6月1日から6月18日までの間、中国全土で「618」と呼ばれるECセールイベントが催行されています。

これは、中国全土のECサイトが一斉にセールを実施する初夏の一大EC商戦であり、特に最終日の6月18日には各ECサイトで最大のプロモーションが行われます。

中国全土と中国EC業界全体が盛り上がる一大ショッピングイベントとなっている「618」について、2021年の最新情報を紹介します。

昨年の様子については、以下の記事で紹介しています。

目次

  1. 618とは?「独身の日」に匹敵するECセール
    1. アリババによる2021年「618」の取り組み|すでに昨年の2倍以上のブランドが参加
    2. 京東による2021年「618」の取り組み
    3. 日本企業もセール進出、日本文化を体感できる商品を多数販売
    4. 「618」に備え、日本からの越境EC支援も

618とは?「独身の日」に匹敵するECセール

中国では、6月に大規模なECセールである「618セール」が行われます。

2020年のセールでは、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛の影響もあり、アリババが運営する天猫は6,982億元(約11兆1,712億円)、EC大手の京東(JD)は2,692億元(約4兆3,072億円)といずれも過去最高の売り上げを記録しました。

その売上は、2020年11月に行われた「独身の日」の売上を抜くほどの規模です。

アリババでは「独身の日」の流通総額が約7兆7,200億円だったのに対し、このセールではさらに4兆円以上多く売り上げています。

以下では、2021年最新の取り組みを紹介します。

アリババによる2021年「618」の取り組み|すでに昨年の2倍以上のブランドが参加

2021年の618商戦に向けて、早くも中国EC大手2社、アリババと京東では大きな影響が出てきています。

アリババは、自社のニュースサイトalizilaで6月7日、最新の状況を公表しました。

そのニュースによると、5月24日から始まったプレセールス期間を含め、6月7日現在までですでに昨年の2倍にあたる25万のブランドが参加しています。

また消費を促進させるためアリババのBtoCプラットフォームTmallでは、総額100億人民元(約1600億円)のクーポンを配布しています。

ライブコマースも盛んに行われています。

「独身の日」を抜く中国ECセール「618」、今年も開催 日本企業も多数参加
▲2021年「618」でのライブコマースの様子:alizila(画像=『訪日ラボ』より引用)

京東による2021年「618」の取り組み

京東もまた、5月17日に自社の戦略を公表しました。

2021年の目標として、プラットフォーム上で230を超えるブランドが1億元(約16億円)を超える売上を達成し、12万を超える中小規模のブランドについても、取引を2倍にすることを掲げています。

そして6月11日に同社が発表したニュースによると、2021年の「618」セールでは江蘇省南京の買い物客が最も活発で、全国の他の地域の1人あたりの注文量が1位になっています。

またインターネット上での深夜の購入にも注目が集まっています。広州では注文の10%が深夜から午前5時の間に行われました。

さらに、輸入商品についても売上が伸びています。

JDの輸入製品プラットフォームであるJD Worldwideでは、6月1日の618グランドプロモーションの初日に前年比120%以上の売上成長を記録し、約1,500ブランドの売上が前年比100%以上増加しました。

日本企業もセール進出、日本文化を体感できる商品を多数販売

このECセールに、国内に総合免税店ネットワークを持ちEC事業を展開しているラオックスも参戦しています。

ラオックスは今年の「618」商戦の戦略について長引く海外渡航制限を鑑み、中国市場で人気の定番商品に加え、日本文化を体感できるとして日本酒やアニメをラインナップしたことを発表しました。

また今年は、日本文化を愉しめる商品がトレンドとなることを予測しています。

昨年巣ごもり生活を快適にしたいという意識の高まりから売れ筋として伸び率トップだった高級家電や、近年人気の高い化粧品、ベビー用品、トイレタリー用品、健康食品などを販売することで、海外旅行に行けない中国消費者のニーズに応えていく予定です。

また2020年のラオックスの「618」での売り上げは前年比 45%増だったことから、今年は前年比30%増の売上を目標に掲げています。

「618」に備え、日本からの越境EC支援も

国内アパレル企業も「618」に参戦できるような取り組みが進められています。

越境EC進出をサポートするBeeCruise株式会社は、6月16日から30日にかけて「618キャンペーン」と題し、「Buyee」、「Buyee Connect」に参画している日本アパレル企業から購入された商品の国際配送料を無料にするキャンペーンを実施しています。

BeeCruiseがアパレルブランドを対象にした理由として「Buyee」では日本のアパレルブランドの人気の高さを理由にあげています。

特にストリートファッション、デザイナーズブランドの海外販売が好調で、海外からはその品質の高さが評価されています。

大手免税店も備える618セールですが、これらの越境EC支援サービスを活用することで、日本企業が参入しやすい環境が整えられつつあります。

文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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