世界旅行ツーリズム協議会(以下:WTTC)は、イギリスのボリス・ジョンソン首相とG7の各国に対し、国際旅行を安全に再開するための協調的な対応を主導するよう求めました。

G7の議長であるジョンソン首相に、世界の旅行、観光部門を救うために果たすべき重要な役割を説明する書簡を提示し、行うべき3つの措置を述べています。

また、現在の観光市場を危機的な状況と述べたうえで、「国際的な観光の再開は何百万もの雇用と生活を救う」と話しました。

目次

  1. WTTC、G7に国際観光再開を嘆願
    1. 国際観光再開のための措置をG7に提示
    2. 「数百万人の雇用創出」のため、観光業のGDPへの貢献にも言及

WTTC、G7に国際観光再開を嘆願

WTTCは、G7諸国に国際的な旅行、観光を再開させることを求めています。

ワクチン接種が進んできた今こそ安全な再開が可能であると主張し、雇用創出や経済効果についても触れています。

国際観光再開のための措置をG7に提示

WTTCは、G7諸国の議長を務める英国首相ボリス・ジョンソンに公開書簡で国際観光の再開を嘆願したことを6月8日に公表しました。

書簡では、G7諸国が真の変化を推進し、国際旅行を安全に再開させるための3つの主要な措置が説明されています。

一つ目に、旅行と観光の経済的および社会的重要性を各国政府が再認識し、国際的な官民協力により強く貢献することを挙げました。

二つ目には、コロナ下における安全な人流確保のため、検査、健康や衛生状態の規約の定義、デジタル健康旅行パスの使用などを通じて国際旅行を安全に再開するたに国際的な枠組みを設けることを求めています

そして三つ目に、ワクチン接種が順調に進んでおり、感染レベルが低い国間の国境を再開することを推奨しています。該当国としては、米国や英国を提示しました。なお、この動きは、インバウンドとアウトバウンドの両方において制限をなくし、観光経済を大幅に後押しするとの考えです。

「数百万人の雇用創出」のため、観光業のGDPへの貢献にも言及

WTTCのシニアバイスプレジデント兼CEO代行のバージニア・メッシーナ氏は、ワクチン接種が成功していることを利用して国際的な観光を再開すべきだという考えを示しています。

「各国の旅行、観光セクターが国際的に紐づいている中、ジョンソン首相は、国際旅行を再開して何百万もの雇用と生活を救うためにG7の対応を主導する立場にある」と話しました。

同氏は、国際的な観光市場の現状について「状況は危機的である」と述べ、「国境を再開しない場合のリスクは非常に大きい」と主張しています。G7諸国だけでも、観光市場は経済全体の5.11%を、雇用においては10 分の1(9.07%)を占めているということです。

WTTCの最新経済影響レポート(EIR)によると、2019年、旅行、観光は世界のGDPの10.4%に貢献し、世界中で330万人以上の雇用を創出していました。

しかし、新型コロナウイルス感染症の影響による国境封鎖によって、2020年には観光業に従事していた約6,200万人の雇用が失われたということです。観光業世界のGDPへの貢献は4.5兆ドル(49.1%)減少していました。

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<参照> World Travel & Tourism Council:WTTC calls on Boris Johnson and the G7 Leaders to recover millions of jobs by urgently restarting international travel


文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ

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