと。クラシックMINIの生産が終了した2000年のちょうど1年後のことです。BMWの手によって生まれた新世代のMINIは、すぐに世界中で大ヒット。第2の輝かしい歴史をスタートさせます。

2004年には最初のバリエーションとなるMINIコンバーチブルが追加されます。そうとなれば、当然、期待されるのがステーションワゴン版のMINI。その期待に応えるように2005年のフランクフルトモーターショでMINIクラブマンのコンセプトモデルが発表されます。そして2007年から発売が開始になります。日本でも同年の東京モーターショーでお披露目され、そこで予約が開始となりました。

BMWの初代MINIクラブマンは、シューティング・ブレーク・コンセプトで、3ドアのMINIをベースに全長を24㎝ストレッチしており、左側のドアが1つなのに対して、右側が観音開きのクラブドアを装備しているのがユニークな点でした。荷室のバックドアはクラシックMINI時代からの伝統の観音開きを採用しており、容量は260~930リットルとなっていました。
現行MINIクラブマンは、サイズアップと5ドア化を果たした

MINI JCW CLUBMAN
現行モデルは、2015年に誕生したBMW MINIクラブマンの第2世代モデルです。初代よりもボディを拡大し、ドアは普通に左右に2つずつとなりました。荷室のバッグドアが観音開きなのは伝統の通りですが、荷室は大きくなり、容量は360~1250リットルに。実用性が向上しています。



また、2019年10月にMINIクラブマンはビッグマイナーチェンジを実施。エクステリアとインテリアだけでなく、エンジンとトランスミッションも新しいものとなっています。さらに、先進運転支援システムもACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を備えた衝突被害軽減自動ブレーキなども用意されるなど安全性と快適性をアップ。通信機器を搭載しており、MINIコネクテッドといった最新のコネクテッド・サービスも利用できるようになっています。

誕生から5年が過ぎた第2世代の現行型MINIクラブマンですが、ブラッシュアップを続けることで、今も新鮮さがキープされています。
動画もどうぞ!クラブマン史上最強スペック!MINI JCW CLUBMANを徹底チェック!
2013年に第三世代となったミニ・クラブマン。その中でも歴代最強とされる、ジョンクーパーワークスが登場し、直列4気筒、2リッターエンジンで、最高出力306PS、最大トルク450Nmというスペックを誇るエンジンを搭載しています。このエンジンは、先日紹介したBMW M135i xDriveと同スペックになります。さらに、プラットフォームもBMW1シリーズと同じであるこのクラブマンは、果たしてどんな走りを見せるのか?また違いは?河西啓介が迫ります。
提供元・CarMe
【関連記事】
・車用キズ消しおすすめ12選!車のキズを消そう【2020年版】
・【2020年版】お金がなくても乗りやすい国産スポーツカーおすすめ10選!平均中古価格も掲載!
・ポルシェに認められたネクセンタイヤ…オールシーズンタイヤ”エヌブルー4シーズン”を飯田裕子氏が徹底解説
・119.9万円から...大人気SUVのトヨタランドクルーザープラドの中古購入をおすすめする理由と評価
・「燃料残量警告灯(ガソリンランプ)」が点滅しても、あと50kmは走行できるって本当?