観光庁は5月31日、宿泊旅行統計調査の2021年4月第1次速報を発表しました。2021年2月の延べ宿泊者数は2,396万人泊で、前年同月比146.9%増となりました。
また外国人延べ宿泊者数は前年同月比19.6%増でした。
前年同月より大幅に伸びた理由として、2020年4月に最初の緊急事態宣言が出され、自粛ムードが広がっていたことが考えられます。一方、日本人延べ宿泊者数は前月の26万人泊から24万人泊と減少しました。
《注目ポイント》
2021年4月の延べ宿泊者数(全体)は2,396万人泊で、前年同月比146.9%増
日本人延べ宿泊者数は、2,372万人泊で前年同月比149.6%増
外国人延べ宿泊者数は、26万人泊で前年同月比19.6%増
目次
4月の延べ宿泊者数、前年同月比146.9%増
2021年4月の延べ宿泊者数(全体)は2,396万人泊で、前年同月比146.9%増となりました。

日本人延べ宿泊者数は、2,372万人泊で前年同月比149.6%増加しました。
さらに、コロナ禍以前の2019年と比較しても6割程度まで回復してきており、国内旅行需要が戻ってきたと考えられます。
4月の外国人延べ宿泊者数は前年同月比19.6%増、往来も徐々に再開
外国人延べ宿泊者数は、24万人泊で前年同月比より19.6%増加しました。また、前月よりも2万人減少しました。
これは、2020年4月に日本で緊急事態宣言が初めて発出され、世界的な往来がほぼ行われていなかったことが影響していると考えられます。
しかし、3月から専用アプリのダウンロード義務化で入国が厳しくなったことを踏まえ前月より減少したと考えられます。
2月の客室稼働率32.5%、前年同月比16.2%増
2021年4月の客室稼働率は32.5%で前年同月比より16.2%増加しました。ただし、前月よりは2.4%減少しています。
旅館・リゾートホテル・ビジネスホテル・シティホテル、簡易宿所で前年同月比より増加しています。
最も稼働率が高いのはビジネスホテルで、稼働率は43.3%でした。
すべての指標で前年同月より増加、国内旅行は活発
2021年4月25日から緊急事態宣言が発出されたのにもかかわらず、すべての指標で宿泊業界が復調にあることがわかります。
ただし、6月7日現在でも一部の地域では緊急事態宣言が発出されており、コロナ禍以前と同水準までの宿泊者数は依然見通せません。
今後はすでに開始されている高齢者向けのワクチン接種率、そして一般の人々を対象としたワクチン接種開始時期で宿泊需要が左右されることになると考えられます。
<参照>
観光庁:宿泊旅行統計調査
文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ
【関連記事】
・【独自】GoTo「良い影響ある」96.7% 、菅首相に「インバウンド期待」72.5% 海外向け情報発信の適切な時期と内容は:インバウンド対策意識調査
・仏・Japan Expo創立者に聞いた、日本の魅力の「ニューウェーブ」とは?【訪日ラボ独占インタビュー】
・外国人に大人気「アキバフクロウ」に実際に行ってわかった、「体験」へのこだわりとインバウンド対策の秘訣とは
・インバウンド業界は「第三のフェーズ」へ-より戦略に精緻さ求められる時代に
・【日中比較】新型コロナで売れた・売れない商品ランキング 「口紅」明暗分かれる